Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

ブラック事務所問題(4)

2021年12月11日 06時30分46秒 | Weblog
 「ブラック事務所」という言葉を使う場合には、誰にとって「ブラック」なのかを考える必要がある。
 というのも、「ブラック事務所」は、ユーザーにとっては歓迎すべき存在なのかもしれないからである。
 例えば、この種の事務所が、建物明渡訴訟をどれくらいのフィーで受任しているかを見るとよい。
 例の事務所のホームページを見ると、「着手金10万円」(税別)、「報酬金(強制執行まで含めて)10万円」(税別)となっていた。
 普通の事務所だと、おそらく赤字は必至という金額である。
 この事務所の元事務員さんの話では、受任して十日程度で訴訟提起するのだが、訴状等はほぼ事務員さんが作成しているらしい。
 執行官面接なども事務員さんが対応しているようなので、弁護士が必要になるのは、第1回口頭弁論での出廷くらいである。
 つまり、弁護士が対応していると採算が取れないので、ほぼ事務員さんで完結する業務となっているわけである。
 かつ、金額からみて、多数の案件を受注しないと採算が取れないことも間違いない。
 そうなると、事務員さんには多大な負担がかかることになる。
 このような場合、「ブラック」なのは、弁護士にとってというよりも、おそらく事務員さんにとってなのである。

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