かしこジャーニー

「日々しるし」と「難聴のこと」

コバケンワールドでラフマニノフ

2017-01-15 18:56:51 | クラシック
今日のサントリーホールで行われたコバケンワールドはとてもよい演奏会でした。
オケはもちろん日本フィル。
ピアノは小山実稚恵さん。

曲目はラフマニノフのピアノ協奏曲第2番とベートーベン交響曲第7番。どちらも大変有名な曲。

アンコールではハンガリー舞曲5番。
小山実稚恵さんは左手のためのノクターンを演奏。
左手だけの演奏でなぜあんなに美しく豊かな音が生まれるのか。あふれる音はまるで歌っているかのような音色でした。聴けてよかった…心からおもう。

ピアノ協奏曲はリーフレットの言葉を借りると「メランコリックで美しい旋律と豊かなロシア情緒に溢れる」と。
最初の一音から身体ごとぐいっと引きこまれ、まるでラフマニノフの音の海を漂うようだ。

1901年に初演され、すでに録音機能が可能な時代であったためラフマニノフ自身がピアノを弾いた音源が残されいる。わたしもこの曲を知ってすぐ山野楽器で買いましたもの。

いまNHKで放送されているダウンドアビー5ではロシアの亡命貴族が登場する。
1918年に終わった第一次世界大戦後の話だけれど、ラフマニノフも同じような身分でロシア革命後にアメリカへ亡命し、いつか祖国へ帰りたいという願いは叶わず二度とロシアへ戻ることはなかったそうだ。
ちょうど先日の「らららクラシック」の再放送がラフマニノフのパガニーニの主題による狂想曲だった。

切なさが胸に押し寄せ、抑えきれないほどにこみ上げてくるメロディーを聴いていると、そんな歴史も重なってより深く心に響くのでした。


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