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1日1冊108円・・・・・・最近そうでもない。

相棒―劇場版Ⅱ― 大石直紀 映画脚本/輿水泰弘 戸田山雅司 2010年11月10日 小学館

2016-04-24 09:51:52 | 相棒
 前代未聞の籠城事件が発生。現場は警視庁十一階の会議室。定例会議に出席していた警視庁幹部十二名が人質となった。犯人の要求は不明。機動隊とSITが強行突入を試みた瞬間、室内に一発の銃声が轟く。
 この顛末にいち早く懸念を示した警視庁特命係の杉下右京は、神戸尊とともに事件の真相を追う。だが人質となった幹部たちの証言はどれも曖昧で、籠城犯射殺は正当防衛として処理されようとしていた。やがて右京と尊は、犯人の意外な過去と七年前のある事件を突き止めるのだが――。
「相棒」が再び劇場へ。スクリーンと異なる驚愕の結末で正義を問う究極のノベライズ。
裏表紙より・・・・・・『スクリーンと異なる』だって・・・・・・!?(映画観てない)
ジャンルをつけるなら「君の正義を問うRPG小説」ってトコかナ。




第一章 籠城

 空には、月も星も見えなかった。
 あの夜と同じだ、と男は思った。
1人の男が『警視庁本部庁舎』に現れたところから、物語は始まるのデス・・・・・・。

その日、警視庁は平和なものでありました。
一課の三バカは事件解決の打ち上げ、
鑑識の米沢の明日はどっち、
人事絡みと予想される会議を控えてウキウキな内村部長、
刑法第185条あたりの例外規定を云々する神戸と大河内、
そして相変わらずの『暇か?』。

しかし、そんな平和な警視庁で『前代未聞』の大事件が!
「あえて言葉にするならば、『警視庁史上最大最悪の人質籠城事件』といったところでしょうか」
 したり顔で米沢が答えた。
拳銃を持った男が、部長会議に集まった警視庁幹部12名を人質に取ったのデス!
警察からすれば「俺の縄張り」どころか「俺ん家」で起きた大事件もとい大失態すな。

 ――この中に黒幕がいる。
 改めて一人ずつに視線を向けた。
 ある者は男を睨み返し、ある者は気弱そうに目を伏せる。
「では、用件に入らせてもらおう」
男の狙いは・・・・・・?


 ――杉下さんは、何か籠城事件に関係したトラウマでも持っているのだろうか。
ああ、神戸は知らないのか。
・・・・・・お前は特命係の調査に来たんじゃないのかと。
神戸、マイナス10ポインツ!



「いい加減、自分から名乗り出たらどうだ!」
 男は、自分の右手側に座った五人に視線を向けた。しかし五人は、目を逸らしたまま、何も応えない。
「この中にいるのは判ってるんだ!」
 今度は左の六人を見る。やはり誰もが口を閉ざしている。
警視総監を除いた残り11名の中に、男が捜している『黒幕』がいる?
あ、内村サンは絶対違うから残り10名だな。


いつものように勝手に動いた右京さんの活躍で、
男と幹部たちがいる会議室の状況確認に成功!
「ヒットしました!」
 米沢が、右京と尊にも聞こえるようにだろう、大きな声を上げた。
「八重樫哲也、三十六歳、元巡査部長。平成十六年に警視庁を依願退職・・・・・・」
 陣川が、パソコンに出た八重樫に関するデータを読み始めた。もちろん右京と尊に聞かせるためだ。
2人ともナイスアシスト!20ポインツ!
て、元警察関係者かーい!


「警視庁に立て籠った犯人が、元警視庁の人間だなんて、いい恥さらしです。外に漏れる前にケリをつけないと」
うん、そうだな。


男の正体がわかったことで、今度は動機を探ろうと動き出す特命係。
なんせ要求が『このまま放っておいてくれ』だけで、交渉のしようがないもんね。
犯人の八重樫に、警視庁に入り込むため利用されてしまった、
警察学校で八重樫と同期だった朝比奈圭子に事情を聞いていたのですが・・・・・・
 へリコプターが近づいていた。間違いなく、警察ヘリだ。
 右京の肩が震えた。怒っているのだ、と尊は察した。
「早まったことを!」
中園ぉぉぉ!!!!
バカッ!ハゲッ!


