goo

3月27日「凌流のレイヤード」の様子

春の陽気が著しい今日この頃。当日も日向ぼっこしたくなるような心地良い天気であったが、気持ちを切り替え、凌の地へと向かう一同。

途中道を逸れ秘密の抜け道を使い、そろりそろりと尾根へ近づく。

尾根の手前の高速歩道橋。もはや尾根に入るための歩道橋である。

車はガンガン通るが人気の少ない所に来られたので、こちら尾根に入る前に凌流のレイヤードについて御託をチラホラと並べる。

凌のウェアは例えば「風を凌ぐ」や「難所を凌ぐ」という同一カテゴリー内でもいくつか細分化されて製品が展開されている。それは着用者の体質性質によって、延いては同じ時期でも着用する状況化によって求められるものが変わってくるが故、それぞれに合わせられるよう細かく展開している所以もある。

それは形デザインの仕様に表れているものもあれば、素材生地自体に付随させているものもある。取り分け素材に対して、凌の衣類では「通気度」という汗抜けや風通しの良さを数値化したものを、可能な限り展開製品全てに試験実施し、明記させている。こちらを選択される際のちょっとした「基準」にしていただければ幸いだ。

そして大切なのは、まず「自分を知る事」である。汗かきなのか寒がりなのか、ゆっくり歩くのか速めに歩くのか、自らを知る事で必要なウェア機能も見えてくるものだ。案の定長くなりそうなので、この辺にしておいて笑

そんな説明をさせていただきつつ、それぞれの方へ、気になっていた製品、体質に合った製品をご提案し、実際にサンプルをお貸し出しして試していただく運びへ。気候的にも今期春夏物を試していただくにはちょうど良さそうだ。

登山がお久しぶり、という方もいらしたので、いつもの超簡易コンパス講座にて、東西南北からの8方角の確認。これさえわかればシノギングは大体こなせるのだ。

準備も整ったのでいざ出発。破線ではあるがフミアトは良好で、良く管理されている尾根である。

ただ、お城関連の跡地も垣間見れる尾根で、堀切が随所に現れる。道はついているが、良い塩梅で荒れており、中々凌ぎ甲斐のある道となっていた。

中には直登で堀切を攻め入るシノラーも。狙われ放題だが笑

とにかくこの堀切が凌テイストを添えてくれていた。

一通り堀切地点を凌ぐと、ピークへと向かう道と、巻き道と思しき道に分かれる。地形図的にも先に合流する主稜線への道であろうと読み、巻き道を選択す。しかし詰めれば詰めるほど道は不明瞭となり、藪道へ。薄っすらとフミアトはあるのだが。

不明瞭なトラバースが続いたので、先頭は明確な尾根を辿るルートへシフト(ここも中々の藪だったが...)

足並みを揃えても良かったが、不明瞭だがフミアトはあるので辿れるのでは?派と2組に分かれ先を目指す事に。それではまた稜線で会おう!

トラバース組は最終殆どフミアトは消失し、獣道ぽい所をじりじりと尾根へ詰めていく。思わぬ展開にアドレナリンは全開。ぜぃはぁ言いながら、何とか主稜線へ出る。やはりピークから少し外れた鞍部の辺りに出た。

問題は尾根組だが、「こっちこっちー」「あっちあっちー」という声が近づいたり遠のいたり...

少々既視感あるが、ここでホイッスルを鳴らし、こちらの位置を明示すると、一人、二人と合流出来た。最後のおひとりが中々現れなかったが、完全にピークの方へ出ており、そこから外れた奥の方で待機していたため声もホイッスルの音も聞こえなかったようだ。距離は近いのだが、条件によっては音も遮られてしまうかと改めて痛感した。ともあれ皆無事合流出来た。

そろそろ小腹も空いてきた所で、本日の核心部の尾根への入り口へ差し掛かる。(実はこの手前でルートミスしていたが...)ここは本当に分かりづらかった。

まずは現在地を確定させたいが、似たような尾根が連なっており中々確証に至れず。前後の尾根もしっかり確認してから、トラバース気味に尾根に入る。

尾根に乗ってからも厄介で、そのままタドルとドン詰まりの崖谷となるため、少しずつ西よりの谷に逸れつつ、その横に現れる痩せた尾根を目指す。実に凌甲斐のあるルートであった。

何とか尾根に乗ると、後は地形図と実際の具合を見ながらモックポイントを探す。狭いが数張り出来そうなポイントがあったのでこちらでお昼休憩。思わぬ凌ポイントを越えてからの休憩で、皆安堵な面持ち。そんな中、間髪入れずの森勝氏小道具紹介。休む間を与えない笑

その後は皆思い思いの時間を満喫する。

奥ではタープ張り講座も行われていたり。

ハンモックシノラーが、ハンモック未導入の方へ、周辺道具含め背中を押すトークがなされていたり。

孤高に凌ぐ初代三冠王の方もいたり。

ちょっと凌いだ後のハンモック休憩はまた格別なものだ。そしてこの時間は直ぐに過ぎてしまう。程々に撤収し下りのルートを見定める。少し長めに休憩してしまったので、最短のルートで下りるとしようか。

となれば基本後は下るだけだ。1ヶ所最後の下り切る前に、林道側へトラバースで下りる必要がある。ここが果たしてどうなるか。

先頭が地形図と睨めっこした後、おもむろに尾根から外れ林道側へ下り始める。特にテープ等があるわけはないのに、中々良い読み。そんな凌ぎっぷりを後ろからひっそりと見守る。

意外に斜度はあるも、木々が多く生えているので、ズルズル滑りながら木にめがけて突進するイメージで下る。木々にぶつかり抑えとなり勢いが止められる。或いはカニ歩きのように横に制動付けながら下る。下り方も様々だ。

暫く下ると拓けた道が見えてきた。どうやらピンポイントで目指す林道へ出られたようだ。しかし、何やら段差があるような...

やはり一筋縄ではいかぬが最後の詰め。石垣による中々の段差だったので、スリングを使い着実に降りる。これが有るのと無いのとではえらい違いだ。

しっかり見せ所も作っていただくナイスなルート選定であった。周辺の廃墟を横目に出口を目指す。

枯れ沢沿いに進むとひょっこりと集落への出口へ出る。先に待つシノラー達が遠巻きに見て「G MEN○○」のようでちょっと格好良かった。

駅までは歩けそうな距離だったので、余韻に浸りつつ歩いて帰路へ就いたとさ。

今回はのっけがゆるゆるのフミアト尾根道だったのでどうなるかと思ったが、堀切や支尾根への核心部等、結果的に凌いだシノギングとなった。

実際ご提案させていただいたレイヤードも、ぴったしハマった方もいれば、少しオーバーだったがこれが基準になった等、諸々参考にはなったようで、安心。これを機にご自身のレイヤリングをまた見直していただければ幸いだ。

 

決して笑ってはいけないやつにて〆

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 前ページ