坂野民枝・インテリアコーディネーターの目線:    心地よい空間作りのヒント探し:四方山話

  

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[掛け軸]講習会・・・日本の美意識

2017-11-26 | アート
表千家主催の講習会です。

普段は近くで見られない家元の掛け軸、写真OKです。



右下をUPです。やはり綺麗です。



茶室や茶会では、『掛け軸の拝見』という作法があります。

和室のあるお住まいの方からは、リフォーム後の掛け軸の扱いを相談されることもあります。
多少の知識はありますが、ルールがあるのかないのか 曖昧な部分もありますので、
勉強のつもりで参加しました。

真・行・草の中に、さらに 真行草(草に真は無い)があるので、8分類に分かれます。

真は 仏画です。
右から[真の真][真の行][真の草]
仏画の周りの裂地の幅が変わります。



室礼・インテリアとしての床の間との関係
質問させていただきました。

床の間の大きさと、掛け軸の大きさに比例関係は無いという事です。

表装の配色は 床の間ではなく、書の文字や画の色彩や画題などに合わせる。
幾つか組んだところに合わせます。


こちらは左から[行の真][行の行][行の草]



表装する物、用途で、裂地合わせは、
表具屋さんに相談するのがやはり一番ですね。

本来 和紙は、剥がすごとができるので、表装し直すことができるものです。
和紙の製作は何層にもなっているので、1枚の紙に書かれたものを剥がして、複数作ることができます。
裏表に墨で書かれたものも、剥がす・・・気が遠くなりそうです。

実演を見せていただきました。
刷毛の種類だけでも・・・『プロの道具』を感じます。














墨で書かれた物は波を打っていますが、この作業で真っ直ぐになります。
摺りたての墨で書かれたものは 滲まないそうです。

シミになったものもきれいにすることも!



最近 よくある安価なものは印刷なので、作り直すことはできません。
お安いものは、それなりに・・・ですね。


『季節や題材で、掛けかえて楽しむ』

本来の  日本人が 楽しんでいた 日本のインテリアです。