 今自分が銃を握っていたら貧乏ゆすり男と籠城犯を続けて射殺してしまうかもしれない、と内村は思った。
みんな幹部だから50代以上?
いい歳してみっともないなぁ・・・・・・でも銃はないから、ぶん殴ればおk


「この中にいるのはわかってるんだ! 名乗り出なければ、一人ずつ殺していく」
 冗談じゃない、と内村は思った。自分は何も関係ないのだ。トバッチリを受けてはかなわない。
 ――早く名乗り出ろ。
やっぱり内村サンは関係無かったね!
「ころさないで!ぼくわるい幹部じゃないよ(プルプル)」じゃなくて
「はぁ?俺、関係ねーんだけどksg」って感じなのは大物の風格だね!


そのとき、SITが突入するため、ブレーカーを落として会議室の照明を・・・・・・!
突然の暗闇の中、人質たちが八重樫の隙を突く!
俺たちの日本警察幹部は最強なんだ!

身動きが取れなくなった八重樫は、最早諦めていたのですが・・・・・・
 ――誰かが俺を殺そうとしている。
 八重樫は目を剥いた。しかし、暗闇の中、自分の上に重なっている人質たちの顔は見えない。
あ・・・・・・?

「バカが」
 悪魔のつぶやきが耳に届く。
 次の瞬間、銃声と同時に、鋭い衝撃が左胸を貫いた。
この台詞は・・・・・・


銃声の後、突入したSITが見た現場は・・・・・・
 三宅、鶴岡、田中、川上の各部長は、震えながら手を挙げていた。
 寺門と田丸は、テーブルの下に潜り込んでいた。
 それ以外の人質――、松下、内村、井出、鈴木、原子、長谷川は、床に折り重なっていた。
「ホシは一番下だ。確保しろ!」
内村サン、銃を持った相手に向かっていったんスね!
『トバッチリ』にプンスカしつつも、悪には立ち向かう!イケメン!


「制圧完了、人質は十二名無事」
 岡安は、血まみれになっている八重樫の左胸に目を向けた。
「籠城犯は・・・・・・、心肺停止」
こうして『警視庁史上最大最悪の人質籠城事件』は幕を閉じました。
~おしまい~





もうちっとだけ続くんじゃ。

第二章 隠蔽

「相手は拳銃を持って籠城した、言わばテロリストだ。暴力に対して、我々は一丸となりそれを排除した。警察組織の一員としての誇りにかけて、なんら恥じ入る点はない。そう信じている」
事件の発生を許したのは由々しき事態ではあるものの、
日本警察の幹部たちは見事犯人を撃退しましためだたしめでたし・・・・・・な?


しかし・・・・・・しかし、我々読者は知っている。
『正当防衛』とは言えない「悪意」が存在していたことを!
「彼の籠城の目的が判らない限り、事件は解決とは言えません。ところで」
 右京はファイルから顔を上げた。
「八重樫の通話記録はどうでした?」
捜査を「始める」男たち。


「警察組織に最も必要なのは、君のような冷静な判断力だ。人の上に立ち、国民を守る者は、常に正しい答えを導き出さなくてはならないからな」
「生憎ですが、僕は人の上に立とうとは思いません」
「君だってキャリアである以上、それ相応の責任はついて回る」
「権力を持つべき者」は「自らそれを望まない者」だってなんかであったな。
それから実力のある者は相応の責任を「持たなければならない」ってのも。
えらく副総監の長谷川に気に入られた右京さんでした。



「特命係に送られる前、一通り過去の記録には目を通しました。けど、そんな事件の記録なんかありませんでした。大河内さんなら知ってるかなと思って」
「記録が残ってなくて残念だ。影の公安マターだからな」
※『影の公安マター』ー→『指揮官名を記録に残さない極秘の作戦』
 「星のカービィ」シリーズのダークマターとは1ドットも関係無い。
 ネタバレ:直接斬るより攻撃を跳ね返すとGood!

