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命のカウントダウン(健康余命3605日)

トレッキング、カメラ、陶芸、スキー、釣り、カヌー、遊びなら何でも大好き。仕事も好き、時間がない!

花粉症対策出来てますか?

2022-03-17 07:58:22 | 治療薬
此処奈良県中部でも、一週間ほど前から、急にスギ花粉の飛散が多くなり、花粉症患者さんの来院が増えています。今年は暖かさもスギ花粉もどちらも駆け足でやって来た印象です。

花粉症に対する治療には、
1,根治も望める減感作療法(注射及び経口(舌下)薬の2種類の方法があります)
2,花粉などの原因物質を回避する方法
3,レーザーなどによる手術療法
4,点眼薬、点鼻薬などによる局所療法
5,内服薬による全身療法
などに大別されます。

1の減感作療法、注射によるものは、週1,2回程度の定期的な通院、注射が必要です。相当に面倒でアナフィラキシーショックの心配もあります。25年ほど前に私も当時勤めていた病院で、重症花粉症仲間と3人でスギ花粉症に対する減感作注射療法を始め、徐々に増量して行ったのですが、開始1年ほど経ったときに、仲間の一人が注射後まもなくアナフィラキシーショックを起こしました。病院の中での出来事だったから即座に対応出来、問題なく回復されましたが・・・・私はそれ以降注射の減感作療法には手を出しておりません。
ただ、重症だった私のスギ花粉症、約1年間週3回の減感作注射のお陰で、大幅に症状改善しています。

経口(舌下)薬によるものは、それよりは相当に容易で、アナフィラキシーショックの可能性も低いですが・・・・有資格者しか治療に当たることは出来ませんし(私は資格を得ています)シーズン中に治療を開始する事も出来ません。あまり人気は無い様で、私自身資格は得ましたが、実際に投与を開始したことはありません。発売中止になった薬もありますし・・・・絶滅危惧的な治療法?と思われます。

3,のレーザー手術を受けられる方、増えているようですね。手術方法にも色々とあるようですが、私は詳しくありません。手術を行っている医療機関で相談してください。

普通一般的には、
2,花粉などの原因物質を回避する事
4,点眼薬、点鼻薬などによる局所療法
5,内服薬による全身療法
を組み合わせた治療が一般的だと思います。

即ち、マスクや眼鏡で防護しながら、薬を飲み、点眼や点鼻薬を使用する。
マスク、眼鏡(一般用)は、花粉に対する暴露量を半減してくれると言われています。そして、花粉症用のマスク、花粉症用の眼鏡は、一般的なマスク、眼鏡に対して、暴露量を半減してくれるようです。すなわち、何もしない場合に比べて専用のマスク、眼鏡を装着すれば花粉の暴露量は約1/4になります。(下記18ページ参照)

内服薬と外用薬のセットとして、昨年は
ルパフィン10㎎錠(2錠)  分1 寝る前
モンテルカスト10㎎錠(1錠)分1 寝る前
モメタゾン点鼻  1日1回両鼻腔に2噴霧 
アレジオンLX点眼 1日2回両眼に1滴ずつ点眼
を強力な1例としてあげました。でも、これは少し眠気を伴います。

眠気を伴わず、車の運転も問題ないセットにするには、
ルパフィンをフェキソフェナジン60㎎(2T)朝夕食前に変更すると良いと思います。フェキソフェナジンが分2投与なので、それに合わせて、
モンテルカストをプランルカスと250㎎(2C)分2に変えても良いと思います。これも眠気に対する注意書きの無い薬です

眠気の無い花粉症お勧めのセット治療内容
フェキソフェナジン60㎎(2T)分2朝夕食前
プランルカスト250㎎(2C)分2朝夕食前
モメタゾン点鼻  1日1回両鼻腔に2噴霧 
アレジオンLX点眼 1日2回両眼に1滴ずつ点眼

これでも鼻閉が強ければ、コールタイジン点鼻スプレーの頓用を追加。それでもだめならダメ押しでセレスタミンの臨時投与(これは眠い上にステロイドが入っているので血糖、血圧が上昇する可能性があります)
点鼻ステロイドは副作用ほぼ考えなくて良いですが、経口ステロイドは副作用が大きく出る可能性があるので、出来たら使いたくないです。ですから、そこまで重症であればレーザー手術を考慮された方が良いでしょうね。

そうそう、アレジオンLX点眼は、コンタクトレンズ装着していても使用可能です!!

