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アマチュア無線局 JO1KVS

運用やグッズ、その他思いついたことを書き込んでいます。役に立たない独り言ですがよろしくお願いします。

特定小電力トランシーバーでの交信

2011年04月17日 20時11分10秒 | アマチュア無線

 CQ誌にも記事が載って、関心度が高まっている特定小電力トランシーバーについて、少々お話しします。

 出力は 1mWと10mW 機種によっては切り替え可。

 周波数は422MHz帯が中心

 シンプレックス、フルデュープレックス、中継モードなどなどいろんな交信方法が(機種によって)可能です。

 出力が弱いので、比較的近くに居る者同士での通信業務に使用することが想定されている無線です。

 ですから、シンプレックス以外のいろんな使い方が出来、それぞれの業務に合った使い方に対応しています。

 お仕事では、買う段階で使い方がすでに想定されているので、同時通話専用機とかいろいろあるので買うときは普通のシンプレックスモードがあるやつを必ず選びましょう。

 チャンネルはレジャー用、ビジネス用と分かれていますが、一般向けのレジャー9ch機、ビジネス用の11ch機が売られていました。実際の使い方には制約があまり無いので、ビジネス用チャンネルをレジャーで使っていけないとか、そういうのは無くて、売る対象でとりあえず混信を防ぐためにわけていた、そんな感じです。

 最近の機種は両方使えるものが多くなり、どこでもレジャー、どこでもビジネス、混在となっています。

 必ずと言っていいほど装備されているのがグループ機能。つまりトーンスケルチです。これを使うと受信にはいいのですが、他の通信に混信を与えても気がつかないので若干注意が必要ですね。

 88.5Hzを使うのが習慣で、アルインコのリグだと08番になります。チャンネルの表示やトーンの周波数の表示はメーカー毎に異なるので、相互に通話するときは、実際に同じ周波数、同じトーン周波数で出るように、チャンネル一覧表などで調べてから運用しましょう。

 今特小界ではアルインコのユーザーが最も多いので、そのチャンネル名が一番通りがいいです。

 さて、なぜアルインコのリグが一番多いのでしょうか。

 それは、よく聞こえ、よく飛ぶからなんです。

 特定小電力トランシーバーは10mW、アンテナも取り替え不可能、どうせ大差ないとお思いでしょうが、それは違います。むしろこのギリギリの世界だからこそ、よく飛ぶ、よく聞こえるトランシーバーは限られてきます。

 定評がいいのが、アルインコDJ-R20D、DJ-P23L(廃番、後継機はP24L)で、最高交信距離記録にチャレンジするには是非用意したい機種です。どちらもロングアンテナタイプです。他にもいくつかありますので、いろいろ調べてみてください。

 平野を眼下に見下ろす山の山頂、ビルの屋上などが運用のベストポイント。スピーカーマイクを使って本体は高く持ったりするとあと少しの時に違ってきます。

 山に登ったら全チャンネルをワッチし、だれかCQを出していないか、CQを出した交信をやっていないか聞いてみましょう。どこかの大型店の駐車場係の方や、工事現場で交通規制している人の交信が聞こえてきたりします。業務に混信を与えないように注意しながら、空いているチャンネルを見つけたら、しばらくワッチ、チェックを入れてからいよいよCQを出しましょう。

 CQの出し方も、呼び方もアマチュア無線と同じで大丈夫。問題はコールサインですね。

 特定小電力は持った人がすぐに使える無線でコールサインの付与はされていません。だからコールサインなしでも、本名を語っても全然OKなんですが、不特定多数との交信を楽しむマニアの間では、かつて市民無線で割り当てのあった通称「電監コール」をそのまま使うとか、その形を倣って自分で付けているのが習慣となっています。

 私は中学生の頃買ったソニーの市民無線トランシーバー、ICB650に付与された「とうきょう CA52」を名乗って出たりします。

 秋葉原 AKB 48 も、形式的にはありですね。Hi

 交信のシグナルメーターは機種ごとに異なりますし、無い機種もあります。なのでレポート交換はRSでは無くてメリット交換が中心です。性能は似たり寄ったり、イコールコンディションの世界なので、多くはこちらが聞こえた感じで向こうには届いています。

 あとは普通に運用地などのお話をして、数分間の交信を行います。

 聞いている人がいれば続けて呼ばれたりします。

 アマチュア無線ほどは呼ばれませんが、聞こえることが少ない世界だけに聞こえるとみんな一生懸命呼びます。交信できたことを素直に喜びます。基本的にカード交換の約束はしませんし、ログも付ける人はメモ程度、聞こえた、届いた、を楽しむ世界です。

 当局もアマチュア無線の移動運用で山を歩いている時は常に特定小電力をワッチしていますし、山頂では何度か運用を行います。

 市民無線に倣って特定小電力ではサイレントタイムがあります。これは山での遭難者等からの電波のためにみんなでワッチする時間帯です。時間は・・・11:00~11:15 16:00~16:15 20:00~20:15 です。都市部ではあまり意識する必要は無いかも知れませんが、山では静かにワッチするのが良いようです。

 海上無線では当たり前のサイレントタイム、未曽有の震災、津波被害があった後、アマチュア無線では非常通信の運用はあったものの、組織的にサイレントタイムが実施されなかったのはちょっと残念に思います。

 それと被災直後の取材ヘリの騒音。あれはいけません。小さな声がかき消されてしまいます。あのヘリの音で発見されず命を落とした人が少なからず居るはず。飛行時間をもっともっと規制しないといけません。

