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9月15日「凌流のレイヤード~平日編~」の様子

お久しぶりの月例シノギング開催。

ようやく秋の香りがしはじめ、気候も涼しくなってきた。今年2回目の平日シノギングは凌流のレイヤードをご提案、お試しいただく。

まず集合の後に、私の荷物を減らずべく(?)、凌のウェアをご紹介しつつ、その場でお貸し出しとする。凌ウェアは特に「通気度」にて生地を使い分け、ちょっと羽織る上物でも結構な細分化がされている。これは、細かい気候や状況の変化でも対応凌げるように、または人それぞれ代謝が違うため、ご自身に合ったウェアを選んでいただけるよう、デザインと共に分けている。

当日は22℃前後で、止まっていると涼しいが、行動するとまだまだ汗もかくであろう気候。そして、纏まった雨が降った翌日。それら条件を加味し、参加者のそれぞれ汗かき寒がりの特性に合わせてウェアをご提案。やはり外せないのはクナド・ツユハラヒ・クナイであろうか。

そうして私が身軽になった所で、凌ポイントへ移動。今回は平日らしく、初めてのシノギング参加の方も多かったので、現在地の把握と、本日のルート確認を兼ねて、地図読みとコンパスの凌的な基本をご説明する。そう、いつも通り決して難しい事は教えない。寧ろシンプルな考えで臨んでいただきたい。

コンパスもいつもお伝えしているが、日本の急峻で限られた道しか進めない山では、東西南北とその間の8方角程度を理解し、その方角を向ければ大丈夫。後は道なき尾根や谷を詰められる、ちょっとした経験と耐性が身に着けばシノギングはこなせてしまう。という事で、右向け右じゃなくて、北東向け北東!!

何名か怪しい方が...ただ何度かこなすと。

ばっちり。慣れれば感覚的にコンパスにて理解できるが、慣れないうちは方角が記されている文字盤が動くタイプのコンパスが分かりやすくおすすめだ。

さて、下準備も整ったので、いざ出発。まずは小さな沢沿いの林道を詰めて、程よい所で尾根に入る。と、早速難所が!

沢に掛かっていたであろう林道橋が崩落流されていた。お陰で目指す方角を間違えるところだった。この辺りも、節目節目で実際の状況・地図・コンパスの確認をしなければ、気持ちいい方向へ何となく進んでしまう良い例となった。

無事対岸の林道に繋げるも、間髪入れず再度の林道大崩落。グループの利を使い、サポートしながら一人ずつ下りて渡ってもらう。まだ尾根にも乗っておらず中々前に進めないが、既に凌らしい展開。

ようやく林道も落ち着き、先を目指す。最初に目星をつけた尾根に繋がるピークへの直登は少し厭らしそうだったので、やはり本命にして第二案とした少し急だが短く最短で登れる、鞍部へのアプローチを視野にいれる。少し藪っぽいが、奥に鞍部がすぐ見えており、難なく?登れそうだ。

藪をかき分け、木々の合間を縫うように、見極めながら登る。

程なく鞍部と共に尾根に乗る。大体主稜線尾根には獣なのか人なのか、フミアトがついている。この尾根に乗るまでがシノギングの醍醐味でもある。ここからは次の合流点、尾根を詰めるだけだ。

ただ分かりやすい道でも、一筋縄でいかないのがシノギング。随所に急登が待ち構えていた。これも地形図上で読み取れる情報で、一つの目印でもあり、事前に読み取れていれば心構えを以て臨める。

当然こんなアップダウンがあれば、着ていた上着も脱ぎたくなる。そんな時はクナドだと脱ぎやすいし、通気度高い生地採用のミチクサなら着ていても気にならないし、そもそもふわふわと物理的な換気性のあるツユハラヒはつけていても違和感ないし外そうと思えばすぐに外せる。そんな凌流のレイヤリングとその術を少しは感じ取っていただけたであろうか。

結局急登を二本こなした所で、何となくペースもつかめ、時間割が予測できる。このペースだと先の尾根を目指し、乗るのは難しそうなので、潔くハンモックポイント探しに切り替える。ちょうどピークっぽい少し等高線広い箇所が何点か続いていた。

全体的に針葉樹帯が拭えないが、二つ目のポイントが、日当たりもあり比較的広いエリアだったので、こちらで休憩。今回参加は初めての方が多かったが、皆さんハンモックお持ちでご持参されていた。中には一般的な登山ハイキングも経由せず、いきなりハンモックスタイルから入っている方もいらした。改めてハンモックが新しいスタイルとして浸透している事を痛感した。そして慣れた方々は手慣れた感じでハンモック張り、くつろぎモードへ。

その傍らでは、贅沢なワンツーマンロープワークと、タープ張り講座を展開。ハンモック張りに自信ない、という方もいたので、しっかりレクチャー。やはり実際に聞いて見て試してもらうのが一番。

また休憩中はハヲリモノoctaをレイヤリングの一環で試していただく。(既に完売している製品で申し訳ないが)1時間も休憩すれば、しっかりベースレイヤーの汗を吸い上げ乾かしてくれるのを実感いただけたであろうか。

律義に弊社製品を持ち込んでいただき、しっかりPRもしてくれるシノラーさん?

白樺樹皮へのメタルマッチ着火選手権は、我々も含め皆成功ならず笑 地面の湿気が少し影響していたか。

いつも通り、長~い休憩で色々な体験とで時間を大いに浪費する。日帰りではちょっぴり凌いだ後の、ハンモックでの長く贅沢な休憩が鉄則。そんな山との付き合い方も良いではないか。これも凌流。

ちょっとのんびりし過ぎたか...帰りのバスが1時間に一本という事実に立ち返り、少々急ぎ目に撤収。当然帰りはピストンで下るだけだが、来た道をただ戻るのは味気ないので、地図と再度睨めっこ。すぐ横に短いが急な尾根下りがあり、ちょうど行きの林道の終点に繋がるので、この道筋で下る事にする。とにかく北東方面に下る!それを合言葉に出発。

予想通り、道は不明瞭で険しく、焦らず着実に下る。

最後の方。手がかりが少なく、流石にフリーで下るのは厳しそうな下りに出くわす。想定していなかったが、やはりいざという時役に立つ「お助け紐」を駆使して下る。

そして本日の核心部。林道と沢はもう見えているのに、最高に不安定な道しか残されておらず、当然のお助け紐で、一人ずつ確実に下る。

こうしてたどり着いた林道は、ばっちり終点の末端で、ナイスルートファインディング。

下草ぼうぼうのノーフミアトであったが、比較的平らな地に足をつける安心感。そう、シノギングの最初と最後は正にこんな感じになりがち。

予期せぬ難所も凌げ、お助け紐の有用性も大いに感じてていただけたのではないか。

安堵感も束の間、バスの時間が差し迫ってくる。。流石に一時間待ちは厳しいので、凌らしからぬが、先を急ぎ小走りで林道を戻る。行きの崩落地はゆっくり確実にね。

辛々バス停に到着。本当にギリギリで既に出た後か心配したが、すぐにバスも到着。無事に帰路に就けたとさ。

普通に登り下りしたら1~2時間程で終わる範囲内だが、林道の崩落に始まり、藪漕ぎと急登、長いハンモック休憩とピリリと辛い下りを織り交ぜれば、十分一日を満喫できる。そんなシノギングの醍醐味がギュッと詰まった一日だった。何だかんだ暑くて、行動中のレイヤリングはあまり当てになるものは少なかったかもしれないが...実際にお試しいただく事で、少しでも感じ取っていただけたならば、是幸い。

 

#決して笑ってはいけないやつ

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