薬はヒトによって効果が異なることもあります。自分にあった組み合わせを、医師と相談しながら探してください。



ゼレンスキー大統領の日本国会での演説実現を待望しています。


腰痛!!老化!!!やっぱり!!!!

2022-01-16 21:58:45 | 治療薬
30年以上前からの腰痛持ちなのです。

昨年末のスキーで悪化、その後の寒空の下での軽登山や海釣りで悪化を加速させたようです。最近になり、遂に、起床時には腰痛のために床から這い出すことが出来難くなってきました。腰背部の痺れ感も明確に出現悪化してきました。

それで遂に観念し、13日(木曜)に某病院の整形外科を受診しました。
問診で 慢性腰痛の急性増悪であること。両足に痺れ感はない事。などを確認されたあと、脊椎のレントゲン写真を撮りましょうと言われました。正面、側面、左右斜め方向から4方向のレントゲン写真を撮られたと思います。
その後もう一度診察室に呼ばれました。腰痛部分の圧痛、下肢伸展挙上テストなど確認された後、言い難そうな顔で病名が告げられました。

「加齢による椎間板の変性が腰痛の主な原因だと思われます。」との事でした。要するに、骨と骨の間でクッションの役割をしている椎間板が、使い古された座布団の様に経年劣化して薄っぺらくなってきたことによる腰痛。という事の様です。想定範囲内の答えでした。「特別な理由が無くて歳のせいだったら良いのかな?」と、私は思っていましたから。

治療は対症療法しかないという事を確かめられたので、私としては納得できる結果だったのですが、対応していただいた整形外科の先生は何だか申し訳なさそうでした。先生のせいじゃないのにね!「何でも歳のせいにして!!」と、怒られる患者さんが多いからかもしれないですね。私も良く怒られます。

自分が、65歳以上なら5人に一人はいるという腰痛持ちグループの一員であることが確認できました。若いころから、10人に一人いるという腰痛持ちではありましたが・・・

腰痛の85%は原因が特定できないそうです。今回の私の場合は加齢現象と分かりはしたのですが、分類上は「特に原因の見当たらない腰痛」に当たるようです。今回、残りの15%でない事を確認したかった受診でしたから、その結果が得られて私は満足して病院を後にしました。
痛み止めを処方しますかと問われたのですが、自分で何とかしますと言いました。痛みに関しては、がん性疼痛に対して自分で痛み止めの量を調節できるPCAポンプを使うように、自分で薬を調整するのが一番です。痛みは自分自身しか分かりませんから!!(今回は、医者の特権?ですかね?)

帰ってから今後の自分の治療をどうするか考えました。これまでは消炎鎮痛剤NSAIDSの中で、比較的強力とされているボルタレンSRカプセルを1日2カプセル服用していました。NSAIDSは胃に悪いので、副作用防止に強力な胃薬であるタケキャブ10㎎も1日1錠併用しておりました。

これまでは、それとらの内服薬と腰痛ベルトの着用で何とか自制内で済んでいたのですが、その後痛みは悪化し、腰部周囲に痺れも出て来ています。
今回、より強い痛み止めで、ボルタレンと併用可能な「トラムセット」のジェネリックである「トアラセット」と、痺れ感に対して神経障害性疼痛に対する治療薬である「リリカ」のジェネリックである「プレガバリン」を使用することにしました。
トアラセットは1日4錠(毎食後及び就眠前)
プレガバリンは25㎎(2錠 朝夕食後)から開始して徐々に増量し、現在は75㎎錠を(2錠 朝夕食後)として服用しています。

