金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【将棋界で一番長い日】 3月2日! A級順位戦最終局 名人挑戦者は誰になるのか⁉

2023-03-02 00:18:13 | 将棋

 本日3月2日は、『将棋界で一番長い日』すなわち、A級順位戦の最終局、一斉対局の日であります。会場は、静岡県静岡市の『浮月楼』。以下のとおり、A級棋士10名が一斉に対局を行います。

 

永瀬拓矢王座(5勝3敗)斎藤慎太郎八段(5勝3敗)

藤井聡太五冠(6勝2敗)稲葉陽八段(4勝4敗)

広瀬章人八段(6勝2敗)菅井竜也八段(5勝3敗)

豊島将之九段(5勝3敗)佐藤天彦九段(3勝5敗)

糸谷哲郎八段(1勝7敗)佐藤康光九段(0勝8敗)

 

 対局開始は、すべて朝9時。全局が終了するのは、翌日の深夜1時あるいは2時頃になる見込で、すべての対局が終わった時に、第81紀の名人位挑戦者が決まります。『将棋界で一番長い日』と言われる所以であります。

 

 さて上記のとおり、2月1日の一斉対局の結果、大混戦模様となっています。

 現在トップを走っているのが、藤井聡太五冠広瀬章人八段の2名で6勝2敗で並んでいます。その次の第2グループには、永瀬拓矢王座斎藤慎太郎八段菅井竜也八段豊島将之九段の4名が5勝3敗で続いています。この6名に挑戦権獲得のチャンスが残っています。

 

 現時点でトップに立っている藤井聡太五冠広瀬章人八段が、最終戦をともに勝てば、この二人によるプレーオフとなります。また、どちらかが勝って、どちらかが負けると、勝者がプレーオフを待たずに、挑戦者に決定いたします。

 問題はどちらも負けた場合どちらも負けるとすると、まず藤井五冠広瀬八段および菅井八段6勝3敗で並びます。そして、永瀬王座斎藤八段の勝者が同じく6勝3敗となりまず。また豊島九段佐藤天九段の対局で、豊島九段が勝つとこれもまた6勝3敗。すなわち、少なくとも4名によるプレーオフ、最大5名によるプレーオフの可能性が出て参ります。

 

トップに立つ棋士が最大5名となった場合は、5名の変則トーナメント=パラマス方式によるプレーオフが開催されることになります。パラマス方式のプレーオフとは、すなわち、A級は開催前に「ランキング順位」が決まっていますので、まずランキング下位の順位の者2名が戦って、勝った者がその一つ上のランキング順位の者と戦い、さらにその勝者がその上のランキングの者と戦って、最後にその勝者と最上位のランキングの者が戦って、それで挑戦者が決まる仕組みです。

 仮に、永瀬王座藤井五冠広瀬八段菅井八段豊島九段5名によるプレーオフになると、今のランキング順位では、永瀬王座(6位)藤井五冠(9位)広瀬八段(5位)菅井八段(8位)豊島九段(4位)となりますので、まずは菅井八段と藤井五冠の対局となり、その勝者が永瀬王座と対局、その勝者が広瀬八段と対局して、さらにその勝者が豊島九段と対局、この勝者が晴れて、名人位挑戦者となる仕組みです。

 ちなみに、A級に昇級したばかりの藤井聡太五冠が1番下位の9位にいますので、藤井五冠はプレーオフで4連勝しないと挑戦者になれないことに。

 

 藤井五冠としては、まず先手番が決まっている最終局に勝って、そのうえで、広瀬八段とのプレーオフに向かうシナリオが頭の中にはあるでしょう。ただでさえ、王将戦七番勝負と、棋王戦五番勝負を、並行して戦っているところに、A級順位戦のプレーオフを4局もプラスオンで戦わないといけない状況なんて、とてもやってられないという気持ちでしょう。

 だいたい、忙しい藤井聡太五冠に、3月末までに最大5局ものプレーオフ日程が組めるのかどうか?

 

 とにもかくにも、『将棋界で一番長い日』。注目致しましょう‼

 


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