元サラリーマンの植物ウォッチング第5弾。写真はクリックすると大きくなります。
多摩ニュータウン植物記Part5
ブナ・2~高尾山4号路

ブナ科ブナ属の「ブナ(ぶな※)」。樹高30メートルにもなる落葉高木で冷温帯林の代表的な樹木になる。本州では標高1,000メートル以上の山地に多く、青森県と秋田県に広がる白神山地のブナ天然林は世界遺産にも登録されている。
標高599メートルの高尾山ではイヌブナが多く生育しているが、ブナはそれほど多くないものも70本を超える数が確認されている。高尾山登山道を境に南側斜面(2号路南側・3号路など)は日当たりが良く常緑広葉樹林になっているが、北側斜面(2号路北側・4号路・いろはの森コースなど)は一転、落葉広葉樹林が拡がっており、イヌブナやブナが見られる。ブナは1号路の標高380メートル付近から見られ、ケーブル山頂の高尾山駅(標高470メートル)では“駅前ブナ”が間近に見られる。
そもそも標高の低い高尾山にブナが生育している理由のひとつに富士山噴火説がある。日本は1万年前の氷河期以降、小さな寒暖を繰り返しながら次第に現在の温暖な気候になっているが、江戸時代に小氷期があったとされている。この頃、ちょうど富士山噴火(宝永大噴火:1707年)があり、低温多雪が一定期間続き、その間にブナの種子が南下して高尾山にブナが芽生えたのではないかと考えられている。高尾山のブナは花も咲きドングリもできるが、残念ながら温暖化もあり今の環境では、新しく芽生えて成長する若木は無い。“元禄ブナ”と呼ばれていた巨樹は老齢化で枯木化が進み2011年の台風で倒れてしまったと聞く。今残っているブナも次第に数が減っていく運命なのかも知れない。写真は“いろはの森コース”のもの。
※ぶなの漢字は木へんに無。
標高599メートルの高尾山ではイヌブナが多く生育しているが、ブナはそれほど多くないものも70本を超える数が確認されている。高尾山登山道を境に南側斜面(2号路南側・3号路など)は日当たりが良く常緑広葉樹林になっているが、北側斜面(2号路北側・4号路・いろはの森コースなど)は一転、落葉広葉樹林が拡がっており、イヌブナやブナが見られる。ブナは1号路の標高380メートル付近から見られ、ケーブル山頂の高尾山駅(標高470メートル)では“駅前ブナ”が間近に見られる。
そもそも標高の低い高尾山にブナが生育している理由のひとつに富士山噴火説がある。日本は1万年前の氷河期以降、小さな寒暖を繰り返しながら次第に現在の温暖な気候になっているが、江戸時代に小氷期があったとされている。この頃、ちょうど富士山噴火(宝永大噴火:1707年)があり、低温多雪が一定期間続き、その間にブナの種子が南下して高尾山にブナが芽生えたのではないかと考えられている。高尾山のブナは花も咲きドングリもできるが、残念ながら温暖化もあり今の環境では、新しく芽生えて成長する若木は無い。“元禄ブナ”と呼ばれていた巨樹は老齢化で枯木化が進み2011年の台風で倒れてしまったと聞く。今残っているブナも次第に数が減っていく運命なのかも知れない。写真は“いろはの森コース”のもの。
※ぶなの漢字は木へんに無。
コメント ( 14 ) | Trackback ( 0 )
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高尾山ではブナも見られるのですね。
ほんとにすごい山です。
山の内香川でもブナやイヌブナは少しだけありますが、それでも標高1000m近い場所でないと見られません。
今年は我が家の鉢植えのブナも綺麗に黄葉しています。
私の記憶する限りではこんなにきちんと黄葉したのは初めてです。
今日の実家からの帰り道ではコナラもうっすら紅葉し始めていました。
ブナは比較的冷涼な地を好むようですね。
三河ではそれほど広い分布ではありませんが、それでも自生している場所はみな1000mクラスのところばかりのようです。
そしてその実を目当てに・・・・・・愛知県でもツキノワグマの目撃情報があるのはそんなところに限られるようです。
ブナにも種類があったのですね。
知りませんでした。こちらの山
野にはブナが普通にありまして、
中には結構な大木もあります。
長岡市郊外の東山丘陵から守門
岳など色々なところで見ていま
す。イヌブナとは知りませんで
した。
ブナ林とか水分たっぷり蓄えるブナ
とにかくブナの印象って計り知れない
このブナの木は雄々しくそびえたち「山の王」といった感じがします。
「駅前ブナ」なんて名前がいいですね
ブナと言う木は、こんなにも大きくなるのかと、見上げた樹冠を見ながら、幹を抱えたことが、若かりし頃有った。
ブラ林や幹は艶やか手を回す (縄)
そんな歴史があったのですね。
今度出会ったら、語りかけてみます。
植物園の奥の方ではイヌブナなどと混植されています。
もう実が落ちているのですね!また見に行きます。
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