 話がそれてしまいましたが、特定小電力無線を初め、これら資格の要らない無線のことをフリーライセンス無線、フリーライセンスラジオ、と呼びます。参考になるサイトがいろいろあるので調べてみましょう。

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14 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは。 (ちーちゃん)
2011-04-18 16:51:49
前から気になっていた特定小電力トランシーバー&フリーライセンス無線。今回、詳しく書いてくださって、おかげで色々と分かりました。

子どもの頃に遠足など登山の際、引率の教師がトランシーバーを持って連絡を取り合っていたのですが、今ではそれらも携帯電話に変わっているのでしょうか。通信(話)代のこともありますが、万が一のときに広範囲に連絡を取り合うことができることを思うと、野外活動では今でも無線の方が良いのかもしれませんね。
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師匠、す、すごいです! (とと丸・JG1MYB)
2011-04-18 19:36:39
KVSさん、ありがとうございました。本当にすごいの一言です。かゆい所に手が届く情報のてんこ盛りで、役に立つどころの話ではありません。本当に期待を裏切らない人ね、ウフ(by尾木ママ)。

冗談はさておき、本当に貴重な時間を割いて記事を書いていただき感謝に堪えません。目からウロコの連続で、恥ずかしながらサイレントタイムのことも初めて知りました。早速、プリントアウトして資料ファイルに綴じたいと思います。

それにしても、アマ無線からBCL、はたまた特小まで、KVSには本当にしてやられますねぇ(笑)。これからも、さまざまな切り口で運用情報やグッズなどの紹介をしていただくようお願いします。楽しみにしています。本当にありがとうございました。
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野外活動では絶対にトランシーバー (JO1KVS)
2011-04-18 20:32:46
携帯を使っている人には、なぜトランシーバー、とよく言われますが、携帯だってフルデュープレックスで有線回線を経由した立派なトランシーバーです。でも自力では決して通信できない超不便なトランシーバーですよね。
野外活動では絶対トランシーバーです。全員に一斉に指示が出来ますしね。通話料無料。ケータイが使えないところでも通信可能。
もっと見直されてもいいかなぁと思います。
車に2台置いておくと、一人がちょっとウロウロするときに連絡が取れて便利ですよ。
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無線少年 (JO1KVS)
2011-04-18 20:35:52
とと丸さん
いえいえ師匠だなんて。
ただ無線関係が大好きな少年が大人になっただけですよ。勉強していないから電子工学は苦手。電離層の伝搬のところとかアンテナの科目で合格したようなもんです。
特小は遠くに飛びにくいから人にあまり迷惑をかけない。そのためかいろんな機能が充実していて結構遊べます。是非楽しんでみてくださいね。
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面白そうですが (JF3MTM)
2011-04-20 21:39:50
でもアマチュアのトランシーバーと特小の2台持っていくのは、電池も倍要るし。
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山に担いでいくリグは4台 (JO1KVS)
2011-04-21 06:12:56
 山に登る時はアマチュア無線ハンディ機とFT817、特小と市民無線で計4台担いでいますよ~。重いのなんの。(笑)
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国東レピーター (影なし)
2016-07-05 15:28:33
国東レピーターは現在稼働しているのでしょうか?ご存じの方は教えていただけないでしょうか。
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私は知りませんので (JO1KVS)
2016-07-05 21:34:23
どなたかご存知でしたら。
設置している方自身がブログ書いてますね。
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貴重な情報ありがとうございます。 (JQ3AZB)
2021-09-16 10:20:25
特小でのCQに関して書かれていることが少なく貴重な情報として読ませて頂きました。
子供の友達が無線に興味があると言うことでしたので、急遽週末に特小でCQをだしてもらおうかと思っているのですが、最近でもアマチュア無線と同じようなCQの出しかで良いのでしょうか?(特に決まりはないので”お聞きの方いらっしゃいますか・・のような言い方で始める方もいらっしゃる様ですがどちらが主流とか?)
まだ無線機が来ていないのと、山に登らないとほぼ交信できないと思われますので情報収集しています。
できれば無線でいやな思いをせずに好きになってもらえたらと思っていますが私自身で経験が無いことからどうして良いか分からず教えていただければと思っています。
そもそも交信相手がいるのかも不安ですが。
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Unknown (JO1KVS)
2021-09-16 12:36:09
こんにちは。
無線の体験に特小はいいですね。
大都市、平野が見渡せるところに行けば特小でも充分交信相手が居ます。
市民無線もeスポシーズンが終わり、フリラーの方々も特小を聞いていると思います。
アルインコで言うところのL3がメインチャンネル的なところですのでそこでCQを、CQの出し方はアマチュア無線とほぼ同じ、しっかりアナウンスしましょう。
そのままL03に居座っても間違いではないですが、空きチャンネルを探しておいて、L03でCQを出しつつ他のチャンネルへ誘導すると良いでしょう。
グループモードはオフで。

電波の聞こえが悪いときは無線機の位置、傾きなど変えてみてベストな場所を見つけてください。
スピーカーマイクを使うと便利です。

スケルチもオフに出来ると思いますので、CQ出して受信に移るときはオフで聞くと良いです。
まず、強力な強い電波で呼ばれることは無いので。

Twitterで呼んでください、と呼びかけてもいいと思います。

楽しい体験になるといいですね。
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