goo

10月24日「地図読みマスターと難所を凌ぐ」の様子

気が付けば暑さも落ち着き、秋の気配が近づく今日この頃。

例年8月9月は暑さが厳しいため、月例のシノギングはお休みさせていただいているので、何だかんだ久しぶりのシノギングイベント。

いつもより少し早い時間に集まると、高尾駅周辺は登山者やらでごった返していた。まだまだ気は抜けないが、少しづつ活気が戻ってきているのか。我々が行く山域には特に影響はないが...

増発された陣馬高原行きのバスに乗り、途中で下車。勿論我々以外に降りる方はおらず。降りた広場で簡単なご挨拶の後、早速地図読みの洗礼を。さて我々は今どこに立っているのか??

道路や沢の入り組み方、周りに見える山地の地形、目印となる学校の位置等々...

様々な手掛かりを元に現在地を推論していく。今でこそスマホで現在地がすぐ確認出来るが、そんなものが無い時代はまずこの作業から始めていたわけだ。そして地図読みにおいて現在地の把握は(特にスタート地点)非常に重要な事である。

大体現在地の検討がついた所で、コンパス使いが怪しい...という方がいらしたので、コンパス講座に移る。

では北西はどっち??

怪しい方が数名笑

北東はどっち??南南西はどっち??と何回か続けていくと...

ピタリと皆さん良く出来ました◎

シノギングで必要なコンパスの知識はこれだけ笑 東西南北で方角が分かれば良いのだ。後は地形図上で「上」とか「右」で判断するのではなく、「北」「東」の方角で認識する癖をつければその方角を指すコンパスの方向へ進めば良いだけ。難しく考えずシンプルにして基本が一番。

さて地図読みマスターぽくなってきた所で、先ほどの現在地の確認をしながら出発!

先ほどの位置では見えなかった学校が、二つ目の橋がありそうなだなと推測した位置までくると姿を現す。この二つがリンクした事で、現在地が確定出来た。あとは地形図を頼りに尾根を探す。

この時点で、既に先頭は参加者の方に委ね、思い思いに進んでもらう。なんとなーくルートは選定し伝えていたが、予測していた尾根入り口を通り過ぎ、林道を進んでいってしまう。聞くとこの先にも尾根があり、そこから入っても最終同じところにタドリ着けそうと。。うむむ、とても素敵な判断だ。私が囚われ過ぎていた。当然そのルートで足を進める。

暫く進むとその尾根入り口に着く。薄っすらフミアトはあるが、如何にも歩かれていなさそうな藪具合。その証拠である蜘蛛の巣の洗礼を受けながら分け入る。

藪漕ぎは最初の数mだけだったが、しっかりと尾根に乗ると分かりやすい程の尾根道が続く。

無駄な支尾根がなく地図読みとしては少々退屈だが、A地点へ最短でいくとした場合は、間違いのない選択ルートだ。

そして西側は針葉樹。

東側は広葉樹。

しっかりと尾根上で別れている植生界であった。紅葉はまだまだで、主稜線付近(500m前後)で一部少しだけ色づいていた程度。

一本道で楽勝!と思っていたが、意外に地形図では分かりづらいちょっとした岩肌があったり、

予想以上の傾斜地があったりで、ぜぇはぁぜぇはぁ。。

最短ルートの宿命か。涼しくなってきたとは言え、16℃程度の気温化では行程によってはまだまだ汗ばむ季節。だが風があると少々肌寒い。。

そんな時は森勝氏が着用していたクナドが大活躍してくれる。背中が無い割烹着スタイルで、ザックを背負った状態でも脱ぎ着が出来(袖だけ抜きベストっぽく着用も可能)、適度な通気性があるので汗抜けも確保している。この一枚羽織るだけで体感温度も数℃は変わる。森勝氏もことある毎に製品PRしてくれていた。

第一中継点としていた494ピークを前に、程よく拓け、適度に切り立った谷のある場所に出たため、しめしめ、ここらで難所を凌いでいただくとしようか。

今回はお助け紐を使った実践編として、実際にロープを使って下降してもらう。まずはロープ下降に使う様々なアイテムとロープワークを紹介。皆興味深々。

一通り説明し終えた所で、結局それらの道具は使わず笑 先ずは森勝氏がデモンストレーション。スルスルと下降していく。

セルフ下降の際はロープに頼り過ぎないのがポイント。足場ともう片方の手でもしっかり確保した上で、バランスを取る感覚で補助的にロープを使うと良い。それだけでも安心感は段違い。

更にロープに頼る形をとる場合はスリングとカラビナで簡易ハーネスを作ってロープ確保しながら...という方法になる。

折角パーティで凌いでいるので、セルフではなく2人1組でのビレイスタイルで下降してもらう事に。森勝氏に全てを委ねるシノラーさん。森勝氏「私を信じて下さい!」笑

信頼関係が問われる中、ロープ張り気味に、軽くそれに身を任せる形で下降。。実はビレイヤー森勝氏のロープ張り具合が非常に重要になってくる。

無事下降完了!

