(描写対策レッスン上位3作品)
1月下旬。共通テスト終了後は地方から沢山のネット生や講習生が来てくれて、教室は超満員です。
とにかく今年度は京都市立芸術大学志望の子が多いこと、多いこと。
今日はデッサンの描き方についての話です。
京芸志望者なら一度くらい「デッサンは擦っちゃダメだよ。」なんて聞いたことあるんじゃないでしょうか?
擦ったデッサンは評価されないなどなど。ただの噂なのか真実なのか。
地方出身の受験生なんて、すごく気になる情報なんじゃないかと思います。
そもそもなぜそういう風に言われているのか。それにはちゃんと理由があります。
まず〚京芸の描写の持ち物の中にガーゼや擦筆などが含まれていないこと。〛
次に〚京芸の本番ではツルツルの画用紙が出る可能性が高いこと。〛
要約すると受験で擦る道具を使ってはいけない。擦るのに適さない画用紙が配布されていることで、京芸は細密描写を求めていて、擦ると点数がもらえないと思い込んでいる人が多いのだと思います。
アトリエ伊丹の指導では「擦ることは全然アリ」です。
やっちゃダメな表現方法なんてないんです。 むしろ擦りかたをマスターできたらかなり表現が豊かになります。空気感や密度を出したり、調子を落ち着かせるのにも有効な手段です。
ただデッサンを始めたばかりの頃はあまりお勧めしていません。擦ることは画用紙の目を潰すことでもあり、そのあとに鉛筆で描いても、汚くなることがあるからです。擦るにも技術が必要ですし、擦るデッサンが合う人と合わない人もいます。
画塾によっては【絶対擦ってはいけない】と指導しているところもありますが、実技試験などで使える道具や表現方法に制限のある場合は別ですが、そうでない場合は使える物や方法はなんでも使って構わないと僕は考えています。
結局は京芸の本番で点数が高いデッサンが正解なのです。擦っても擦らなくても優れた作品にはちゃんと高得点を付けてくれます。
当校の中でも擦ることを推奨する講師、しない講師両方います。因みに僕は擦ることを勧めない派ですけどね。「えっ」と思われるかもしれませんが、そういうデッサンが好きなだけであって、擦ることを薦める講師の指導も勿論尊重しています。
色彩や立体の評価基準や好みなども講師によって異なります。色んな講師の話を聞いて、自分に合うものを選べばいいと思っています。自分の性格を知り、自分のベストの表現方法を見つけ出し、自分の中での最高の作品を作ることが受験本番では求められています。