言の葉収集

思ったこと、感じたこと、出逢ったこと
いろいろ気ままに書きたいと思っています。

ある踏切の風景

2006-12-06 23:08:06 | 出来事
お客様を訪問後、高校時代の友人を訪ね、その家族と1時間半余り談笑して帰った。
時刻は22時前、行き交う車も少なくてスムーズに家の近くまで来た。
家まであと数百メートルのところで踏み切りに捕まる。駅のすぐ近くにある踏み切りだが、通る列車は何時間かに1本、ここで捕まる方がめずらしいのだ。差し詰め「降りずの踏み切り」と言ったところか。

停まってしばらくすると下りの列車が前を横切る。いや列車と呼ぶのは相応しくないかもしれない。1輌編成のその車輌に乗っている人はなく、やけに明るい車内の室内灯の明かりだけが、眩しさだけを振りまいて走っていく。
そして、当然のように誰もいないホームへと滑り込んでいった。

明かりが消えて静まり返った人気のない街の風景よりも、この駅近くの踏み切りでの光景が、この寂れた町を象徴しているようで不思議な気持ちになった。