Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

意図的な無視

2022年02月06日 06時30分54秒 | Weblog
「子ども助かり良かった」 内密出産、女性が謝意
 「病院によると、女性は乳児院に預けられた子どもに会いたがっており、病院側は、この女性を含め制度を利用する女性が、匿名で子どもに乳児院で面会可能かを市に確認。市は、病院が仲介するなどの方法で対応できると回答したという。

 「内密出産制度」について、従前熊本市は、「法律に抵触する可能性を否定できない」などとして実施を控えるよう求めていたから、今回のニュースは意外である。
 「赤ちゃんポスト」は、正面から触れられることのない、はっきり言えば、国家と社会が意図的に無視してきた問題をクローズアップするものであるために、大きな波紋を生じているように見える。

江戸の捨て子たち  その肖像
 「子どもを捨てる親にはどのような事情があるのか、また、子どもの生命や子どもを捨てることについての社会の意識は、歴史のなかでどのように変化してきたのか。そして現代社会に根強く存在する、子どもの生命の第一義的責任は母親にあるおする倫理観がいかに形づくられていったのか。赤ちゃんポストをめぐる報道は、捨て子という存在やその命、そして捨てるという親の選択の意味を歴史のなかで見直すことを、私たちに求めるものでもある。」(p44)

 当然、これは人工妊娠中絶への対応という(法的な)問題とも関連しているはずで、これが大きな政治問題となりうることは、アメリカの例を見ればすぐ分かる。
 対して、日本は、長きに亘る”間引き”と”捨て子”の歴史を有しているにもかかわらず、意図的な無視を続けることによって、政治問題化するのを防いできたというのがどうやら真相のようだ。
 そして、そのツケがこういう形で回ってきたのではないかと思うのである。
 
 
コメント
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