坂野民枝・インテリアコーディネーターの目線:    心地よい空間作りのヒント探し:四方山話

  

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文化庁伝統文化親子教室 草月活け花教室

2016-11-29 | Weblog
バケツの中より、人の手に触れて一生懸命さを込めた方がより美しい!


お花を入れる位置は 最初に先生から説明があります。


いざ、自分で入れるとなると 迷いますね。
そこを 応援するサポートをしています。
少しのアドバイスで きれいに仕上がると私も嬉しくなります。
花器の色もそれぞれ違い、同じ形を学んでも個性が出ます。








子供たちも鋏の扱い方、慣れてきました。
手が小さくて、両手を使う子も器用にこなしています。
お母さまも 数回のうちに慣れてきました。

15組30人 熱気で熱い!

あらためて、慣れることの大切さを 感じています。




名古屋国際会議場 センチュリーホールのカーテン(バルーンシェード)

2016-11-22 | インテリア
インテリアの新商品発表会や表千家の講習などで、度々来ています。
いつも慌ただしく動いているので、屋外も視野に入るのは目の水平ラインです。
手入れされた芝生とライトグレーの石目のタイルの調和の有る景色も馴染んでいます。

待ち時間にホールのロビーの椅子に座って目線を上げると!
バルーンシェードという、スタイルカーテンです。
座って膝の上から傾けて写しています。


いつもは、ずっと上に上がっているので、視野から外れています。
平成元年のデザイン博の時に建設されているので、計画されたのは、今思うとバブルの真最中になります。
その時代だったので、こういうことが出来たのでしょう。
ホールのデザインはシンプルなので、ここに このスタイルが必要かどうかは・・・?
レースのカーテンが降りている時には まっすぐ降りているだけですので、気づきませんでした。ここまで上げていると、バルーンシェードの意味は無くなってしまいます。

バブルの名残でしょうか。これほど大きいバルーンシェードを見たことがありません。
幅も狭く生地をたっぷり使って豪華に、ということかもしれませんが、幅が狭いと優雅さが少なくなることがわかります。
庭園を見せるためには空まで見えるぐらい上げているのはわかりますが、カーテンとしては視野に入らないと美しさが半減で残念です。


住宅用でも7-8分目まで降ろしているのがバルーンシェードのきれいな見せ方です。




日経デザイン 『デザインシンキング 入門』

2016-11-18 | インテリア

インテリアの実務とは違った切り口、デザインが製品にとって何ができるかを考察。『ビジネスの課題を創造的に解決する』に、引き寄せられました。

ネットで本を取り寄せる時には、タイトル付近の情報だけで選ぶこともあります。
この本、パナソニック、クリナップ・・・仕事上の関係の社名も気になります。

『デザインをする』あらためて考えてみる機会です。

商品として世にある、あらゆるものが、パッケージも含め何らかのデザインがされています。今よりも良くしたいという思いや、技術的に改良したい、時代や人の移ろいでリニューアルされていきます。
デザイン改革は、価格的・人的にGOできないことも、事業規模の大小問わずあることを読み進む中で再認識します。

物(製品)と生活の狭間で諸々提案する立場で考える。

私自身、住い手に添って商品を見ますので その人の望むものを客観的に探します。
キッチン、建材、照明器具、家電、カーテン、家具・・・
見た目が良くても、使う側を考えていないものは、機能が良くても多くても選択肢からはずす残念なこともあります。
これで、デザインや色が良ければ 選びたいのに…と思うこともあります。

わかりやすいところでいえば、最近の生活家電(特に冷蔵庫) 価格帯の高いものほど 微妙な色が多い・・・
冷蔵庫そのものは高級感があってもキッチン全体と合わない場合が多々あります。
家電量販店で並んだ時に必要な高級感と、実生活で求めるグレード感のズレ。
ハイグレードのシステムキッチンには外観は主張のない冷蔵庫を探すこともあります。炊飯器やオーブンレンジも『ブラックよりホワイト』をお勧めしたい時に、機種にホワイトがないのは残念。
シロモノ(白物)家電と言う言葉があるのだから・・・ホワイトもあってほしい。
違和感のある色より、ホワイトで存在を主張しないものも存在価値は不可欠です。