お次は降りてもらった後に更に引っ張りながら登ってもらう。これまたビレイヤーの動きが非常にシビアになってくる。。

無事上昇完了!

これらを踏まえた上で、シノラーさん同士のペアで下降上昇をしてもらう。

実際に試してもらうとこのビレイヤーの大切さと難しさが理解出来る。。

以前もご説明したが、このお助け紐を使った登り下りは最終手段であり、基本的には使わなくて済むルートを探す事が先決。戻ったり周りを見渡してみれば大体代わるルートは存在するもの。

そもそもロープありきのルートを行く場合は、また装備も変わってくるので話は別とする。我々が常備するロープはあくまで「お助け紐」なのだ。

その後、延長戦でロープワーク実践講座も実施。常に意識して実践していかないと忘れてしまうのがロープワーク。さて皆さん、帰宅後しっかり復習したかな??

みっちり1時間ほど難所を凌いでいただき、しっかり身体も冷え切った所で、場所も良かったのでそのままお昼休憩とする。いうまでも無く、皆さん自前のハンモックを張り張りお昼を凌ぐ。。

難所凌いでいる間も既に、新作のヨヒヤミとアグラスカートをお貸し出し。それぞれ実質ウール100%の中綿に変わり、より機能的かつ凌らしくアップデートしている。(ヨヒヤミ詳細は先日更新のブログ記事を是非ご参照下さい!)

また、新作の革新的ハンモックアイテム、モグ350も試していただく。(既に購入された方もいらっしゃり、嬉しい限り!)この350は一番汎用性高く仕上がっており、工夫次第でオールシーズン活躍する事間違いなし。

今後月例シノギングにご参加される方で、もし弊社気になる製品があれば、何なりと言って下さい!可能な限り持参しお貸し出しします!

いつも通りゆっくり1時間半ほど休憩し、ダラケ切った所で撤収。皆時間通りキビキビ撤収出来ており感心。

そして、当初予定していたルートは難所を凌ぐが盛り上がったお陰で、回るのが厳しくなった。よって急遽、先の地図読み講座を活かして参加者の皆さんで帰りのルート選定をしてもらう流れに。

ちょうどこの尾根を挟んで両サイドに谷・沢があり、そのどちらに降りるか?どこから降りるか?皆集まり、地形図と睨めっこしながらルートを選定している。その雄姿はもうシノラーそのもの。

ルートが纏まった所で、シノラー隊出陣!

ぜぇはぁ登ってきた急登ルートを暫く下る。こんなに急だったか?と思わせるほどの急斜面下りにあくせく。

先頭が沢の末端に繋がる谷筋に到着。行けるかな~と暫く見定めながら、意を決して分け入る。ここからはフミアトもない完全バリエーションルートとなる。

中々の斜面だが、ジグザグに上手くルートを取り、トラバース気味に下っていく。

すると沢筋に繋がる谷が姿を現す。枯れているが所々苔生し源流のそれを成している。

ここまで辿りつけば、後は谷を沢筋を下るだけ。沢の下りの場合、他の沢との出合いもあるが、基本は下流に向かって1本に集約されていくので迷う事は少ない。地形図で確認しても、先の沢筋は広く緩やかなので問題なく下れそうだ。寧ろこの広さなら途中から林道も並走していそう??

と、高を括っていたが、ここからが地味に長く、中々の凌ぎっぷり笑

広くなるにつれて嫌らしいガレ場、ザレ場の応酬が続く。(渓相は良好!)

そして次第に流れが出てき、沢らしくなってくると、ルート取りもどんどんシビアに。。(それでも渓相は良好!)

いやー凌いでいるねー。

この感じだと林道は最後の方まで無さそう。そうなると...ふとよぎる1時間に1本の帰りバス時間に間に合うか...

この凌ルートを急いでも危険なので、ゆっくり着実に下っていく。沢の水量が少なかったのが幸いか。しかし良い沢筋だ。。

いよいよ時間厳しいか―と思われた所で、林道が姿を現す。行きの尾根から見えた作業小屋?も見えたのでもうすぐだ!何とかバスには間に合いそう。

しかし期待通り?、最後の難所が...

見た目はえげつないエグれ方だが、基盤はしっかり残っていたので、何とか凌げた。(それでも怖いので念のため一人ずつ渡る笑)

そうして無事時間ほぼほぼぴったりにバス停へ到着。今回はバス時間は間違えていなかったので、無事帰路へ就けたとさ。。

 

今回、結果とても狭いエリア内だったが、非常に濃密なシノギングとなった。こんな形でも楽しめるシノギング。その魅力を少しでも伝えられたならば良しかな。

 

沢筋をバックに勇ましさ2割増しの笑ってはいけない奴にて〆

シノラーの皆さま、またのご参加お待ち申し上げます!

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« お泊りシノギ... 高尾ハナレ 1... »