夫婦で新しい人生にトライしてます~日本編

15年ぶりにカナダから帰国。終の棲家と選んだ北海道美瑛町から日々の生活を綴ります。

ひぐま大学~音江山登山

2024-05-27 07:49:58 | 山歩き

昨日の日曜日は、大雪山に登り自然を学ぶ「ひぐま大学」の今年度第1回目の山行の日でした。今年から妻が参加していないので私だけの参加でした。

例年5月の第1回目の山行は、雪の残る大雪山は避け、久しぶりの登山なので足慣らしの意味で低山を企画するそうですが、昨日の音江山は足慣らしに「ちょうど良い」から「ちょっときつい」の微妙な山でした。音江山は地図で見ると旭川から車で1時間弱の深川市にある標高795mのなだらかな稜線を持つ山です。

後からYAMAPなどのアプリを使って他の登山者のレポートを見て思ったのですが、音江山を含む沖里河(おきりかわ)山、無名山をぐるりと回るコースは多分下の2つのルートを歩くことが正解のようで、私達のように音江山だけを往復するルートは距離は半分くらいに短いけど往きも帰りも急な坂を登り下りすることになって、特に私の場合下りの時に足の親指に圧がかかって左足の爪先が痛くなって難儀しました。こういう経験は下りがきつかった十勝岳や旭岳でもなかったことなので、いかに急だったかを物語っています。

ぐるりと回る一般的なルート

私達のルート

ただ、私達「ひぐま大学」の良いところは、単に山を登るということではなく、山行中頻繁に足を止めて山の植物を一つ一つ確認して行く即席講座があり、それが特に登りでは急な坂であってもあまり苦にせず登れてしまうところです。その分標準タイムの倍近い時間がかかっていますので、もしぐるりと回るルートを選んだ場合はもっと朝早く出て帰りも遅くなったことでしょうから、痛しかゆしの状況でした。

この山は太古の時代には火山だったそうですが、今では完全に植生が戻っていて火山を感じるようなことは全くなく、足元もふかふかの木々の絨毯であり大雪山で経験するような火山岩を歩く大変さとは無縁で歩きやすかったです。

昨日は学生31名、スタッフ11名という今までで最大のグループでの登山でしたが、誰一人脱落者もけが人もなく行って帰って来られたのですから第1回目としては大成功だったと思います。

天候も後押しをしてくれ、朝の内雨が残って心配しましたがスタート時点の曇りから頂上に着くころには晴れ間が出てやや暑いくらいでした。山行中には遠くに芦別岳や十勝岳連峰、また下界の深川市の街並みも見えましたが、音江山頂上は周囲が藪になっていて背伸びしなければ眺望が得られない所でした。

下山してからは、近所に「まあぶ温泉」という立派な施設がありそこにゆっくり浸かって体を温めることが出来たので、普段のように足をつることもなく帰宅出来ました。

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ひぐま大学2年生の入学式

2024-05-20 07:02:38 | 山歩き

昨日は、大雪山に登りその自然を学ぶ「ひぐま大学」の今年度の入学式が旭川市で行われました。この「大学」は今年で第44期ということですからもう半世紀近く運営されている由緒ある登山同好会です。昨日もまた10数名の新入生を迎えての入学式となりました。

運営の主体は「大雪と石狩の自然を守る会」が行っていて、その代表をされている寺島一男さんが大雪山ばかりでなく北海道の山や自然に熟知されている方なので、毎回登山対象の山についての本などでも得難い知識を共有していただけることが活動の魅力となっていると思います。

昨年は1年生として夫婦で初めて参加しましたが、妻は規定の3度の登山は達成したものの大雪山本体に登ることは難しいと今年の参加は見送りましたので、今年は夫だけが単独参加となりました。私(夫)は昨年修学旅行だけは不参加でしたが、その他の山行は全て参加して皆勤賞を得ていたので、今年もそのつもりで張り切っています。

ただ、今年の予定を見ると音江山(5月)、原始ヶ原(6月)、雨竜沼湿原(8月)とまだ出かけたことがない山行があり興味がわくのですが、本番の大雪山では7月に旭岳・裾合平、9月に十勝岳と昨年個人的に登って「きつかった」思い出のある山行が企画されていてこれには少し困惑しています。「皆勤賞を狙う」と宣言した以上逃げはしませんが、「あーまたあのきつい坂を登るのかぁ」という気持ちを払しょくする体力を今から養わなければならないようです。

昨日は、入学式の後早速5月山行である音江山についての事前学習会も開かれ、予察隊が先週登って来た状況の報告と寺島先生から音江山を含むイルムケップ火山の成り立ちについての講義がありました。5月はまだ大雪山は雪が残るのでそれを避け足慣らしの目的で低山登山を企画するようですが、音江山は標高795mの低山とはいえこの時期はまだ雪があってバスが入れないことから3つある登山ルートの内一番きついルートを歩くことになるようなので、「大丈夫か?」と戦々恐々な面もあります。結果は来週報告します。

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やっぱりクマ

2024-04-05 07:26:45 | 山歩き

先日のブログで東川町のキトウシ山に登った際、雪上にクマの足跡と思われるモノを見つけたので東川町の役場にメールで報告しておいたという記事を書きました。

キトウシ山はキャンモアスキー場があるし、家族旅行村として大規模なキャンプ施設や日帰り入浴施設「きとろん」もあるので1年中を通して人が多く集まる場所ですから、町としてもクマには細心の注意を払っていると思っていました。しかし、ネット情報をくまなく(ダジャレ?)探してもキトウシ山でクマを見たと言う話は今に至るもありません。