1月16日現在、腰痛、腰部痺れ感ともにほぼほぼ消失しております。
明日から、時間があれば、自院で腰部けん引療法を施行したいと思っています。スキー、軽登山、釣りなどは、制限なしに続行していくつもりです。

原因が特定できない腰痛の治療薬についてまとめます。

1,モーラステープなどの貼付剤 2枚程度なら他の治療と併用可能(ロコアテープはNSAIDS内服薬との併用はできるだけ避ける事)

2,アセトアミノフェン(カロナールなど)(鎮痛解熱剤)

3,セレコックス(セレコキシブ)ロキソニン(ロキソプロフェン)、ボルタレン(ジクロフェナクNa)、などNSAIDSと呼ばれる消炎鎮痛解熱剤

4,トラムセット(トアラセット) アセトアミノフェン+トラマドール(鎮痛剤)ワントラム、ツートラム(いずれもトラマドールの徐放剤) などトラマドール(非麻薬性オピオイド)含有薬

5,リリカ(プレガバリン)、タリージェ、ガバペン、サインバルタ等の神経障害性疼痛治療薬

6,ミオナール等の筋弛緩作用のある薬

7,腰痛ベルト

8,温熱療法

9,理学療法

上記1~9の治療は、基本的に併用が可能です。(4は2のアセトアミノフェン含有しております。併用不可では無いですが、アセトアミノフェンの総量が1回1,000㎎、1日4,000㎎までにしないといけません。そして、2,000㎎を超えたあたりから、肝障害に注意してください。)

私、整形外科医ではない一介の内科医です。これは自分の腰痛に対して治療するための覚書みたいなもので、参考にしていただければ良いかなと思ってupする次第ですが、先鋭的なものではありませんのであしからずご了承ください。

私の印象では、腰痛はなかなかに手強いです。生活の質を落としてしまいます。しかし、疼痛治療は進んできており、上記の何系統もの薬や手法を併用することが可能です。そして、それを全て使ってもダメなら、ブロック注射や手術と言う方法もあります。皆さん、諦めないで細かくしつこくご自身の痛みを訴えて下さい。あまりしつこいと嫌がられるかもしれませんが、そこは上手く何とか対処してください。でも、痛みを感じているのはあなた自身でしかありません。医者はあなたの痛みを感じることが出来ません。訴えが無いと痛みが無いと判定してしまいます。
そして痛みには種類があって、その種類によって治療薬や治療方法も変わります。的確に伝えてください。痛みの種類(しびれるような、電気が走るような、重い痛み、ズキズキなど、そして痛みの起こった時間や、どのような姿勢、体勢の時、何をしていて起こったのか、痛みの程度 などを記録してください。それには、ノートなどに書き留めておくのが良いと思われます。貴方の症状を的確に伝える事が、貴方の痛みを上手く治療することに直結します。

昨日までは、ウィズコロナ(with corona)の生活と言っておりました。
今日は ウィズルンバゴ(with Lumbago)の生活 またはウィズエイジング(with Aging )の生活と言わせていただきます。
コロナも腰痛も、一緒に歩んでいきましょう!!






チャドクガ皮膚炎

2021-06-04 23:01:41 | 治療薬
毎年、6月、9月前後に庭仕事をした後などに ブツブツが出来て酷く痒いと訴え来院される方が結構おられます。

怪しい期間中(6月、9月前後)に このような発疹を見れば、ほぼ間違いなくチャドクガによる皮膚炎です。


サザンカ、ツバキ、お茶の木などに近づいていませんか?と聞くと・・・
そう言えば・・・庭のサザンカやツバキの選定をしたとか言われることが多いです。

衣服で覆われていない部位の発赤斑が殆どですが、服の上からもチャドクガの毒針は刺さることがあります。洗濯物に毒針が刺さっていて、その服を着て症状が出る事もあります。
チャドクガは、ツバキやサザンカなどツバキ科の植物に卵を産み、孵化して毛虫になります。この毛虫は肉眼では見えない長さ約0・1ミリの「毒針毛(どくしんもう)」を1匹当たり数十万本持っており、ヒトの皮膚に刺さると、1~2日後に毒成分のヒスタミンが腫れやかゆみを引き起こします。