ああ、一応調べはしたんだね・・・・・・って、
神戸が調べたのは「特命係が扱った事件の『過去の記録』」かな。
特命係こと『人材の墓場』誕生の経緯までは調べなかった?・・・・・・ポイントは保留で。
 突入作戦が実行されたのは、そのわずか十分後のことだった。
20年前の、その時。
これ本編ではおおまかな流れの説明だけで、やりとりが描かれたのは初めて?


「僕には、闘いに見えます」
「闘い?」
「杉下右京と官房長、それぞれが持つ、二つの異なる正義の闘い」
「絶対的正義と、大局的正義か・・・・・・」
正義なんて言葉チャラチャラ以下略!



 右京から目を逸らすと、たまきは洗い物を始めた。
たまきさんは右京さんの嫁。元はいらんよ。



「それを繋ぐのが、この事件です」
八重樫が籠城事件を起こした動機は『七年前』、テロリストとの戦いにあり?

その事件の調査を進める特命係でしたが・・・・・・
 ――事件に関する隠蔽工作が、公安部で行われているのは間違いない。でも、いったい何のために?
ま た 公 安 か
・・・・・・「公安が主役側」の小説探してみるかなぁ。
いつも悪者扱いで気の毒やで(´・ω・)





第三章 謀略

「私には、悪魔の取引に思えてなりませんが」
 大河内は拳を握りしめた。
事件の裏で、あの男が本気を出し始める・・・・・・!!


捜査を進めていた特命係は、例の幹部たちにお呼び出しを食らう。
「無駄か無駄でないかはさておき、せっかくの機会ですので、お伝えしたいことが少々」
「何だね」
「八重樫哲也が、何故ここにいらっしゃる方々を人質に籠城したのか、その理由が判りました」
右京さんが辿り着いた1つの答え。
それは幹部たちを動揺させるには十分過ぎるものでした。
しかし、残念ながら証拠は無く・・・・・・

さらに・・・・・・
 大河内はファイルから目を上げた。
「以上が上申書の内容です」
 右京と尊に向かって言う。
( ゜д゜)

(゜д゜)


もう「偉い人たちにとっては」全て終わったお話なんですお・・・・・・
 ――杉下さんはまだ真相の追及を諦めていない。
まだだ、まだ終わらんよ!




第四章 真相

「我々警察官に出来ることは、真実を知りたいと願う人間に代わって、真実をつまびらかにすることだけなのですから」
「前にも言ったと思うけど、そんなふうに自己満足な正論を叫び続けると、いずれお前と決定的に対決しなければならなくなるじゃない」
バチバチ感半端無い。
春なのに静電気の発生を疑うレベル。


特命係は最終的に間違いなく『真相』には辿り着いたのですが・・・・・・
 まだ何も終わっていなかった。
※あと12ページです!12ページです!


「正義の定義なんて、立ち位置で変わるもんでしょ? まさか絶対的な正義がこの世にあるなんて思ってる?」
 ――絶対的な正義はこの世に存在するのか。
 答えられなかった。尊は目を逸らした。
無限の正義なら存在するのにね!


「絶対的な正義があるのかどうかは別にして・・・・・・」
 右京の言葉に、小野田は振り返った。
「人の持つ強い思いは、変えることが出来ません」
大事なコトなので


「人の持つ強い思いは、変えることが出来ません」
もう1回引用してみました。




結末が「フゥー!」「ざまぁwww」「うわぁ・・・・・・」などバラエティに富む相棒だけど、
今回は「俺たちの闘いは続くったら続く」な感じ。
目立つのは、ずっとオレのターン!な勢いで暗躍する小野田官房長。
岸部一徳ファンは必読だ!


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