TerroirとFinesse、チーズを食べてワインを思い出す。
またまた移動。今度は八雲から七飯町大沼方面へ
以前のブログでもご紹介した、今年の六月末ごろ
開業したばかりのチーズ工房「山田農場」さん。
開業したばかりといっても、チーズ作りに携わって10年以上の
経験の持ち主で、2年位前にこの場所(上軍川かみいくさがわ)
にやってきて、御覧のように自宅、牛舎、工房、熟成庫等すべて
ご自身で作っちゃうというMR.ストイック。でも見た目はいたって普通。
お庭には見慣れた鶏がお出迎え。
とても急斜面の放牧場にはブラウンスイス3頭とヤギが7頭位だったと思います。
夕方になると牛もヤギも勝手に牛舎(ヤギ舎)に帰ってくるそうです。
こちらでは牛1頭1日当たりの過去最大乳量が15㌔、
通常のホルスタインだと乳期平均25~30㌔近く、
ピーク時は30~40㌔位は出すのではないでしょうか?
放牧主体で低乳量高タンパク質のブラウンスイスを導入、
放牧場も元々の地力を重視し、わりと自然任せ牛任せにし、
朝夕手搾りで、毎日チーズを仕込む。
こんなに深くチーズ作りを掘り下げた人を他に知りません。
おまけにここは酪農家ではなくチーズを作るためだけの農場なのですョ。
販売所内でチーズの説明をしていただいたところです。
その間、奥さまは放牧から戻ってきた牛やヤギの世話をしておりました。
かわいい息子さんもお手伝いしております。
まだそんなに生産量が多くないので、
いつ行ってもいろんなチーズが買えるという訳にはいきませんが、
函館方面に行く用事のある方は、ぜひ一足のばして大沼まで行ってみて下さい。
今回買ってきたチーズです。
ワイン同様、上質な食材も地・空・人そして時間が育てます。
こうした概念を私たちワイン愛好家は「テロワール」と呼びます。
確かなテロワールだけが味わった者に「フィネス」を感じさせるのです。