TREK&RIDE

山と自転車!

唐松沢Dルンゼ/山スキー

2010-03-24 | 山スキー
2010年3月22日 唐松沢Dルンゼ

風邪による体調悪化のため一旦は連休中の行動中止を決めたものの山への気持ちは抑えられず天気予報が気になるらしい。
平湯からの帰り道、携帯で天気図を確認すると前線は土曜日のうちに東に抜けて月曜日は南高北低になる予想。予報では月曜は曇りがちのようだが、この天気図当たればドぴーかんが期待できるはず。

これは行くしかないでしょう。体調悪いといいながら…唐松沢Dルンゼ案決定!
そこへM先生からも連絡が入り、連休最終日は3人でまた唐松を目指すことになった。

日曜日はのんびり休養のあとブンリンさんで買物。
夜白馬に向かう途中から雪が降り始め、白馬に入るとしっかり積雪あり。
先週につづいてまたパウダーの期待。M先生にはポンツーン持ってきて!と連絡をしておく。

朝、始発のゴンドラに乗る予定で行動開始。少し乗り遅れたがグラートクワッド始業前に到着、そのままシールでゲレンデを突っ切り8時半に八方池山荘。
天気は期待どおりの快晴、今日も風が強いが先週ほどではない。ただアイスバーンが広がっていたので今日も山荘でクトーを装着する。



M先生先頭でガンガン行くからペースが速い。順調に進んでいく。
稜線上部は雪が固いが、南側山腹をトラバースすれば唐松小屋まではスキーで通過可能。しかしその先唐松岳山頂方面は西風に雪が飛ばされ一部氷化。
自分は本谷のコルでアイゼンを着けてポンを担ぐ。山頂までシールで行ってしまう猛者もいる。







唐松山頂に立つとDルンゼが見えてしまう。とんでもなく壁…僕にはそのようにしか見えない。
ドロップポイントのコルへ向かうと最後のステップは完全氷化でガッチガチで相当危険のよう。
前進は止めた方がよいとの判断、もう一段山頂よりのテラスに戻り、そこからエントリーすることになった。
谷を覗きこむと意外と斜度が緩い。なるほど本谷と大して変わらないか、こっちが緩いか。
雪の状態が良さそうなので、これならいけると安心した。

動画撮影のため今日も一番でエントリー、緊張の一瞬。
ワンターンで超快適パウダーであることを確認する。
雪崩が来るかどうか分からないが、そっちの不安にちょっとビビりつつも滑りは最高。もう止まりません。
斜度も快適、スキーがよく走ってズンズン下る。眼下に続く唐松沢に向かってずーっと滑り続けていたかったが、止まって動画も撮らねば。
停止して、振り返ると。アレっ?今日もターン小っちぇ!!距離もそんなに滑ってないす。
もっとでっかく行くべきだった。

続いてkobaさん、鋭いスピードでルンゼいっぱい使って滑り下りてくる、スプレー飛ばして最高の滑りです。
M先生、極上のパウダーを巻き上げながら浮遊感を満喫している様子。そのリズムから幸せが伝わってきます。

二本目はなるべく大きく、スピード出して。
そんなイメージに応えてくれるような最高の雪質。板もよく走って満足のゆく滑りができた。(と思ったけど…後で動画見るとやっぱイマイチやねぇ。)



前日吹き溜まった雪の量といい、軽すぎない雪質、快晴の天気、春にしては厳冬期並みの低温、そして陽光十分のエントリー時間。
最高の条件がそろって、文句なく今シーズンベストの滑走でした。
これも同行していただいた最強メンバーのおかげです。

ど広い唐松沢のど真ん中で昼飯をとって一息入れる。
kobaさん風邪も治ったという。やっぱ風邪は山で治しましょう。家で寝てなくてよかったすね。



二股までの雪の状況は先週とほぼ同じ。
新雪にデブリが埋もれてきれいになっていたが、地雷を踏み誤ると大ゴケしますので慎重に。
滝は音を立てて水が流れており、そろそろかも。林道はまだ全て繋がってますが、こちらも時間の問題。

