夫婦で新しい人生にトライしてます~日本編

15年ぶりにカナダから帰国。終の棲家と選んだ北海道美瑛町から日々の生活を綴ります。

オーバーツーリズムの代名詞

2024-07-14 07:19:35 | 美瑛町~夏

夏の観光シーズンに入って美瑛町への観光客の訪問がすごいことになって来ました。一昨日の富良野岳登山の往き帰りは青い池や白鬚の滝の前を通るのですが、帰りがけに見た車の多さには驚いてしまいました。コロナ鎮静化後のインバウンドが凄いとはニュースなどで見聞きしていましたが、こういうことなのかと実感しました。

コロナ前の統計では美瑛町を訪れる観光客数は年間200万人と言われていましたが、昨年は238万人に増えているそうです。観光業が主要な産業の一つである美瑛町にとっては良いことである反面、最大の産業である農業にとってはありがたくない面もあることは以前から唱えられてきたことです。

セブンスターの木では異様なほどの交通整理が行われていた

ちょっと前のNHK全国ニュースで京都や鎌倉といった都市型のオーバーツーリズム問題に加えて、地方のオーバーツーリズムの典型として美瑛町が取り上げられていました。それは町全体の住民に及ぶような問題ではありませんが、特定の人気観光スポットで観光客が写真を撮るために農地に入り込んだり、冬の青い池では凍った池に入り込むなどの問題が起こっており、町はその対策としてAI付きのカメラを設置してそういう状況を捉えた時には音声で警告すると共にその映像を町へ転送するシステムを構築したというものです。

このカメラの設置場所はクリスマスツリーの木と青い池です。クリスマスツリーの木は農地の中にあり、前面の細い町道には駐車場所もないので、ここに大型バスを初めたくさんの車が路上駐車している様子はやはり異様です。そしてそのAI付きカメラは農地進入で7か月で500件を超える警告を発したそうですから異常です。

先日のすずらん大学の遠足でケンとメリーの木を車窓から眺めた時にも農地内に入って写真を撮っている人を見かけました。ここにはカメラの設置はありません。ルールを守る、これだけのことが出来ない人がいることにはうんざりしてしまいます。

報道されているように、町は来年度から現在は無料(駐車場は500円)の青い池に入場料を取ることを検討しているようです。自然の中にある施設ですから入場者全員から徴収するとなると塀などで囲う必要もありそうでそのような姿は見たくないですし、駐車料金に上乗せでは1人と複数人で負担に格差が出てしまいます。町も頭を抱えていることでしょう。

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