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ワレモコウ・1~有限花序

 バラ科ワレモコウ属の「ワレモコウ(吾亦紅・吾木香)」。日本には古来から自生している種で、根を乾燥させたものを止血剤などに利用していたようだ。通常、小穂ができる花は基部のほうから咲き上がっていく“無限花序”が多いが、ワレモコウは頭頂部から咲き下っていく“有限花序”。ひとつの小さな花の直径は3ミリほどで、花弁のように見えるのは萼片。開花直後はピンク色だが次第に暗紅色に変わっていく。小さい花で撮影に苦労させられるが、4本の雄蕊がかろうじて確認できる。
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奮闘記・1~玉川上水下り第1ラウンド

 今年8月の24時間テレビのマラソンランナーは当日発表という異例な方法でブルゾンちえみさんが選ばれた。彼女は元陸上長距離選手だったこともあるが、スタート1時間前にランナーの指名を受け、設定された約90キロのコース(府中市北多摩1号水再生センターをスタートし日本武道館がゴール)を見事放送時間内に完走してしまったのだから驚きではある。
 私は4年前からこの番組のマラソンコースを実際に自分の足で走ってみるという極めて個人的なチャレンジを続けていて、森三中の大島美幸さん(2013年:藤沢市桐原スタート)、TOKIOの城島茂さん(2014年:足柄上郡開成町スタート)、ロックシンガーのDAIGOさん(2015年:熊谷市千代スタート)、落語家の林家たい平さん(2016年:西多摩郡奥多摩町スタート)たちが走った道を体感してきた。しかし今回のコースは、これまでに私が走ったコースとほとんど重なるため、今年の個人的チャレンジ企画は、24時間テレビとは異なる新たなコースを設定した。
 選んだのは“玉川上水”で、ご存知の通り、江戸時代初期に江戸の人口が増えて井戸水や小川では飲料水が賄えなくなったために、その解消目的で作られた上水。多摩川の水を羽村堰から取り、四谷大木戸まで流す43キロで、高低差は約92メートルの緩勾配の道のりになる。これを3回に分けて走ることにした。
 今朝、青梅線羽村駅をスタートし多摩川の羽村堰近くに立つ玉川兄弟の銅像を見学して、上水沿いを進んでいく。遊歩道にはサクラやクヌギなどが植えられ日陰になっているので、気持ち良く走ることができた。今日は、羽村市、福生市、昭島市、立川市、小平市を走って西武国分寺線鷹の台駅付近で終了。走行距離は17.4キロでタイムは1時間54分4秒となり、1キロ当たりは6分33秒だった。写真は福生市の“みずくらいど(水喰土)公園”付近で、後方はJR八高線のガード。

 少し長くなるが、福生市観光協会のサイトにある“みずくらいど”の地名の由来を以下に引用しておく。
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 八王子千人同心の小島文平によって書かれた『上水紀元』(1803年・享和3年)によれば、玉川兄弟は最初、日野の渡しのそばの青柳村(国立市)から掘り始めた。しかし府中八幡下のほうへ掘り進んだところで、高低差に見誤りがあったのか、失敗し、福生村から水を引き入れることとした。しかし、四谷まで完成して水を流すと、熊川村(福生市)の現みずくらいど公園のあるあたりで、ことごとく地中に吸い込まれてしまった。そこでさらに測量をやりなおし、取水口を現在の羽村にし、ようやく上水を完成させたという。熊川村の地名としての“みずくれぇど”については、地元の一部の古老のあいだで“みずくれぇど”の他に“ほりけぇ”と呼ぶ地域があり、玉川上水掘替えと密接にかかわりのある地名であると思われる。延長約1キロに及ぶ掘替えを余儀なくされ、一部新たな掘割工事に従事させられた村民の苦難の思いが“みずくれぇど”の俗称となり、やがて地名として定着する課程で、一帯の広い地域の地名になったと考えられる。古上水掘の約1キロのうち、みずくらいど公園内の40メートルと青梅線五日市線のあいだの約60メートルの掘跡は、おおかた原型をとどめている。“みずくらい”現象は、導水勾配1/1,000以下の緩やかな水路が、透水力の極めて大きい礫層(れきそう)を通ったために、大量の浸透水が下位の拝島面に流れ落ちたことにより、給水能力が激減したことを指したものと考えられる。
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イボクサ・1~堀之内寺沢里山公園

 堀之内寺沢里山公園の水路に咲いている「イボクサ(疣草)」。ツユクサ科イボクサ属の一年草で、花径は1センチほど。昔からイボ取りの薬草とされて名付けられているが、実際に効くかどうかはわからない。市販薬の“イボコロリ”には角質軟化作用のあるサルチル酸が含まれているが、イボクサにはサルチル酸は含まれていないので、薬効は眉唾かも知れない。この日は、蓮生寺公園、長池公園“第1デッキ”でもイボクサを見ることができた。
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マルバツユクサ

 堀之内こぶし緑地付近の農道脇に群生している「マルバツユクサ(丸葉露草)」。ツユクサ科ツユクサ属の一年草で、アジア~アフリカ原産の帰化植物。名前が表すようにツユクサに比べて葉が丸く、縁が波打っているのが特徴。葉色はツユクサよりもやや淡い緑色をしている。マルバツユクサは地上の花に普通に種子を作るほか、地中に閉鎖花を付けて自家受粉で種子を作る。そのためひとたび畑などに侵入するとあっという間に拡がってしまう。
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ヒガンバナ・1~彼岸

 今日は彼岸の中日。『祖先を敬い、亡くなった人をしのぶ日』という趣旨で、昭和23年(1948年)に“秋分の日”が制定された。最近は日が落ちるのがずいぶん早くなった気がするが、昼と夜の長さがちょうど同じ時期になる。この頃に開花期を合わせたように咲くのが「ヒガンバナ(彼岸花)」。ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で、染色体が3倍体のために種子が出来ず、鱗茎で増殖する。ヒガンバナと言えば、関東地方では埼玉県日高市の巾着田(きんちゃくだ)曼殊沙華公園が有名だが、先日、天皇皇后両陛下がご視察された。公園には500万本のヒガンバナが咲き、ちょうど見頃になっていた花を堪能されたようだ。いつまでもお元気でお過ごしいただきたい。私はまだ行ったことがないが、巾着田は高麗川が蛇行した形が“巾着”に似ていることから名付けられた。写真は蓮生寺公園のもの。
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