Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

集合的社会平和?

2022年02月17日 06時30分58秒 | Weblog
安定を取り戻すロシア、期待できないイギリス
 「しかし最近では、ある程度精神的に安定した状態まで戻りました。たしかに石油価格の崩壊など、目先の経済には問題がありますが、ロシアが取り戻した精神の安定は、お金や経済成長よりもはるかに重要です。
 これは一種の、「集合的社会平和」と言っていいでしょう。要するに「自分たちが属しているのは、まともな国だ」という感覚です。


 「ソ連邦の崩壊」を逸早く予言したエマニュエル・トッド氏は、近年はむしろ「ロシアの復活」を強調している。 
 例えば、プーチン体制による「集合的社会平和」を称賛したり、乳児死亡率の低下・総人口の増加傾向を肯定的に評価したりしている。
 だが、この「集合的社会平和」は本物だろうか?
 ロシアに関する統計データを見ると、確かに、ソ連時代とは違って乳児死亡率は低下を続けているが、注目すべきは人口増加率の動きである。 
 80年代半ばから下降を続け、2000年代前半にボトムに達した後で上昇基調にあったのが、この5年ほどで再度下降に転じ、マイナス成長となっている。
 この理由は不明であるが、(石油等に関連する)経済的な不安定があるのではないかと思われ、それが将来に対する不安につながっている可能性が考えられる(ロシア、よぎるソ連崩壊の悪夢…原油埋蔵量「枯渇」シナリオが現実味、寿命20年説も)。
 そうすると、トッド氏の言う「集合的社会平和」は、あだ花だったということにもなりそうである。
 むしろ、最近のロシアの動きの背景には、集合的社会不安があるという見方も出てくるかもしれない。
 
コメント
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