夫婦で新しい人生にトライしてます~日本編

15年ぶりにカナダから帰国。終の棲家と選んだ北海道美瑛町から日々の生活を綴ります。

カナダ人青年

2024-08-14 08:16:15 | 日記

昨日は、日本への移住を考えているカナダ人青年ソロゲさんを我が家で一日お迎えしました。町の移住定住促進コーディネーターの後藤さんが1週間美瑛町を訪れている彼を案内しているというので、カナダ繋がりで1日は我が家でお預かりしたいと手を挙げて実現したものです。

ご両親はその昔ウクライナから移住したということでカナダ人の名前としては少し珍しい彼は、バンクーバーで生まれ、現在はブリティッシュコロンビア州の内陸のサンピークスというスキー場で有名なリゾート地の近くに住んでいる25歳の青年です。

私達が住んでいたメトロバンクーバーのサレー市やコキットラム市、また良く遊びに出かけたラングレー市などにもお母さんの仕事の関係で一時住んでいたり、出かけていたということで、かの地で同じ時間を共有していたこともあることに親しみが持てました。

昨日は午前中に彼らを迎え我が家のピザ窯でピザを作ってランチとし、しばらく話をした後35度にもなろうかという暑い日でしたが、これまでに他の友人達が美瑛町の有名どころを案内していたので、私達はとっておきの穴場スポット「深山峠の観覧車」に案内しました。これが意外と風が通り暑さは気にならず、またここにはジェラートのアイスクリーム店もあったので雄大な十勝岳連峰の景色を眺めながら大好物だと言うアイスクリームを皆でほうばりました。

学生時代京都に半年間留学生として暮らしたことで日本に興味を持ったそうですが、その後もずっと独学で日本語勉強しているということで、昨日もほとんど日本語での会話でたまに英語を使うだけでしたので、英語脳が錆びついてしまった私達には助かりました。

非常に頭の良さを感じる青年で、カナダで大学を卒業した後スコットランドの大学でMBAを取得したそうですが、しかしカナダは今若者の就職難が大きな問題になっているという話になりました。それと同時に家や家賃の高騰とインフレによる物価高でカナダ経済は病んでいるというのです。

彼もMBAを取得しても就職先は見つからずお母さんが経営している会社を手伝っているということだし、カナダの若者は今海外に移住しようと考えている人が多いとも言っていました。私達が日本へ帰国した2022年辺りも家賃の高騰が目立ち始めて「もうそろそろ潮時かな」と思うところはありましたが、その後の2年足らずで随分それが進み、特に若者にしわ寄せが行っているのでしょうか。少し寂しい気持ちになりました。

日本についても、京都は学生としては暮らせるが閉鎖的な雰囲気は移住には向かないが北海道は人々の気持ちがオープンなものを感じるということで、他の市町村を見ながらもだいぶ美瑛町に心が傾いていいるようでした。来年2月にも来たいという彼と相当上手そうなスキーを一緒に滑ることが出来るか、楽しみです。

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氷裂

2024-08-13 07:57:40 | 日記

美瑛町に「皆空窯」という陶器工房があります。主宰者は南正剛さん。テレビドラマに詳しい方なら2005年にフジテレビで放送された倉本聰脚本のドラマ「優しい時間」で、寺尾聡扮する主人公の息子役拓郎を演じた二宮和也が勤めていた工房であることはご存じだと思います。ドラマの中でも「皆空窯」はそのままの名称で使われていました。

私達はこのドラマを見ていないのですが、美瑛町に住んでから富良野を訪ねて「珈琲森の時計」(ドラマの中で寺尾聡が営む珈琲店。今もそのまま営業している。)へは何度も出かけたのでドラマの話だけは知っています。

その南正剛さんが昨日町民センターで美瑛の角和町長とパネルディスカッション形式で「土の聲を聴く」という講演をなさったので、良い機会だと思って夫婦で出かけて来ました。お盆休みに入った日の午前10時からという設定でしたが、会場には彼の作品のファンなどで思った以上に参加者が見られました。

愛知県の瀬戸で陶芸を始めた彼が同じく陶芸家である南泉さんと一緒に美瑛に移住されたのは1983年だそうですから、既に40年のキャリアを持つ美瑛町民です。「氷裂」は彼の作品の表現方法でマイナス10度以下に冷えた日に陶器が凍って砕け散って行く時に作る文様をそのままに仕上げたもので、一つとして同じものはなく、また自分でもコントロールできない自然の美しさを陶器に仕上げる技法だそうです。昨日は会場にそれらの作品も展示されていました。

なぜ今この講演会の開催に至ったかは、これまでも日展などでたくさんの受賞を重ねていたことで一昨年北海道文化賞を受賞し、更に昨年文化庁の地域文化功労者として表彰されたことを町が讃えたものです。話を聞くと10年ほど前から美瑛町内の全小学校で陶芸の時間を設けて指導をしてきたそうで、その作品群が青い池近くの「道の駅白銀ビルケ」敷地内に「セラミックツリーの森」として飾られているのだそうです。これは知らなかったので、是非今度出かけて見たいです。

焼き物の大家然とした人を惹きつけない厳しさを想像していたところ、その人間性は全く逆に率直な暖かい人柄で、子供達にその技術を伝承したいという想いがあふれている人でした。美瑛町の子供たちは小学校、中学校と陶器制作を学んでいることを初めて知りましたが、将来その道を目指すかどうかは別としてこんな経験が出来ることは素晴らしいことでしょう。

