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ヨコグラノキ・2~葉序

 クロウメモドキ科ヨコグラノキ属の「ヨコグラノキ(横倉木)」。本州~九州の山地に生育する落葉中高木で5~6月に直径3~4ミリの淡黄色の花を咲かせる。葉身は5~10センチの長楕円形で7~8ミリの葉柄がある。葉の出方は“コクサキ型葉序”で葉軸に右、右、左、左、右、右となる。牧野富太郎博士が高知県の横倉山で発見したことで名付けられているが、山の名前は『よこくらやま』と濁らず、本種は『よこぐらのき』と濁る。博士の地元ではどちらの呼び方もあったのかも知れない。さてこのコクサギ型葉序はコクサギの他、サルスベリケンポナシネコノチチなどがある。
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ジュンサイ・1~東京都薬用植物園

 ハゴロモモ科(←スイレン科)ジュンサイ属の「ジュンサイ(蓴菜)」。日本全土の湖沼に生育する多年草で直径5~10センチの楕円形の葉を水面に浮かべ5~8月に水上に花茎を出して1~2センチの暗紅紫色の花を咲かせる。花は2~3日間咲いた後、花茎が曲がり水没して水中で結実する。当地の長池公園“長池”ではジュンサイミズユキノシタが1959年(昭和34年)に確認されたのを最後に消息不明になっていたが2019年の“かいぼり”によって埋土種子からの復活が確認された。“長池”は特別保存ゾーンとして保護されているために近くで観察することはできないが、自然館では保護されているものを見ることができる。しかしまだ開花までには至っていない。写真は東京都薬用植物園のもの。
 ジュンサイの収穫は今が盛期で新鮮なものが一番美味しい季節になる。国内では秋田県が圧倒的に多いがそれでも全国消費量の20%に満たず80%以上は中国産になる。やはり摘み手の高齢化や沼の老朽化などで国産は年々減少している。大学2年生の時に北海道自転車旅行をしたが、その時に大沼国定公園内にある“蓴菜沼”に立ち寄ったことがあった。そこではまだジュンサイが採れるのだろうか。回らないお寿司屋さんで締めのお吸い物に赤だしのジュンサイが美味しいが最近はなかなかそういう機会が無い。
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タチガシワ・4~果実

 キョウチクトウ科(←ガガイモ科)カモメヅル属の「タチガシワ(立柏)」。日本固有種で本州や四国の山地の林内に生育している。4~5月に直径8~9ミリの小花を茎頂に多数咲かせる。タチガシワの花は毎年のように高尾山系の登山道で見ているが、その果実を見たことが無かった。ところが今年高尾山に詳しい方に果実を在り処を教えてもらいやっと見ることができた。果実はガガイモの仲間らしい細長い袋果で長さは7~8センチ。次は是非この種髪を見てみたい。
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