これが毒針毛です。



毛虫が繁殖している木の風下に洗濯物を干して、その洗濯物にチャドクガの毒針毛が刺さって、外出もしていないのにチャドクガ皮膚炎になることもあるそうです。


チャドクガの毛虫は、死んでいても毒針を放つので、殺虫剤を噴霧する時は、必ず風上から噴霧してくださいね。

チャドクガ、命を取られることはありませんが、痒いのは結構難儀です。
サザンカ、ツバキ、お茶の木などに繁殖します。
見つけたら、枝ごと切ってビニール袋などに入れたうえで燃えるゴミに出すか・・・
雨合羽などを着たうえで、風上から殺虫剤を撒いてください。
油断して、繁殖している木の手入れをしたり、風下からやっつけにいったりすると、大変な目にあう可能性があります。

やられた!と、思ったら、ガムテープなどを皮膚に貼り付けて毒針毛をはぎ取ると良いようです。その後ステロイド含有軟膏を塗って、抗ヒスタミン薬を服用するのが一般的な対処法です。皮膚科受診がベストですが、一般内科でも対処してくれると思います。それも面倒なら、薬局で市販している薬でも何とか対処可能だと思います。
市販のステロイド含有かゆみ止めも入っている塗り薬は
  • プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(抗炎症作用)&
    クロタミトン(かゆみ止め)
  • プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(抗炎症作用)&
    リドカイン(かゆみ止め)

    の2つがあるようです。

    市販の抗ヒスタミン薬、沢山ありますね。おすすめは、アレグラ、クラリチンなどでしょうか。

6月、9月前後のツバキ、サザンカ、お茶の木などの艶っぽい分厚い葉っぱの木は要注意ですよ!!


 治療も必要ですが、原因であるチャドクガの毛虫を退治する事も重要です。自宅の庭の木に付いているのなら、近くを通るたびに症状が再出現しますから。

 結構辛い症状なので、庭のサザンカや椿の木を切り倒した方も何人もおられます。ちゃんと手入れしていれば、問題ないのでしょうが・・・・チャドクガ皮膚炎の辛い症状を経験してしまうと、庭木を切り倒してしまうという暴力的な手段出てしまうのも仕方ないのかもしれませんね。皆さん、チャドクガ皮膚炎、気を付けてくださいね。

メサペイン処方できるようになりました

2021-03-12 22:13:34 | 治療薬
医療用麻薬の中で、ちょっと特異な位置にあるメサドン(メサペイン)


従来からあるモルヒネ、フェンタニル、オキシコドン、ヒドロモルフォンなどでチョット行き詰まった感のある患者さんがおられて、薬剤師さんに勧められたこともあって、eーラーニングの末、使用資格を獲得しました。
多用する薬では決してございません。1例だけの使用で終わるかもしれません。ですが・・・手持ちの武器が増えるのはチョット嬉しい気分です。




花粉症 最強 セット治療

2021-03-11 21:15:21 | 治療薬
重症花粉症で鼻汁漏出、鼻閉、目の痒みで呼吸困難さえ感じながらも、スギ林の中にあるスキー場でスキー教師をしている親友夫婦に、薬を送りました。

注射治療とか手術とか、特殊な治療もありますが、普通に使える範囲の内服、外用治療の組み合わせです。

処方内容は

ルパフィン10㎎錠(2錠)  分1 寝る前
モンテルカスト10㎎錠(1錠)分1 寝る前
モメタゾン点鼻  1日1回両鼻腔に2噴霧 
アレジオンLX点眼 1日2回両眼に1滴ずつ点眼

これに、どうしてもダメな鼻閉時にコールタイジンスプレー、適宜
を加えたら、普通の治療では最強だと私は考えます。
レセプトも通ると思います。
どうでしょうか。色々なご意見をお聞かせ願えたら幸いです