アマチュア無線局 JO1KVS

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電離層反射の電波を聞こう

2009年12月29日 10時19分13秒 | アマチュア無線
 アマチュア無線の試験の中に必ず出てくる電離層反射。
 電離層反射で届く電波を聞いたことが無い方はいらっしゃいますか?
 簡単に受信出来るので是非聞いてみてください。

 冬の夜に遠くの中波放送が聞こえた経験はありませんか?。家の中では難しいけど、外に出ると簡単に聞くことが出来ます。これはE層による反射なんです。日中はE層の下にあるD層によって吸収されてしまうので電離層反射の電波は聞こえません。
 さて、電離層反射で届く電波は複数のルートで届くので受信地で干渉が起き、電波が強くなったり弱くなったり、位相のずれた電波が合成されるため、音がうねったりします。中波は波長がとても長く、この強弱、うねりの周期がとても長くなります。東京で東北放送が強いと思ったらしばらくすると弱くなり、今度は大阪の放送が強くなったりと、大きな波を聞くことができます。中波放送はご当地ならではの話題を話しているのでなかなか味わい深いです。QSBと内容を楽しみながら聞いてみてください。車で運転中に聞くのが楽でいいですね。

 HF機をお持ちなら短波放送も受信出来ますが、無い方は是非短波ラジオを買ってみてください。以前紹介した1980円ラジオでも十分聞けます。最近は中国製BCLラジオが話題になっています。SSBが受信出来るものもあり、これだとアマチュア無線の交信も受信出来ます。但し、地元の中波放送のように電波は強くありませんから、付属のロッドアンテナなら外に出て受信しないと聞こえません。室内で聞く場合は、外に電線を張って引き込んでロッドアンテナにつないでみてください。
 BCLラジオがブームだった30年前は日本語放送も盛んで、遠くオーストラリアやイギリス、地中海などから直接届く電波をワクワクしながら聞いていました。今もアジア諸国を中心に日本語放送が行われています。是非聞いてみましょう。
 中波放送と違い、今度はF層反射です。何度も反射して電波がフラフラしていますし、波長も中波と比べると短い(だから短波)ので、干渉の周期にもその影響が現れています。中波とは趣の違う電波です。いろんなバンドがあり、季節、時間帯、送信所からの距離、方向によって最適なバンドが選ばれて放送されますから、周波数は季節で変更されます。多くは2~3のバンドで同時放送されますから受信側の状態のいい方で聞く仕組みです。コンディションの影響を強く受ける短波帯は、毎日安定して届けることがどうしても難しいので、複数のバンド、複数の時間に分けて放送しているんですね。

 いろんなバンドをいろんな時間帯で聞いていると、短波の伝搬がだんだん理解出来るようになってきます。中国や韓国は夜間のローバンドがよいとか、14がDXバンドの訳、10Mhz帯はあなどれないぞ、とか、放送の電波を通して理解出来ると思います。
 我々アマチュア無線家は、放送局並みの出力は出せませんが、アンテナに制限は無く、いろんなバンドが許可され、世界中に電波が飛ばせるという特権を与えられているんです。
 せっかくの無線の資格ですから、是非電離層反射の電波を楽しんでもらいたいと思います。
コメント (2)
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