言の葉収集

思ったこと、感じたこと、出逢ったこと
いろいろ気ままに書きたいと思っています。

老いた犯罪者

2008-11-09 16:53:42 | ニュース
今日の中日新聞社説から。

法務省が一昨日公表した犯罪白書によると、昨年の場合、65歳以上の高齢者の「一般刑法犯」(交通事故を除く)検挙数が、4万8千六百五人と、20年前に比べて約五倍になったというから驚きだ。
同じ間に、高齢者の人口は約2倍、その差が示す深刻な事態に愕然、と記事は続く。

犯罪のトップはダントツで「万引き」だそうだ。なんと、検挙者全体の半数を占めている。
白書はこのうち七五歳の女性の犯行を「典型例」のひとつとして紹介している。
夫と死別し、年金頼みの独り暮らし。「お金を使うのがもったいない」とコンビニでおにぎりやサンドイッチをしばしば万引きするようになった。
孤独や困窮、不安を抜きには語れない事件である。と書かれている。

以前先輩とこんな笑い話をしたことがある。

「自分たちが老人になったら、年金だけでは食べていけないだろうな」
「犯罪を起こし、刑務所に入っている年寄りの方がいい暮らしをしてたりして」
「そうそう、孤独死なんてないし」

不謹慎な話ではあるが、記事を見ると笑えない。
確かに現在も年金生活者にやさしい時代かと聞かれたら「そうです」とは言えない。介護保険料、高齢者医療、さらには消費税のアップなど、年金生活を圧迫する材料は豊富だ。

その犯罪に係る費用は一体どれくらいなんだろう。公表してほしい。(どこかでされているのだろうが)
忘れてはならないのは、その費用に税金が使われているということだ。

「盗人を捕らえてみれば老いた母」

「盗人を捕らえてみれば我が子なり」という慣用句があります。
意味は、
1.盗人を捕まえたら我が子だった。あまりの事の意外さに、処置に窮(きゅう)すること。
2.身近な者と雖(いえど)も油断できないものであるということ。

今回はこれの逆バージョンの五七五。
なんか悲しいなあ…。

最新の画像もっと見る