坂野民枝・インテリアコーディネーターの目線:    心地よい空間作りのヒント探し:四方山話

  

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上村松園展:名古屋市美術館

2013-06-01 | 美術館
友人から チケットを戴いたので 行ってきました。

以前から何かの折には 目にすることがあった 松園の描いた女性。

どの立場の女性であっても 意思を持って紙面の中にいます。

 今回 一堂に集められると描かれた人物よりも 
 それを描いた女性・・・松園に魅力を感じます。




-----日本の女性の凛とした美しさ-----

出る杭は打たれる中で、描き続けるのは明治、大正の時代、
半端な精神力ではなかったと想像します。
その気丈さが描かれているようにも思います。

掲示されています・・・[女性は美しければよい、という気持ちで描いたことは一度もない。]

・柔らかい着物の曲線を迷いの無い少ない線で描き切る
・着物や帯の柄は気が遠くなる程繊細に丁寧に描かれ、曲線なりの柄の色の変化

どこを取っても 隙の無い 完成品です。

見ている私も気持ちが、背筋が スッーとしてきます。

地下の展示室に 下絵と素描の展示があります。





下絵も墨で描いているので、描き直したところは紙が継いであります。
やはり 結んだ帯の曲線は 納得できなかったのでしょう 継いでありました。

構図の決め方、ポージング、着物のスケッチ あらゆる努力があって 一枚が出来上がる。

上手というだけではなく 研鑽を重ねて 一つに集約する。

何事にも通じるものを感じます。