茶の葉の声に耳を澄まして    Tea-literacy

数千年にわたる茶と人とのかかわりに思いを馳せ、今、目の前にある茶の声に耳を傾ける
お茶にできること、お茶の可能性とは

『花月風雅集』

2009年09月05日 | Weblog
花月(かげつ)というのは
5人で行うゲームのようなお稽古です
札をひいて役を決めます
お点前さんが茶杓をとったところで
札を回して
「月」をひいた人がお茶をいただき
「花」をひいた人が次のお茶を点てに立つのです
お点前さんと花の人が座を代わるタイミング
茶碗をとりこみまた戻すタイミング
次の札をまわすタイミングなどが
すべてがうまくいくと
それはきっと気持ちが良く
端で見ていても
きれい!ということになるのでしょうが
これぞ花月なんて未体験です

本当はここでこうなのよね~とか
立つべき時に足しびれて立てない~とか
また花だから月だったことにして~とか
おおよそ「風雅」には至りません
たいてい笑いが絶えず
どちらかというと楽しいお稽古になります

でも花月の本来の目的は
その「楽しいお茶」を戒めるものでした
「茶の湯が漸く女子の遊芸と化そうとした徳川中期に、
 それを憂慮して如心齋と又玄齋が
 稽古本位に創設したもので
 厳しい規矩作法の実践を企てた」
と本書の「はしふみ」にあります

江戸中期には女子の遊芸と化していた・・・
女子だけ~?
というのはおいておいて
ということは
江戸中期に
着物を着て女性は正座をして
お茶のお稽古をしていたわけですね
むむ、正座・・・
どんな着物の着方だったのでしょう
遊芸化した茶の湯というのは
どんなだったでしょう

改訂版
『花月風雅集』
監修 千宗室
 編 濱本宗俊
昭和61年7月12日発行
淡交社