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トチバニンジン・3~高尾山6号路1

 高尾山“6号路”に生育している「トチバニンジン(栃葉人参)」。ウコギ科トチバニンジン属の多年草で草丈は30~40センチ。葉がトチノキに似た掌状複葉になり根茎を朝鮮人参のように薬用にすることから名付けられている。花は直径3センチほどの球形の散形花序になりひとつの花の直径はわずか5~6ミリ。雄性先熟で咲き初めは5本の雄蕊が花粉を出しその後雌蕊の柱頭が伸びてくる。
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スズサイコ・4~谷戸

 キョウチクトウ科(←ガガイモ科)カモメヅル属の「スズサイコ(鈴柴胡)」。山野の草地や林縁に生育する多年草で草丈は50~100センチ。初めてスズサイコを見たのはここ町田市の谷戸だったが昨年はその場所では見つけられなかった。今年は奥高尾多摩川土手で見ることができ、改めてこの谷戸に見に来たらしっかり残っていた。また隣の谷戸の株も健在だった。
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ミドリドクダミ・2~葉化

 ドクダミ科ドクダミ属の「ミドリドクダミ(緑毒溜)」。正式名ではないが通常は純白の苞葉が緑色に変化したものをこのように呼んでいる。そもそもドクダミの苞葉はその名の通り“葉”であり本来は葉緑素のある緑色だったが長い年月を掛けて花のように進化した。当地の専門家に聞くとこの“葉化”は病原性細菌のファイトプラズマが起こす現象であり、調べてみると2011年に東京大学農学生命科学研究科がプレスリリースしていた。
 その研究内容は『ファイトプラズマはイネや野菜、果樹、樹木類に感染し枯らせたり黄化・萎縮させたりして農業生産上大きな被害をもたらす。また花卉(かき)や樹木などの植物に感染し、萼や花弁などの花器官が葉になる“葉化”や、バラの花の中央から若芽が出現する“貫生花”などのユニークな病徴を引き起こすことが知られている。研究ではファイトプラズマが花の形成にかかわる遺伝子発現を操作することによって花が葉に変化することを示した。』とのことだ。私のような典型的な文系の植物素人は単純に“先祖返り”と表現しているが、これはずいぶん奥が深そうだ。
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