坂野民枝・インテリアコーディネーターの目線:    心地よい空間作りのヒント探し:四方山話

  

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【重要文化財: 名古屋市役所】

2019-06-16 | インテリア
市役所の見学です。



子供のころ、新しいビルが建つと、
この和風の屋根が 不思議な外観に思えました。

今は レトロ感を持つ現役の建物に敬意さえ感じます。


外から見ることは有っても中を見ることはなかった
不思議な建築、一度中を見たいと思っていました!

昭和8年竣工、
名古屋城は戦争で燃えているけど、
1キロも離れていない市役所は難を逃れています。

現在も市役所のオフィスです。

市長のデスク!
大統領のデスクを当時参考にしたのかも?




国会議事堂、検察庁、裁判所、国土交通省・・・として
様々な 映画のロケで使われています。

貴賓室 暖炉とブラケット照明が印象的


貴賓室のトイレは洋式、手洗はペデスタル、コーナーの棚はベージュですが大理石製!



会議場は床と椅子貼りは替えていますが、木部は当初のまま、
使い方によっては80年以上使える実証ですね。
ホテルの天井かと思うトップライトと照明です。









裏側、中庭側を見ると、今の設備に合わせているのでしょう、
様々なダクトが巡っています。



これを見ると、市役所の方は配属先によって、
ここと、新しくなっていく、西庁舎、東庁舎、それぞれでオフィス環境が随分変わる事がわかります。

時計塔も今は電波時計! 直径3メートルが4方についています。
手動巻きの時は1日に2回大変だったと思います。





エレベーターはカゴ部分は昨年直したということで乗ったら早い!
乗る前はレトロです。





メインの階段を上から見ると、フィレンツェにいるのかと思います。



説明の中で、階段の腰壁部分には鉄の装飾がはまっていたそうですが、
戦争時の金属供出で、はずされてしまったそうです。



戦争の無い時代に生きていますが、爪痕を感じます。

戦後の名古屋城を市役所(三の丸)から見ています。
耐震基準を満たさず、もうすぐ取り壊し。



名残惜しいです。






映画『未来よ、こんにちは』

2019-06-13 | インテリア
フランスの映画を見たい気分になりました!

原題『L'avenir』


『こんにちは』と日本題で着くと、サガンの『悲しみよこんにちは』を連想し、対極的に前向きになるタイトルに惹かれました!

ナタリーは高校で哲学を教える教師

主人公から何を感じるかはネタバレになりますので・・・


いくつかの住まい

・パリ市内の家族が暮らす住宅
・夫の実家 庭に思いを込めて手入れをした海沿いの家
・母の住む家 地下鉄で行ける場所
・母を預けた郊外の施設
・教え子がグループで住む山の農家

どの場面の景色も インテリアも 美しい!

パリの住宅は 生活感があって物も多いけれど、テーブルの上に花以外のものがほとんどない!
置物は低く置いているのでスッキリ見える!
あらためて生活の場のインテリアとして見てみると参考になります。


*面白かったシーン

・夫が罪滅ぼしの気持ちでテーブルに置いた花、腹を立ててキッチンのゴミ箱に入れようとするが入らない!
ブルーの袋を取り出し、それに入れてゴミ置き場に行き、ボックスに袋ごと入れる!
(多分、イケアのブルーの袋と思いますが・・・?)
数歩で戻って、袋まで捨てることはない! と思い直し袋だけ取り出す。
女性の心理って 万国共通ですね。

タイトル写真の花は自分の意思で飾る花、彼女も凛としています!

もう来ることのない夫の実家の花、一輪持って 母のところへ!

[花]が心理状態を表わし、シーンに添えています。

・哲学の教科書の表紙のデザインを 目を引く楽しいものに 変更したい出版社の意向。
若者に興味を持ってもらう工夫も世の流れ。
もし著者の彼女に『変えたくない』と相談されたら、
私だったら、『興味を持ってもらうことが優先』と答えると思います!
どうでしょうか?

ストーリーとしては 久しぶりに会った友人の話のようで、
『それで? 』と、聞きながら進むような展開です。




映画【猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)】

2019-06-06 | 映画


最近は見る映画は インテリアの切り口が多いのですが、これは例外です!

ではなぜ?

最初の『猿の惑星』が ある意味 私の人生観を変えました。
当時、「あっ、今のうちにニューヨークへ行きたい!」という感想を持ちました。
9.11のテロ事件の時には 映画が実話になるのでは・・・と思ったものです。

今回の映画の情報が、
『シリーズ最終章!「猿の惑星」誕生に隠された、衝撃の真実が遂に明かされる。そして、猿の惑星になる。』です。
シリーズを全部見ているわけではありませんが、なぜこうなったか は、知りたいものです。

見た感想・・・

人と人が戦っている場合ではない。
地球上の紛争地帯で武器を手にしている人に 見てほしいです。

意思決定と感情の表情がリアルすぎて ポーカーフェイスの人間以上!
これも 進化の一つ!!

