Mooの雑記帳

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6月6日(木) 荒唐無稽な先島諸島住民の避難計画

2024-06-06 21:38:50 | 日記

雨が降ると草が勢いよく伸びて、草刈りに明け暮れる毎日。耕作と植え付けが一段落したはずなのに、何と仕事の多いことでしょう。植え付ければそれで住むわけではなく、例えばトマトは芽欠き、伸びた枝の支柱へのくくりつけが必要だし、ゴーヤーやヘチマはネットかけが不可欠。植えた苗が虫に食われていつの間にか消えていることも。つい、このブログに向かう気力も失せてしまいそうです。

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先日テレビのニュースを見ていたら、台湾有事に備えて、国は沖縄島嶼部から九州各県、山口県に避難する計画を示すとともに、受け入れとなる県にその初期的な計画を作るように求めたのだという。
割り振りは以下のようになっています。
▽石垣市 ⇒ 福岡空港を経由して福岡県と大分県、山口県
▽竹富町 ⇒ 福岡空港を経由して長崎県
▽与那国町 ⇒ 福岡空港を経由して佐賀県
▽宮古島市 ⇒ 鹿児島空港を経由して福岡県と熊本県、宮崎県、それに鹿児島県、
▽多良間村 ⇒ 鹿児島空港を経由して熊本県
昨年3月には、同様の想定での模擬訓練が行われており、その際には、沖縄本島の130万人は屋内避難させるとなっていました。下の図は沖縄タイムス紙(2/27)より。

テレビ報道では、この計画はアメリカから、台湾有事の際に島嶼部の避難計画の具体化が進んでいないことを指摘されたために、慌てて割り振りなどを作ったものだそうで、島民たちはテレビの取材の中で、そんな簡単に避難できる訳がないと口々に語っていたのが印象的でした。
この計画は、何も最近になって出てきた話ではなく、昨年10月には計画の策定に着手すると報道されていたものです。

5月27日には産経新聞が「先島諸島避難計画 沖縄県は政府に協力せよ」との社説を掲げ、「中国の強硬姿勢は改まらない。万一の事態に備える必要がある」「懸念されるのは沖縄県の動きが鈍いことだ。玉城デニー知事を支える県内左派勢力は、戦争の危機を煽(あお)るとして避難計画などに反対している。県民の命を顧みない倒錯した発想である」などと、政府の太鼓持ちに余念がありません。

主に航空機を使って12万人を6日間で避難させるという「壮大」な計画だが、政府は住民への説明会を開く予定はないというし、とにかく作れというアメリカの要請に従って形だけ作ったというものでしょう。

そもそも、中国が日本を攻撃する可能性が出てくるのは、米軍が台湾有事に関与し、自衛隊が「集団的自衛権」によって自動的にその戦闘に参加することになる「武力攻撃予測事態」であって、中国本土と台湾との武力衝突が自動的に日本の有事になる訳ではありません。
「台湾は日本の生命線」などと戦前の思考から抜け出せない極右の政治家や大学教授らがまだ幅をきかせるこの国において、沖縄に中国の攻撃が及ぶ事態を生み出しているのは、まさに軍拡オンリーの彼らの方でしょう。沖縄が平和な島であれば、攻撃される理由がありません。

日本戦略研究所顧問の村井友東京国際大学特命教授はよほどの妄想の持ち主らしく、「戦争と外交というのは全く別のものではなく、戦争で勝たなければ外交でも勝てない」「特に日本の今の言論界の雰囲気の中では、戦争に勝てなくても外交で勝てると主張する研究者やマスメディアがありますが、これは幻想です。戦争に勝てなければ外交では絶対に勝てません。外交で勝ちたかったら戦争に勝てる態勢を整えておくことが必要」と、言うことだけは誠に勇ましい。このお方が「教授」?。

岸信千世(衆院議員)元防衛大臣も、先月末に国家基本問題研究所という右派論壇で「台湾有事は日本有事」「台湾海峡は日本の生命線」とぶち上げていました。要するに、エネルギーや食糧の多くを海外に依拠している我が国にとって、台湾海峡などのシーレーン防衛は日本国民にとっての死活問題であるというのが最大の理由。

政治家ならば、日本が海外の軍事衝突に巻き込まれないように最大限努力し、自ら軍事衝突の当事者になろうとする愚行を許してはならないはず。ところが彼らの考えることは全く逆。歴史から何も学ばない、学ばないどころか戦争をたきつける連中の何と多いことか。政治を根本的に変える以外に、戦争への道を止める方法はないはずなのですが。

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