ホリスティックライフ in 世田谷

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キーワードは、ホリスティックライフ。

現代資本主義と農業・食料問題

2023-07-10 19:54:45 | 日記
先週終わってしまった市民大学の
「現代資本主義と農業・食料問題」の講座は、
非常に興味深いものでした。
もっと聞きたい!そんな感じ。

自分用のメモも兼ねて、書き留めておきます。

「不足する食料、過剰な食料、ブラックボックス化する食料」
と題した回が一番興味深かったです。統計数字の出典は省略します。

世界の栄養不足人口の推移は2002年以降、減少傾向にあったものの、
2015年以降、再び増加し、コロナ禍の影響もあり、
2019年6億5000万人から2020年7億6800万人に。

一方、日本では年間の食品ロス量が612万トン、
国民1人当たり食品ロス量は、1日約132グラムで、茶碗約1杯のご飯に相当。
年間約48キロのロスとなっています。

日本の食料の相当量が輸入でまかなわれているにもかかわらず、です。

日本の食料自給率は40%を切っていますが、
飼料自給率に限っていうと、30%を下回っています。
単純に食料だけでなく、飼料も含めると、日本は
もう自給とは程遠いところにいることが分かります。
すぐに政策として真剣に向き合っていかないと、大変なことになります。
種の問題も同様です。種を制する者は、世界を制する、ですから。

日本のフードマイレージは群を抜いているということも教わりました。
統計は古くなりますが、2001年、
フードマイレージは日本を1とすると、
韓国0.35、アメリカ0.33、イギリス0.21、フランス0.12、ドイツ0.19です。
実数は、日本866,932百万t・km、フランス104,407百万t・kmとなります。

フードマイレージ、ずっと気になっているんですよね。
私自身は地産地消を強く意識していて、
何度もご紹介している通り、
野菜(時期によっては果物も)は近所の農家さんの無人直売所やJAで買うことを優先しています。
輸入された野菜や果物を買うことは滅多にありません。

ナッツは輸入ものを買いますが、それぐらいでしょうか。
ただし、ブラックボックス化に関して、
海外で加工されたものを使って国内で加工されると、
もう何が使われているか分からなくなる、と。
確かに、原材料の表示をよく見ると、
すでに加工されたものを使っていて実際の中身が分からないことがあります。
こうしてブラックボックス化され、何を食べさせられているか分からなくなる、
怖いですね。

また、国産が一番安心と思っている日本人はたくさんいるでしょうが、
農薬漬け、添加物漬けのものも多いはずなのに
その重要な部分を忘れている、または気にしない日本人が多すぎます。

飲み物に関しては、
最近、国産紅茶の飲み比べを楽しんでいます。
以前の国産紅茶は香りや味わいがイマイチで避けていましたが、
最近はとてもおいしいものが増えました。
自然食材店へ行けば、どこでも扱いがあります。

いずれにしても、もう少し意識を高めて、
フードマイレージや食の安全性について
知るための努力をしてもいいと思います。

ただし、本当のことを知るには現在の日本では難しくなっています。

アメリカでは遺伝子組み換えが当たり前になってきて、
それも、現状が見えづらいものになっています。
なにせ巨大企業が牛耳っているわけですから。

安部司著『食品の裏側』『食品の裏側2』を引用しながら、
食品添加物についての説明もありました。

面白かったのは、講師の方が学生たちにポテトチップ食べ比べをさせた
その調査結果です。

5種類の違ったポテトチップを食べ比べてみた結果(もちろん、種類は隠して)、
食品添加物を使ったもの(3種類)のほうが、使っていないもの(2種類)より
おいしいと感じたそうです。
みんな、添加物の入った味に慣れているんでしょうね。
それに、まあ、おいしいと感じさせるために添加物を使っているわけですから。
ただ、ある留学生(女性)が言った言葉が印象に残ったと。
添加物が使っていないものは最初は物足りないけれど、
よく噛んでいると味が出てくる、そんな感想を言ったそうです。
なるほど、ですね。

文章ばかりで、長くなってしまいましたが、
これまで受けた市民大学の講座の中で一番興味深いものでした。
コメント
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