このところ出動回数の多いMP-1ですが、順調に作動しております。
コイルを覆う筒状の金属ケースがスライドする構造になっていて、コイルをすっぽり覆うとキャンセルされ、徐々にケースを上げてコイルを露出させるとコイルが効く仕組みになっています。
コイルは被覆のないスズメッキ線らしきもの。金属ケースの内側にはコイルと接するように銅製の弾力のある金具がグルッと一周付いています。
スライドさせる時はロックネジ(プラ製なので軽く締める程度)を緩め、位置が決まったら締めるようにします。
またコイル一巻きごとに軽いクリック感があります。
アンテナを使用する時はこの金属ケースを上下させて目的の周波数の同調を取ります。
だいたいの位置は過去の運用経験からわかりますし、デジカメで映像を捉えておくとか、軽く印を付けておくとかするといいでしょう。(コイルにマークする時は金属ケースの銅金具が触れないコイルの線と線の間の溝にマークするのが良いかも知れません。
ちなみに私のMP-1はコイルの下の太いエレメントが2本使われている背の高い仕様になっていますから、低い仕様の場合とはコイルの位置が異なると思いますのでご注意ください。
受信音でノイズが大きくなる位置でだいだい合うのであとはSWRを見たりアナライザがあればそれでチェックして追い込みます。
先端はロッドアンテナなので、細かい調整はこちらでも取ることが出来ます。
このアンテナにはカウンターポイズというかラジアルというか、4~5mの電線(3本の平線が4本)が付属していて、これを地面に広げて使用します。
アンテナは高さを稼ぐより地面に近いほうが安定して動作すると思われます。
オプションのトライポッドを使用すると非常に使い勝手が良くなります。
7MHzは同調がシビアかと思いきや、コイル一巻の影響が少ないので、結構大きく上下しないと周波数が変わりません。その辺りはブロードなのですが帯域はアンテナが小型なのでそれなりに狭いです。バンド内で大きくQSYする時はコイルの位置を再調整する必要があります。
ハイバンドの方ではSWRが下がりきらなかったり、同調点が見つからないことがあります。こんな時はカウンターポイズの線を広げないで、ぐっとアンテナの足元に引き寄せて1mくらいに範囲に集めてしまうなど、カウンターポイズ側を変化させてみるとうまくいきます。意外とあっさりSWRが落ちたりします。
特殊な変換コネクタでモービル基台に取り付けたこともあります。非常に良く動作してくれましたが、この時はなぜか18MHzのSWRが落ちきらず不思議な思いをしました。容量結合のCとの相性でしょうか・・・。
このアンテナ、大きさの割にちゃんと使えて、HFのモービル局並には飛んでくれるので大変オススメです。富士山頂でも活躍しました。仕舞寸も非常にコンパクトで山にも持っていけます。
ただ残念なことに現在入手がかなり困難になっているようです。私も数年前にヤフオクで中古をゲットしました。製造元の会社の事情が複雑なようで・・・詳しいことは知りませんが、秋には何か名前が変わって再登場するのだとか・・・。待っていれば再販されるようです。
ちなみにサイトはここ http://www.shop.superantennas.com/main.sc ちゃんと売っているようなのですが、ダメみたいです。他の通販サイトも品切れが多いですね。
この手のアンテナは、
ヤエスのATAS-25 http://www.vxstd.com/jp/amateur_index/atas_25/atas_25.html
バドポールの変形版、バドスティック http://www.buddipole.com/buddistick.html があります。バドスティックとバドポールはちょっと興味ありです。