夫婦で新しい人生にトライしてます~日本編

15年ぶりにカナダから帰国。終の棲家と選んだ北海道美瑛町から日々の生活を綴ります。

滝上町の芝桜

2023-05-18 08:02:30 | 旅行

昨日は、天気が良かったというか美瑛町でも27度を超える暑い日となりました。冬にはマイナス27度を記録したのですから、北海道の気温の変化には驚いてしまいます。

そのような天気では出かけなければなるまいと、最近北海道のニュースで度々見聞きしている滝上(たきのうえ)町の芝桜祭りに出かけて来ました。我が家からは120㎞、途中無料の高速道路34㎞を走って約2時間のドライブでした。

会場に着いてみると本当に芝桜がいっぱいでした。なるほど日本でも最大級の芝桜と称するだけのことはありそうです。昨日は平日でしたが多くの観光客が訪れていて、駐車場は満車に近かったです。山一面の芝桜を歩いて見て廻りましたが、この町は周囲を小高い山に囲まれているので緑とピンクの花のコントラストが美しかったです。香りも味わえました。

人口が3千人を切っている小さな町にこの芝桜は大きな観光資源となっていると思いますが、これはたった一人の人の努力から始まったものだそうです。地元っ子の中鉢末吉さんという方が終戦後に1株の芝桜をもらい所有する山に植えたことから始まり、10ヘクタールに及ぶ山の7割は彼が一人で植えて来たのだそうです。

急斜面なので機械は使えず毎日一人で黙々と植え付けと雑草狩りに明け暮れたそうで、それが見事に花開いた時、昭和52年に町の公社から頼まれ公社職員として転身して花の維持管理に努めて来ました。ご自身は1999年に80歳を過ぎて引退し、2009年に亡くなりましたが、今もしっかり彼の努力が実っているということですね。

この町は芝桜の他にハーブの一種薄荷(ハッカ)の生産がシェア95%と全国一だということで、芝桜公園の近くに「香りの里ハーブガーデン」があると知って足を伸ばして見ました。しかし、ハッカは6月からとかでまだ時期も早かったのか人もまばらで芝桜と比べて寂しい印象でした。後で調べて見ると国内のハッカは外国産に押されて今では10数軒の農家が栽培しているのみだそうです。

滝上町という名称からも分かるように町には渓流と渓谷もあり釣り人達にも人気なのだそうですが、一見した町の印象は芝桜以外にはそれらの観光資源を有効に活用できていない感じで、典型的な過疎の北海道を見た気がしました。もったいない気がしました。

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