売りたいものと選びたいものの違い、単品で製作されるものと、空間全体を考えて選ぶもの。
インテリア コーディネーターの存在の必要性をさらに強く感じる この頃です。

映画に見るインテリア『大統領の執事の涙』 2・大統領執務室&書斎

2016-11-17 | 映画
[ストーリーとは別に・・・インテリアのお話]
7代に渡る大統領に仕えた執事の実話をもとにした作品。大統領5人が映画に登場します。歴代の大統領のイメージを踏襲して作られていると思います。リアルタイムで実際を見ていた方があり、かけ離れたものではないでしょう。

【大統領 執務室&書斎】
・アイゼンハワー大統領:
執務室:バランス(上飾り)付きのブルーグレーのカーテン


イーゼルを持ち込んでまで執務室で描く。壁の額も 絵画が多い


・大統領が変われば改装
時計、暖炉、埋込書棚 以外撤去。ブラケット用の配線は残す


・ケネディ大統領:1961
ブルーが若さをあらわし、エレガントなデザインが育ちの良さを表現

(ベッドはブルーの天蓋付き)


・ジョンソン大統領:1963
(ベッドは木製のヘッドボードが付き、額はゴールドのフレームが付きます)

テレビの上に有田焼のお皿、日本からおくられたのでしょうか?

・ニクソン大統領:1969
執務室:イエロー系のカーテンに内側の端にボーダー付き
レース部分が2/3見えるようにセッテッイングは閉塞感と光明を表しているのでしょうか。


・レーガン大統領:1986

座っている椅子はチッペンデール タイプ

壁はペインティングで鳥が描かれています。
ベッドのヘッドボードのデザインも壁に絵があるので、シンプルにホワイトでボタン留めです。


カーテンはイエローで、暖炉の上には陶器、ウイングチェアとソファ




・レッドルーム


人が変わればインテリアが変わる、インテリアは個性を象徴しています

映画に見るインテリア『大統領の執事の涙』 1・執事の自邸

2016-11-15 | 映画

[ストーリーとは別に・・・インテリアのお話]

こちらは執事になる前、ホテル勤務時代の住まい
冷蔵庫とレンジが1960年代を表しています。
ダイニングテーブルで子供が勉強・・いつの時代も 同じですね。

住まいはそれほど広くはないけれど、夢がある時です。画面が明るい!

職場は『ホワイトハウス』職業『執事』になり、それなりの広さの家・・・家は広くなりますが、苦悩の始まり。夜のシーンが増え、段々 画面も暗くなっていきます。

友人が集まって おしゃべり、カードゲーム、典型的な『アメリカ』を感じます。



テレビの上、暖炉の上は生活感が。高さを押さえているので、それほど気になりません。


リビングのオープン階段

キッチン横にヌックがあります。

オバマ大統領の時代を迎え 画面が明るくなります。

彼ならきっと、トランプ氏を迎えても、態度を変えることはなかったでしょう。




TOKYO DESIGN WEEK 2016 [2]

2016-11-11 | 美術館
『デザイン、技術が人に近づくことは 役立てる目的があってこそ』と、強く思います。

残念ながら、この日が最終日になってしまいました。
当日券売り場も列を作るほど会場内も混雑。立ち止まって写すのも、他の人の迷惑になるので厳選します。通過するブースもあります。


五感に触れた作品
*見る
写楽のコーナーですけど、アイアンの作品 何々?

アイアンの形状が毛筆で描いた様な・・・どなたの作品?
[紫舟]!書家&アーティスト、流石です。


*聞く&見る  
オルゴールの原理。大阪芸術大学の学生さんたちです。
レコード盤に突起があります。回転しバーの部分に接触するとセンサーが反応し

センサーから送られた信号で、ミキサーの中のライトが点滅します。
曲に合わせて、光が点滅。

レコード盤の回転と光を見ることで、音楽が聴けない状態の人にリズムをとってみんなと一緒に楽しむことができますね。

*触る

テーブルの上に色々な素材が載っています。


ハプティック デザイン :近づいて説明を聞きました。
触感を伝達するキットを公開しているということです。TECHTILE toolkit


インテリアの打ち合わせで、サンプルの画像はメールで送れますが、質感は届きません。
フローリングの表面がツルンとしているのか、ラフな凹凸があるのか これなら役立てられます。

