馬頭琴日記

交通事故療養中に還暦を迎えた馬頭琴奏者が、馬頭琴に関する知識を書き遺します

ふたつの駒には・・・裏と表がある 

2023-06-02 14:26:36 | 駒の話

画像の左はビオラ用の下駒で、右はモンゴル国のペガサス工房製の馬頭琴用の下駒である。西洋弦楽器も

モンゴル国の表板が木製の馬頭琴も、ここ10年くらいに作られた内モンゴル製の松系の表板の馬頭琴も

アーチトップと呼ばれる膨らみが削り出されている。下駒の立つ位置にも起伏があって、下駒の接地面は

ボディの形状に合うように切削加工されている。ボディの起伏は、左右対称に削られているように見えて

微妙な違いが生じている。なので、出来るだけピッタリとボディと下駒がフィットするように、足の接地

部分を整形する。下駒は、弦の振動を表板に伝える重要なパーツで、接地具合の良し悪しは音に影響する

下駒に画像のような、製作会社の名前が入っているなら、馬頭琴の場合は馬頭側から見た時に、会社名が

見えるのが正しい裏表だと思って間違い無いだろう。が、モンゴル国製も内モンゴル製の下駒も、大半が

会社名の焼印は押されてはいない。弦を交換した際に駒を外したならば、駒の裏表には最新の注意を払い

立てなければいけない。入手時に何かしらの印を付けておくのが賢明だ。また、表板と下駒の接地部分を

目視して、妙に隙間が開いていたならば、下駒の裏表を間違えている可能性が大である。ご注意ください

内モンゴル製の桐の板が貼られた馬頭琴ならば、表板はフラットなので下駒の接地面も、ほぼフラットに

削られているのが一般的である。この場合は、表板と下駒の断面が、直角に近い方がテイルピースの側を

向いていた方が、調弦の際に弦を引っ張っても、下駒が倒れる確率が低くなるので、判断する基準となる

上駒についても、対称の形状で裏表が判断出来ない駒の場合でも、指板のアール(緩い丸み)に合わせて

接地面が擦り合わされているされている場合がある。ぴたりと接地面が接触しているかを、目視や上駒を

指で摘んで動かしてみると、判断できる場合もある。入手時に、何らかの印を付けておくのが賢明である

本降りの雨に、午後から暴風が加わって、気温19〜24℃。 午後2時の気温21.2℃、湿度は98%

午前中は馬頭琴レッスンで、午後から喫茶多摩川へ向かうが、傘がさせないほどの暴風が吹き荒れている

(11・141)36.3℃(70〜123)

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