馬頭琴日記

交通事故療養中に還暦を迎えた馬頭琴奏者が、馬頭琴に関する知識を書き遺します

F字穴周辺の、割れの修理

2017-12-23 11:56:56 | 馬頭琴工房のお仕事
馬頭琴のF字穴周辺に、割れ(ひび)が入る可能性は、比較的・・・高い。
一つには、表板裏の凹面が浅く、それをけっこう強引に「バスバー」で、膨らませているからだ。

十分に寝かせた材ではなく、湿気を含んだ木を使用しているのも、一因であろう。
乾燥が進むにつれて、木材が暴れて、割れる可能性も、考えられる。

倒れないように、日本仕様として、長めの魂柱を装着してある場合も、要注意である。
航空機での移動も、鬼門である。なまじハードケースに入れると、かなり雑な扱いを・・・被る。


基本は、木目に沿って割れるので、2〜3センチ程度であれば、湯煎した膠を染み込ませる。
半日水でふやかした膠を、湯煎して温めて溶かすが・・・臭う。保存は出来ず、毎回使い捨てとなる。
私の好きな、タイトボンドでは、刷り込めない。今後は、タイトボンドの液体タイプを、試してみたい。


範囲の広い割れの場合、「クリート」という、木片で作った「パッチ」を、裏側から貼って補強する。
表板の木目と、クリートの木目が、交差するように、貼るのが必須である。


その時に使用するのが、西洋弦楽器用の、F字穴専用のクランプである。
下側の金属棒の断面に、両面テープを貼って、接着剤を塗ったクリートを、仮止めする。


掛け方を工夫すれば、かなり広範囲でも、対応可能。
ネックを外せば、ボディ上端の穴、下端の穴からも、クランプを掛ける事が、可能である。

側板にまで届く割れの場合は、表板を剥がして、確実な補強を行うことを、お薦めする。


水平線付近に、面相筆を走らせたような雲が数本。風の無い晴空で、気温は0−14℃。

徒歩で、格安物件の散策。A・Bは、現状と環境に、変化は無い。安さでは、C・A・Bの順。
室内のレイアウトのし安さでは、A・B・Cだな。風防号の駐車では、B・A・Cか。

A・Bが同点で、Cが落ちる。4千円の差で・・・Aか。そろそろ、室内見学・・・だな。(76−126)
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