今日の108円

1日1冊108円・・・・・・最近そうでもない。

南伊豆殺人事件 西村京太郎 2001年1月15日 徳間書店

2016-01-18 06:07:59 | ミステリー
 伊豆下田の旅館から、有田と名乗る男が五百万入りのボストンバッグを残し失踪した。二日後、有田の娘と名乗る女性が訪れ、現金を残しバッグだけを持ち帰ったが、その後訪ねてきた甥と名乗る男は、有田に娘はいないという。さらに有田の友人と称する男は、二人とも偽物だという。訪ねてきた警視庁捜査一課の刑事もまた偽物だと判明。やがて失踪していた男が死体で発見される。難事件に挑む十津川と亀井!
裏表紙より。
「頼りにならない警察」を読んだので、「頼りになる警察」を読みたくなった。
元の本は1997年11月(実業之日本社)。



第一章 旅館の客

 有田というお客のことを、調べれば、娘、甥、友人の誰がホンモノで、誰が、ニセモノかわかるだろうが、女将は、なぜ、私が、そんな私立探偵のマネをしなければならないのかと、思ってしまう。
事件そのものとは無関係な人の中で1番の被害者は女将。
この後、事件の関係者が判明する度、顔の確認のため警察が訪れることに。
警察がちょくちょく出入りするなんて話が広まったら旅館は・・・・・・ヒドイ話だ。


行方不明になった有田工業の社長・有田を名乗る客。
そして現れた有田の娘、甥、友人(全員自称)。
そこに今度は警視庁の刑事を名乗る男も登場。
さすがに怪しんだ女将が警視庁に確認したところ、ソイツもニセモノだったのです。





第二章 ニセ刑事

「悪相ですね」
 と、西本が、いった。
 似顔絵には、斉木旅館の女将の感想も、添えられている。
<身長は一七五、六センチで、がっちりしていて、いかにも、刑事さんという感じでした>
西本wwwm9(^Д^)プギャーwwwwww
『いかにも』な刑事って実際いるんだろうか。
外見だけでバレたら仕事に支障があると思うけど。


 ホンモノの有田社長が、迷惑に感じて、ニセモノを訴えたとしても、それはあくまでも民事であって、警察が介入すべき問題ではない。
捜査一課はそう結論づけたのです・・・・・・が、
行方不明になっていた有田(自称)は、誰かに殺されていたのです!

一体、有田(自称)は何者で、何故殺されたのか?




第三章 被害者の謎

「大きな男だな」
「空手をやっているかも知れません」
「空手?」
「手の指が、普通のサラリーマンのものじゃありません」
亀さん観察力パネェっス!
主役が1人で大活躍する話とは違うんじゃよ。

『ホンモノの有田社長』の周辺を調べ始めた捜査一課。
どうやらホンモノはニセモノのことを調べていたらしいのに、
なぜか調べていたことを警察に隠す。バレバレだけど。
「あのニセモノが、いったい誰かということになってくるんじゃありませんか」
そう、ホンモノの方にはニセモノの件を隠したい理由がある訳です。

捜査一課は、有田(本物)が雇っていたらしい探偵が怪しいと睨み、
その行方を追っていたのですが・・・・・・





第四章 第二の犠牲者

「持っていた運転免許証には、有田美花とあったそうだ。だから、君のところで、調べて貰いたいんだよ」
 と、本多一課長は、いった。
「有田社長の娘を自称していた女」が、殺されてしまったのです!
本名だけど社長の家とは関係ない模様。
ニセ有田とニセ娘を殺したのは、同一犯なのか・・・・・・?





第五章 あるホステス

「とにかく、異常ですよ。有田剛だけに、ホンモノ、ニセモノがいるんじゃなくて、娘にも、甥にも、友人にも、ホンモノ、ニセモノがいるんですから」
そういう状態になる理由がさっぱりわからない。


「ホンモノグループと、ニセモノのグループか」
 十津川は、笑った。
ノンキに笑ってるから、後に「自分のニセモノ」に手を焼くことになる。
※別の作品です。





第六章 身元判明

「方法は、一つしかありません」
静岡県警にハード過ぎる調査を依頼。
しかし必要なのだ!
見事やり遂げた静岡県警に50ポインツ!





第七章 三年前の火事

「もう一度、今回の事件を、再検討してみよう」
勝利フラグ、セット!



ニセモノが2人殺された後、今度はホンモノも1人殺されてしまう。
ホンモノ対ニセモノの様相を見せる事件の鍵を握るのは、
とある老夫婦が死んだ火事、そして西伊豆で発見された若い女の白骨死体だった!?
十津川警部率いる捜査一課が事件の真相に迫る!



黒幕を仕留めきれるか最後までハラハラ。
いや、小説なんだから仕留めるのは「確定」なんだけど、
どうやってそこに持って行くかが「え、これ無理じゃね・・・・・・?」って思うところ。
それを絶対に諦めないのが十津川さんですよ。
亀さんや早苗たち部下も皆優秀。蝶・頼りになる。

「ノンフィクションだったらなぁ」と思うくらいの安心設計。
正義は勝つよ!


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