それで私の撮った写真はクマではないのかと思い、先日スノーシューに出かけた際に今や専門のネイチャーガイドとなっている愛称「隊長」に写真を見せたところ、やはりクマだということでした。そもそもあの山にクマがいることは関係者は知っていて、彼が参加しようとしていたトレイルランニングの大会がクマの影響で中止になったこともあるということでした。

そういうことなの?では私の情報など何の役にも立たないことだったのでしょうか? いや、そうではないでしょう。私の情報提供などはどうでも良いことですが、町としてはクマ注意の情報をネットに上げるなり、下の写真のように同じく多くの訪問客がある旭山動物園裏の旭山のような看板で訪問客に注意を促すべきでしょう。

何もないから下の写真のように民間人が作っているキャンプ情報でキトウシ山は安全という誤った情報を出してしまうのだと思います。

東川町は写真の町宣言や旭川家具などのデザインを誇る町であり、建築家の隈研吾氏とコラボした街づくりで人気のある町です。私達も好感を持って見ていました。しかし、このクマ対策は残念です。町の人気に陰りを与えるような情報を制限しているのではと勘ぐってしまいます。この先どうするのか様子をみてみたいと思います。

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牧場をスノーシューイング

2024-04-01 07:44:23 | 山歩き

昨日の朝は雪が降ったので下界は春でも山はまだすっかり冬でした。昼過ぎに我が家を出た時には気温が6度でしたが、青い池や白金温泉へ向かうと段々気温が下がりマイナス1度となっていました。

昨日は午後から美瑛樹山の会のメンバーで白金温泉の高台にある白金模範牧場というちょっと変わった名前の雪原をスノーシューで歩くイベントに参加しました。冬でもスノーシューで歩くと結構暑くなってしまうのでこの時期の山歩きの服装には悩みます。結局割と薄着のいつものハイキングウェアで間に合いましたが手袋はもう少し厚手のものを着ければ良かったようでした。

白鬚の滝から階段を250段以上上がった所に「十勝岳火山砂防情報センター」という建物があり、その先に国有林と模範牧場が広がっています。所在は知っていましたが訪れたのは初めてでした。大雪山国立公園の中で十勝岳連峰の麓と表現すれば良いような位置ですが、こういう山の中にこれほど広大な牧場が広がっていることには驚くし、夏に来たらいかにも北海道らしい広大さが見られる場所だろうと思います。

ただし、ここは一般観光客は入れず、昨日も企画してくれた鈴木さん(愛称「隊長」)のつてで許可をもらってのスノーシューハイクでした。彼はこの3月で21年間勤めた自衛隊を退職し、4月からは「アースコネクト」という会社を立ち上げネイチャーガイドとしての人生を始めました。是非応援したいと思います。

彼の案内で国有林内の木々や動物たちの行動などを学びながら真っ白な牧場の雪原に入ると、360度雪だけで何もない世界に分け入りました。どこでも歩き廻れるとは言っても総勢10名はなるべく歩く範囲を限定して牧場に負荷をかけないように歩き、彼が持参してくれたクッキーとミルクコーヒーをいただいて戻って来ました。

下山した後には皆で車を停めた公共駐車場のすぐ隣にある「白金観光ホテル」で日帰り温泉を楽しみました。これも日本のウィンタースポーツの醍醐味です。

4月末くらいまではスノーシューが出来るということですが、私の中ではこれが今シーズン最後のウィンタースポーツかなという気持ちでした。5月には雪がなくなった低山を歩けるでしょうし、6月には大雪山が山開きをし本格的な山歩きも可能になるでしょう。

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クマの足跡

2024-03-28 07:38:53 | 山歩き

昨日は、真っ青な空が広まっていたので久々に東川町のキトウシ山を登って来ました。妻は行かないというので一人でした。この山にあるキャンモアスキー場は今月の17日にクローズしていたので、今ごろ山を訪れるのはシマエナガやフクロウの撮影を試みる超望遠レンズカメラマン達と中腹に新設された日帰り温泉施設「キトロンの湯」の入浴者、それに私のような山歩きをする者だけです。昨日は9時ごろと朝が早かったのでどの客層もまばらでした。

雪は固かったりザクザク状態だと想定したのでスノーシューは初めから持参せず、念のためクランポン(軽アイゼン)を着けて歩きました。歩き始めると、スキーではなく山歩きとしてのキトウシ山は1年ぶりでしたが、「こんなにきつかった?」と思うくらい息が切れました。雪が柔らかくて歩きにくかったからか、それとも体力が落ちているからか、前者であることを祈りながら歩いていました。

途中でスキー場と接する場所に出て、そこからは初めてゲレンデを横切って北展望台へ向かって見ました。スキー場がオープンしている間はこのルートは使えないので面白かったですが、北展望台から頂上に向かうにはゲレンデを真っすぐ登るかゲレンデから外れた山の中を登るかしかなく、思いの外ゲレンデの斜度がきつかったので山に分け入って見ました。しかし、これが失敗でした。誰も通っていないので雪が深くほとんどラッセル状態で登らざるを得ず、もう完全にあえぎながら山頂にたどり着きました。

しかもそこには嫌な予感の足跡がペタペタ。これはクマでしょ!?この山でクマを見たという話は今まで聞いたことがなかったので半信半疑ではあるのですが、動物の足跡で直径10㎝程度と言えばウサギやキツネやシカではないでしょ?周りを見渡しても動物はおろか鳥もいない静寂の中でしたが、長居は無用とそそくさと下山し30分足らずでスタート地点の駐車場まで降りて来ました。

帰宅してから東川町のクマ情報を見ても畑で見た話はあったけどキトウシ山での情報は皆無でしたので、念のため町役場にメールで報告しました。何か動きがあるか、しばらく注意していたいと思います。先日のヒグマの講義でも言われましたが、山の単独行は避けるべきだと言うことをつくづく感じてしまいました。

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