展示していた作品群の価格は200万円台からぐい呑みの1万円台までありましたが、昨日は参加者全員へ記念品として箸置きをいただいたので、今度改めて工房へお邪魔して気に入ったものがあれば購入しようかと話していました。

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巨大地震

2024-08-12 07:42:54 | 日記

8月8日に発生した宮崎県での震度6弱の地震以降急激に南海トラフ巨大地震の前触れかと警戒度が高まっていますが、改めて日本には3つの想定される巨大地震があることを思い出しました。北海道にもそれがあります。それが日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震です。

正直なところ他の2つ、南海トラフと首都圏直下型地震については詳しくはありませんがカナダに住んでいた頃も何度もその名称を聞いて知っていましたが、日本海溝・千島海溝地震というものは北海道に住むまで知りませんでした。2011年の東日本大震災もこの日本海溝地震の一環だと言われるとそうだったのかとなりますが、千島海溝地震はあのような巨大地震が北海道の太平洋側で起こりうるものだそうです。

根室、釧路、襟裳などから室蘭、苫小牧、函館方面まで太平洋沿岸の町は北海道が策定している被害想定では最大津波が26mに達し、避難が遅ければ10万人を超える死者数が想定され、早期に避難を行っても5万人前後の死者数が想定されるというのですから身が引き締まる話です。

津波が想定される市町村(出典:北海道「巨大地震の被害想定について」)

南海トラフ、首都圏直下型同様今後30年以内に起こる確率は70%とか80%とか言われています。もちろん、これらの市町村はそのための対策を練っていますが、時々北海道内のニュースなどで見聞きするのは津波避難ビル建設などをこれから検討するような話も多く心もとない気がします。

こんなことに「幸いにも」などという言葉を使ってはいけませんが、美瑛町は津波はもちろん地震に関しても心配することはありません。いつ起こるか全く分からない地震を心配する必要がないということは、日々の生活をして行く上でかなりの安心感があります。該当する市町村と住民の方々には、万全の態勢を整えて欲しいと思います。

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鹿と衝突!

2024-08-06 07:32:18 | 日記

バンクーバー山の会の友人から毎週出かけているハイキングの様子が写真で送られて来ますが、一昨日届いた写真の中にこれらのものを見て「最近事故にあったみたいだな」と思っていました。

すると別な友人から、ハイキングに出かける途中にハイウェイで鹿と衝突する事故にあったとメールがありました。4人が乗っていたそうですが、頑丈な車だから乗っていた友人達に怪我はなかったようでそれは一安心でしたが、車のダメージはかなりのものでショックだったと思います。

片側2車線プラス広い路肩の高速道路を反対車線の方から鹿が飛んで来たというのですから鹿のジャンプ力にも驚きますが、こういう動物の行動には予測もつきませんので注意してもし切れない怖さを感じます。メールをくれた友人は私達のブログを読んでくれていたので、その時私達のこの記事を思い出してくれたようです。

昨年4月に水戸へ出かけて北海道へ戻って来た時に高速道路が不通で夜間に山道をドライブした際、次から次と鹿が道路に飛び出して来て何度も衝突しそうになりヒヤッとしたことでした。

北海道では鹿と衝突して車が大破したという話を良く聞きます。任意の自動車保険で車両保険に加入しておく必要性を感じるのは、この鹿との衝突と雪道でのスリップ事故です。その他の軽微な事故ならば保険を使わないで自費で修理することもあり得ますが、この2つの事故だけは翌年からの保険料がアップしても車両保険を使わなければならないように思っています。

ともあれ、友人の鹿との衝突は人身事故ではなかったことに安堵しながらも、相当ショックだったでしょうから早く気持ちが癒えることを願っています。

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取材されたパンフの完成

2024-08-05 07:42:27 | 日記

5月31日の記事「雑誌の取材」で書いたパンフレットが出来上がり、先日町の担当者が持参してくれました。パンフは、「びえいでくらす」というタイトルで、美瑛町への移住を考えている人に対し様々な情報を提供するものです。

私達はそこで取り上げられた3組の移住者の1組として、セカンドライフで移住したカテゴリーでの生活の紹介でした。

上の写真はゲラ刷り段階のもので、出来上がったものは記事内容は変わりませんが、右上のメイン写真が下のものに変更になっていました。

他の2組は、家族で移住した子育て世代と単身で移住した方でした。その2組ともファミリーは宿泊施設、単身者はカフェと美瑛町で起業し、今や地元や観光客にも人気の施設となっているので、私達のように何もしていない人はちょっと気が引ける気もしますが、美瑛町への移住希望者には結構退職後に考えられる方も多いようで、そういう方に向けて何かを示すことが出来れば良いのでしょう。

最新の町の広報誌によると6月末現在の美瑛町の人口は9,329人で、6月1か月間で亡くなった方は12名、新生児5名、それに転入転出者を合わせると14名の人口減少となっています。転入転出者の中には今年度新たに美瑛町へ移住して来た16組27名の方々が含まれます。放置しておくと減少の一途をたどる美瑛町の人口を移住者がかろうじて埋めている状況が見えます。

北海道の多くの市町村はこれが現実です。北海道各地をドライブして思うことは、札幌や近郊の町がエスコンフィールドやラピダスなどのカタカナ文字で勢いづいていることとは裏腹にどんどん寂れていく様子を見るばかりで、そのような中で美瑛町は旭川市にも空港にも近く富良野と共に観光地としても人気の町なので他の市町村とは違って活気づいて見えることは確かです。

しかし、それでも人口減少は進むばかりです。定住人口の増加には農業、観光業、林業以外にやはりもう一つ新たな産業の育成が必要なのかなと思わざるを得ません。

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