映画【世界最速のインディアン】

2019-06-06 | 映画


勇気が出る映画として 勧められていたので見てみました。

借りる前の情報を読んでも 今ひとつよくわからなかったのですが・・・

50年前のニュージーランドの実在の人物に脚色されたストーリーです。
1000cc以下のオートバイの地上最速記録保持者
インディアンとは、単車の名前。


50年前なのに ニュージーランドからアメリカへ渡る事の大変さ。

くじけない心、情熱があると人は動かせる。
 

ある意味 良き時代です。

今の世の中は 規定や約束事が多く、『知らなかった』は自己責任。
例外を認めることのできない世の中なので 情熱だけでは人が動かせない ある意味残念な今!


ご近所には 理解されていなくても、優勝したら歓迎される。
これは今でも同じでしょうか?

アンソニー・ホプキンスがスーツ姿ではない作品!
廃屋のような小屋で油にまみれていても 光る存在感!

映画【プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード】

2019-06-06 | 映画


生誕260年・・・ということは、日本で言えば江戸時代。

東西を問わず、時代劇に出てくるお代官様のような人がいるからドラマになる。
そして不倫が題材!
後から日本語解説を見たら『愛と嫉妬と陰謀の渦』とあります。
たしかに 映画のストーリーは、かつてのお昼の東海テレビのドラマにありそうでした!!

見ながらも、『それはいけないでしょ』と、つっこみたくなります!
ホントかどうかは わかりませんが 『ドン・ジョヴァンニ』が作曲されたいきさつが 美しい映像になっています。

モーツアルトをウィーンからプラハへ呼んで作曲させるスポンサー、ハイエンドの方の屋敷のインテリアが気になります。

今、クラシックと言われる音楽がつくられた時代=日本人が思うインテリアのクラシック

逗留先の屋敷、女性の実家、男爵の屋敷 それぞれが美しい。


街も美しいプラハ、行きたくなります!!





gifted ギフテッド

2019-06-06 | 映画
アメリカで『普通』であることを考えさせてくれる映画です。



天才的な才能を持つ少女。
どこで誰と過ごすのか、
大人の思惑と幸せを問います。


自国の表現は自国の人が『人柄を納得できるインテリア』に作っていると感じます。

・フロリダのコテージのような小さな借家
 ドアを開けたらキッチン

 窓には内付けのすだれが巻き上げてある

 姪の部屋のカーテンは黄色
  子供っぽくもなく、可愛さを残しています。


 独身男性と7歳の姪

・普通の小学校
 教室のドアがきれいなブルー
 室内の壁面の掲示物もカラフル
 アメリカの国旗

・厳格な祖母の家
威厳のある室内、造作の本棚

・産婦人科の待合室
待合のソファの色は落ち着ていてコーナーテーブルにスタンド

・里親の住まいは
子供を迎える気持ちを尽くした部屋



インテリアは心の表現とも言えます!



『海賊と呼ばれた男』

2019-06-06 | 映画
小説が発表されたとき 忙しさで読む機会を逸しました。



3月に東京丸の内の出光美術館に行き 
『日本』を大切に思われて収集されたのが伝わります。

映画は、出光興産創業者の出光佐三をモデルとしていることは 知っていましたが、個人的には、ガソリンの会社というより出光美術館。門司の方は旅行中訪ねたとき、あいにく休館日で残念でした。


その意識で見たせいか、日本の企業の内なる戦い を感じます。
強い意志!
・部下がラジオ修理の融資を依頼しに行った金融機関に断られる。
  社長の言葉:情熱が足りない・・・再訪し、つじつま合わせの数字と言われるのを、
目の前で15分で直す。娯楽を笑われたが音楽が聞こえてくると心が動きます。。
再現する、ビジュアルに訴える・・何より相手を納得させますね。
・海軍の残したタンク底の油、きつい仕事で人手がない
  社長の言葉:なんとかしろ・・・自分たちがタンクに降りる
・イギリスからの妨害で石油が入ってこなくなる
  自社のタンカーでイラクから直接買う

窮地に立っても あきらめない方法を考え抜く!
成功につながる・・・強いものを感じます。

今、出光興産は昭和シェルとの合併する・しない、上場企業で『創業家』という言葉が経済ニュースにでてくるのも それだけ思いの強さですね。

PS:映画のポスターが画像保存できない・・・岡田准一さん、ジャニーズ!




映画【オリエント急行殺人事件】

2019-06-06 | 映画


この映画は劇場で見たかったのですが、機会を逸していました。

ジョニー・デップが殺される役! 
早々に、画面から消えるのでは?

ストーリーは知っているので、オリエント急行号のインテリアに興味があります!

前作(1975年版)は 今では見ることのできない 列車の旅のゴージャス感を感じました。

その意味では 残念ながら、今回は・・・

食堂車にシャンデリアはなく、シンプルなシーリングにブラケットでした。

個室のシーンも部屋の様子も豪華さを感じる写され方はあまりなかったような?


☆ 前作の方が インテリア視点では 20世紀の豊かさの表現に 見ごたえあります。



前作は又、ストーリーの背景にある 使用人 秘書 身分の違いが はっきりと表現され
解決のヒントになる しぐさや身に着ける物に細かいこだわりがありました。
そこに悲壮感や怒りの強さを感じ取ることができました。

今の世の中が ストーリーであっても 階級を出してはいけないのでしょうか?

オリエント急行が走った国々と 日本では身分制度の感覚が違うのでしょうか!