素敵な作品もたくさん、渋滞して歩けないブースもまだまだありました。




TOKYO DESIGN WEEK 2016 [1]

2016-11-07 | Weblog
11月6日 神宮外苑で開かれている デザインウィークに行ってきました。
入場した時は、快晴です。

私が会場を後にしたのが4時45分 その30分後の ことです。まさか誰も考えなかった ここで5歳の子の命が終わるなどと・・・胸が痛みます。
ブログをこの言葉で始めることにも 残念でなりません。

会場内はとても混んでいて、屋外はお子さんを連れた方も多く、興味を持って色々見たことと思います。

多くのお子さんにとって 楽しい1日であったことを望みます。


物を作る、もしくはその指示を出す人が 一番考えなければいけないのは『安全』。
たとえ学生が造ったものであっても、入場料を取り、一般の人に開放するということ、ましてや、子供が体感するものは 通常以上の 配慮が必要です。

火を感じたら 大人は逃げます。『火が危ない』と認識できない幼い子供は教えられなければ どうしてよいかわかりません。
5歳の子が中にいて どんな思いをしたのかと思うと耐えられません。
救ってあげることのできなかった その場にいた大人の人達も 心を痛められていると思います。

インテリアのスクール等で、常々私は言っています、プロのインテリア コーディネーターとして一番重要なのは『安全』。

私自身の仕事の中で、オール電化の住宅に住まわれる方にお願いしています。家族にタバコを吸う人がなく、仏壇の無いお住まいですと、お子様が日常で『火』を見る経験が無くなります。その時代の子も大人になりつつあります。従来の大人の当たり前が当然でなくなります。花火やバーベキューなどで火を使う時に『火の大切さと扱い方』をお子様に伝えるようにお願いしています。

[デザインを考える、造る、見る 体感する] 原点を考えるときでもありますね。

『アメリカンドリーマー』照明器具:ARCO

2016-11-03 | 映画
時代とステータスを象徴する照明器具!

1981年 ニューヨーク  原題『A MOST VIOLENT YEAR』


仕事が成功、将来の見通しができると 家 を手に入れる。
成功に向かうのストーリーとは別に・・・・インテリアのお話


映画の中のリアルタイム、今から35年前の新居のリビングに象徴的にあるのが このスタンド。
映画のワンシーンはスタンドの光の出方がよくわかります。上部のスリットからの光もきれいです。これはショールームでもなかなかわからないので、見逃せません。


[ARCO] 正規品がLED仕様になって、ヤマギワやCassina IXC.から現在も販売されています。光が綺麗なことが 器具のデザインと共に長寿命にしていることもあります。


&この映画からの教訓
持つものが増えるほど「セキュリティの装備が必要」になるのは 時代は問わず です。皆様もお気を付けください<(_ _)>

秋の新宿御苑

2016-11-01 | Weblog
これもまた 新宿

少し時間があったので、新宿御苑を1周です。
車や電車の喧騒が聞こえません。
どこまでもこの景色が続くかのようです。

「旧御凉亭」の中からです。
昭和の初めに昭和天皇のご成婚を祝して台湾の方達からの寄付で、ロケーションを選んでここに建てられた・・・と、解説されています。
その意思を継いで景色も維持されていることも素敵です。
今、国交がなくても 繋がっていますね。


顔をこちらに向け、立ち姿の美しい1輪のバラ。
今、イギリス?と錯覚するような1枚になりました。



この洋館は明治29年(1896)に創設された「旧洋館御休所」です。大正時代にはゴルフもでき、クラブハウスとして使われ、皇族方が散策の休憩をしたり、パーティを開いたり・・・
外観からすると平屋?(中には入れず残念です)
平屋の洋館は 初めて見るかも?
明治村にも2階建てはあると記憶しますが・・・

温室の建物は、別料金が必要かと思うほどで、別の世界が広がります。
まだ新築?と思ったら平成24年建て替えとありました。


温室育ちのこのグリーンはルソーの絵を思い出します。


新宿門から入り大木戸門に出ます。



敷地が広大すぎて、旧門衛の建物が小さく感じますが、今風で言えばマンションの管理人さんの生活スペース有。

幼稚園児の団体さんが何組も、自然に触れることも大切、そして、人が造ったものに興味を持つことも お願いします(^^♪