二股のデポ地点に無事下山。今日も無事帰ってこれました。山の神様に感謝。
自信のなかったDルンゼは雪の状態が良かったおかげで思ったよりもフツウに滑れた。やはり先週の本谷の方がビビってた。
今日は文句なく今シーズン最高の滑りでした。
車回収を待つ間、タオルでポン君を拭いてあげながらDルンゼを見上げ余韻に浸る。
倉下の湯に浸かっている時も、帰りの車の中でも余韻は続く。
そして今朝になってもまだ…あ~、良かった!最高シタ!!ありがとうございました。

西穂沢/山スキー

2010-03-24 | 山スキー
2010年3月20日 西穂沢

近場の雪が消えるにつれて行き先に悩むようになる。
旬のエリアは白馬、頸城だろうか。
でも金曜夜からの出発は結構キツイ。おまけに今週は睡眠不足でもうヘロヘロ。
連休初日は近場からということで西穂沢に行きました。

すっかり明るくなってから出発、林道歩きに意外と時間を要す。
白出沢では一面固く締まったフラットな雪面に今日の快適な沢滑降を期待して本格的な登行を始めた。
背後には抜戸岳の大きな山体がどっしりと構えてなかなか絵になる光景、自然と歩行にも力が入るのだが。

堰堤を越えて西穂沢が目に入ると…沢の様相に愕然。
沢は一面デブリで埋め尽くされているように見える。

それでも、まだ見えていない沢の上部にはパウダー斜面が広がっているかもしれないとの期待を持って西穂沢へと入る。
デブリの末端に到達すると、その先は延々続くデブリ帯。沢幅いっぱいにデブっていてまともに登れたもんじゃない。
デコボコ斜面に足を取られ、固い氷塊にスリップし、難儀な登高がしばらく続く。



初めて訪れた西穂沢のスケールには圧倒された。地図で見ても他の沢よりも大きなことは明瞭であるが、実際沢の中に立つとデカイ。
そこから見上げる穂高連峰の景観はすばらしく、滑走対象としてもなかなかの斜面のようだ。

気持ちはどんどん高度を上げてデブリのない落ち着いた斜面にありつきたいとの思いだが、時間200m程度しか稼げずにデブリ帯から脱出できない。

西穂沢が大きく右に回りこむあたりから、上部の状況も覗けるようになるのだが、ダメだ。その先もずっとデブッてデコボコしてる。
見ると間ノ岳と天狗岩の間の沢が比較的斜面がきれいに見えたので、今日はこっちを狙うつもりで進路を取ったのだが。



標高2,400mに到達した時には昼を大きく回っていた。稜線までならあと500m。そこまで行けなくても300mは登りたいところだが、そろそろ時間切れか。
今日はkobaさんが少し調子悪そうだ。本人まだまだ行けると言うものの…これ以上頑張ってもそもそも雪が悪い。今日はここで切り上げましょうか。



滑走準備をして滑り始める。どこ行ってもデコボコ。
沢の片隅に辛うじて残る無事な斜面を細々と繋ぎながら滑って下山。
高度を下げると、今度は折からの高温で雪がモッサモサになっており極端に滑らない。今日はポンツーンも片足4kgのただの重し。四苦八苦で林道まで下りてきた。
こんな時でも上手い人はストレスを感じさせずに軽そうに板を操作しているように見えるからスゴイもんだ。
林道もまったく板滑ら~ず。鈍行スキーでのっそりと無事下山。

今期最低の滑りでした…
まあ、こんな日もあるでしょう。ロケーション最高の西穂沢の現地確認ができただけでも今日の収穫とします。
ここはまた快適ザラメとなった頃に再訪してもよいかもしれない。

そして下山後に分かった話。
やっぱkobaさん風邪悪化している様子。
平湯の森で一風呂浴びて、3連休の行動予定を初日で切り上げて帰宅することになったわけですが…
帰ると言いながら気になるのは天気予報。果たして?