まんじゅうのつぶやき

まんじゅうです。読んだ本の感想や日々のできごとの忘備録です。最近栖が変わりました。

「古道具屋皆塵堂」輪渡颯介

2013-11-08 20:34:49 | 読書のすすめ
今日も朝晩 しばれますねえ。
しかし 昼働いている間が暑いため 七分袖一枚から七分袖二枚にしてみた。
やっぱり 暑い。
どうしてなのぉ?

さて 輪渡颯介の「古道具屋皆塵堂」を読みました。

古道具屋 皆塵堂
輪渡 颯介
講談社


何故にこの本を読んだかと言うと 職場で偶然返却されてきた「猫除け」を見かけ 
「うーーん。読んでみたいかも・・・」
と 借りようとしたら 先輩が
「1巻は違うのだった気がする。」
と この「古道具屋皆塵堂」を紹介してくれたのでした。

本にとって 表紙は顔。
題名は名前。
お見合いで会ってみようかなあと思うかどうかの決め手はこの二つだと思う。
で 作者は紹介者か親ってところ?
表紙による第一印象が重要ですよ。


実際には 「古道具屋皆塵堂」「猫除け」「蔵盗み」と三作の皆塵堂シリーズがある。

浅草は阿部川町にある道具屋 銀杏屋の長男 太一郎。
本来なら跡取りであるはずだが 銀杏屋を任されたのは 五つ年下の弟 音次郎であった。
太一郎は転々と 奉公に出され しまいには 経師屋で職人として修行していた。

二十歳を過ぎ もう一生この道で食っていくのだと思っていたところ
弟が急逝し 弟の遺言で店を継ぐことになる。
釈然としないのは 太一郎を跡取りにしなかった父重松だけではない。
当然 太一郎も 納得がいかない。

そんな太一郎に 重松はまた 古道具屋である皆塵堂の伊平次のもとで見習いをして来いと命令する。
戸惑いつつも 結局 伊平次の店に行くことになる太一郎。
果たして 太一郎は銀杏屋を継ぐことができるのか。



太一郎は いわゆる見える体質。
何が見えちゃうかと言うと 幽霊が見えてしまうのだ。
太一郎は子供のころから見えすぎるため 生きている人間と幽霊の区別すらよくつかない。
子供心に幽霊が見えるのが普通ではないという自覚はあり 
周りには「幽霊なんて信じない。」と言い張っている。

奉公先の皆塵堂は お札が貼ってある開かずの間まである幽霊屋敷。
扱う商品には いわくつきのものが多し。
店主の伊平次も年下の先輩峰吉も まったく動じないけれども 太一郎は気持ちが悪くて仕方ない。

 
いきなり冒頭で登場するのは いわくつきの簪。

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ちなみに私は怖いものが大嫌いです。
結構いい年になるまで 毎晩 「怖いものを見ないでいられますように。」と祈って眠っていたほどです。

それなのに 何故だか 私の周りには ホラーだの幽霊だの妖怪だのが大好きな人が多い。
・・・・で ひきずられるように一緒に見ているうちに いつのまにか
大嫌いなものを怖いもの見たさで見たり読んだりするようになってしまいました。
難儀な性格。

しかし お祈りが功を奏しているのか はたまた生まれついての体質なのか
私は そういう恐ろしいものを実際には全く見たことがない。
よかった。
怖いもの見たさになるのは 一種の憧れ?

そんな私が言うのもなんですが 太一郎の気持ちがすごくよくわかる。
この本の面白さは 幽霊が出るにもそれなりの理屈があるってところである。
物に歴史あり そして幽霊にも怨念にも事情あり。

太一郎や伊平次と一緒に 江戸の幽霊体験いかがですか。
さて 続きを読まないと。^^

いがぐりおは 幽霊見たことある?
いがぐりおをクリックしていただけると嬉しいです。いつもありがとうございます。^^/
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