美しい夕焼け

美しい晩年を目指して

50代前半のころ

2023-10-13 19:58:36 | 


この絵を描くときに見た写真は、53才の時に撮ったものです。54才で乳がんが見つかり、私の健康な時代の最後のころです。

この後は、ずっと病気をしているか、治療をしているという感じでいました。

絵は、私には似ていません。50代前半の女性の絵という感じで見ていただくといいと思います。

40代で、自分のやりたいことは何だろうといろいろ悩み、やってみたのですが、何もわからず、50代に入る頃には、庭に薔薇を育て始めました。

生き物を扱うことはとても面白く、薔薇づくりにだんだんはまっていきました。本当は、庭仕事は嫌いだったのにです。

このころには、薔薇の庭もかなり思うようになり始め、薔薇のこともわかるようになり、面白いと思っていました。

そこで、病気です。薔薇も50本以上ありましたから世話も大変で、暗澹とした気持ちになりました。そして、薔薇からもだんだん気持ちがはなれていきました。

病気になったときに思うのは、いつ回復するかということです。将来は病気にかかわることしかありません。健康というのは、違うカプセルの中の物語、という気がします。

こうして、だんだん年を取り、病気があって当然という状態の中で、今は生きています。健康がどんなものだったかということも忘れてしまいました。

死の時まで、体が自由に動き、心が羽ばたいているという風であったらいいなあとずっと思ってきました。

この絵のころまでは、自分の老後はそんな風で、老後は夫と楽しい時間を過ごすつもりでいたのでした。今のような時を過ごすとは、夢にも思っていませんでした。そんなのんきな時の写真を見て描いた絵です。



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20代前半のころ

2023-10-02 22:58:02 | 


私の20代は、ミニスカートの時代でした。10代後半だったと思いますが、イギリスのツイッギーというモデルがミニスカートで世界を席巻しました。誰もかれもがミニスカートをはきました。

私もミニスカートが大好きで、軽やかな気持ちになったものでした。このころから、ファッションは、次々にいろいろなものが流行して、今は、人それぞれの好きな格好をする時代になりました。

ファッションは、その人の表現だと思います。仕事の時は、その人の仕事を表し、自由な時間は、自分らしさを表せればいいと思います。

私は、明るい色が好きです。フリルやレースが好きです。花柄も好きです。今、年を取って、いつまでかわからない命なのですから、好きな格好をしています。

でも、ミニスカートは、もうはけません。足がむくんでいるので、スカートは足首まであるのがいいです。むくんでいなくても、ちょっと無理でしょうが。

今回の絵は、ブログに載せるのはどうしようかと思ったのですが、もう1枚描いた絵も気に入らなかったので、あまり材料がなくて、1枚載せることにしました。

顔が描けていないのが嫌です。足はちょっと長すぎるようです。自分の思うような絵が描けるということは、なかなかありません。でも、絵を描くときは、夢中になります。下手は下手なりにやりがいがあるのです。

また20代前半の絵は描こうと思っています。私の生きてきた時間を切り取った写真を見て絵を描いているとき、いろいろなことを思い出し、心が動かされています。

この写真は、大学3年生のころの写真です。とてもやせていたのを思い出しました。今は何が詰まっているんだろうと嫌になります。

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1才のころ

2023-09-18 14:10:23 | 

これは、1才の時写真屋さんで写してもらった写真を見て描きました。母が編んでくれたニットのワンピースを着ています。

母は「このころはかわいかったよー」といいます。おんぶしていると、後ろから来た人に、よく「可愛い赤ちゃん」といわれたそうです。

髪の毛はなかなか伸びなかったそうです。高校生くらいになると、髪が邪魔という風に思っていたのですから、不思議なものです。

母の母がその頃は一緒に住んでいたので、私の世話は、祖母がずっとしてくれたようです。私も祖母が大好きでした。

いろいろな人にかわいがられて、人生で一番幸せだったころかもしれません。

何も覚えてはいないのですが、きっと一番幸せな時間を過ごしたのでしょう。それから、記憶が残っている頃になると、いろいろな悩みや辛さがありましたから。

母がこの絵を見ると、とても喜んでくれました。似ているそうです。

誰もにかわいがられた日々があることを、あまり周りに人がいなくなった今の私は、良かったねと思います。
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65才のころ

2023-09-09 14:47:02 | 

65才のころ、私は自分の気まぐれのまま生きていました。子供がいないせいもあり、経済的には不自由もなく、薔薇の庭を作り、絵を習っていました。

この絵は、2014年に夫が倒れた年の、薔薇の庭での写真を見て描いたものです。凛子さん65才でした。

実際の私の写真は、こんなにきれいではありませんが、まだ描き慣れていないため、いいように描いてしまうのです。写真を見て、そのままの特徴が描ければいいと思っているのですが、もう少し時間がかかりそうですね。

絵を描いていると、その頃の自分が思っていたことを思いめぐらし、自分の生きてきた様子が少し見えるような気がします。

65才は、私の生きてきた時間に楔が撃ち込まれた年です。気楽に夫との老後を思うというほどでもなく、ただ、毎日その時のことをやっていたという気がします。

死というものがそんなに身近ではなかった頃のお話です。そのとき、夫は亡くなりませんでしたが、その後の夫と私、家族の人生は思ってもいない風に動き始め、こんな風に生きるのは嫌だと何度も思ったことでした。

自分の希望など、小さなごみのように踏みつけられ、世の中の動きや人の思いに振り回されてきたのです。こんな風に生きるのは嫌だというのは、自分が思うように生きられないということでした。

夫はもっとかわいそうでした。病院では少しずつ元気になりつつあったのに、施設に入ってからは、コロナのせいもあり、面会ができなくなって、どっと容体が悪くなりました。

病院へいることはできたのですが、夫がどうしても家に帰りたいといったので、家に連れて帰りました。そうすると、私のほうに負担がかかり、今の病気にかかったということです。結局、夫も私も悪いようになっていきました。

いろいろな辛いことに会いましたが、夫も私もそれを受け入れ、戦ったりもしてきましたから、これが私たちの人生だね、と思うようにしています。

そういうことが起こる前の私の姿がこの絵です。

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5才のころ

2023-08-25 22:53:30 | 

絵を描くと思うと、何かしら心弾んで、何の予行演習もなく書き始めてしまいました。5才のころの凛子ちゃんです。

写真を見て描きましたが、全然似ていないです。似ているのは、ヘアスタイルだけですね。

描いているうちに思い出したこともあり、描き終わって思い出したこともあり、これからはもう少し、ましになると信じたいです。

このころは、浴衣を着て、金魚のお昼寝などを家族の前で踊ったり、お祭りにお化粧してもらって着物を着て参加したりしていました。にぎやかで、華やかなことがすきだったと思います。

洋裁の上手だった母が、黒のビロードのワンピースに白いレースの襟を付けてくれたものを着ています。絵には洋服の感じがあまりよく出ていませんが可愛かったです。何かしら覚えているのです。レースの縁どりの球を引っ張ってレースをメチャメチャにしたことも。

この次は、大人になったときの写真を見て描こうと思います。どんなふうに大人になったのでしょうか。絵を見てわかるようだといいですね。

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