最近アメリカで、『スシポリス』なる正しい和食を認証するという風変わりな
組織が動いているらしい。この組織の目的は正しい和食文化を普及させることだ
そうで、海外の日本料理店を対象に、本来の調理法や接客に取り組む店に
お墨付きを与える制度なのだそうだ。しかもこれ、遊びではなく農林水産省が
2007年度から始める公式の優良店支援制度だというからすごい話しだ。
これには当然のごとく、現地の和食レストランから猛反発が出ているらしい。
うちらがどう作ろうと勝手だ、ということで。
食べまくった一人として言わせていただければ、確かにおいしくはないねぇ・・・。
寿司はもうあきらめるしかないが、それ以外のものも総じてあまりいただけない。
アメリカでは「Teriyaki」という単語はすでに1つのジャンルとして確立していて、
スーパーでソースやドレッシングのコーナーに行けば、しっかり「Teriyaki」
と書かれた、バーベキュー用ソースが売られているけど、それもおいしくない。
味がやたらに濃いのだ。甘さもしょっぱさも。
彼らの味覚というのはどうしても大味なので、素材の味を楽しむ料理というよりは
調味料の味を楽しむ料理になってしまっている。極論すれば、材料は何でもいい。
日本食っぽい味でさえあればいい、というのがアメリカ風だ。だから、どんな
日本食を食べても、本当の日本料理とはかけ離れた味でしかない。蕎麦やうどんも
ぐにゃぐにゃだし、ご飯もぼそぼそ。アメリカで和風レストランに入ることなど
まずない。アジア風の味がほしくなったら、チャイニーズレストランに入ったほうが
まだましだ。それでも、本当の中華とはだいぶ違う味ではあるが。
あんなに味の濃いものばかり食べていれば当然喉が渇くわけで、喉を潤すためには
ソフトドリンクをがぶ飲みするしかない。彼らはウーロン茶を飲むようなことは
ないので、飲めば飲むだけカロリー過多になり、結果としてブーデーの出来上がり。
ま、それは日本食とは関係のない問題ではあるが。ただ、彼らは和食を薬か何かと
勘違いしているところがあり、和食を食べれば健康になれると思っている。だから、
あんなに変な味の和食ですら喜んで食べて、それを食べている自分をクールだと
思っているところすらある。悪いこと言わないから、青汁でも飲んでたほうがいいぞ。
ただこの認証制度、確かに地元の人にとっては無意味だろう。たとえ本国で正しい
味だと認められたところで、本人たちにとっておいしいものでなければ何の価値もない。
日本で食べられる外国の料理で考えてみると、たとえばエビチリの元祖である乾焼蝦仁は
エビチリとは似ても似つかないものだし、カレーライスだってインドのカリとは全然
違うものだ。ラーメンだって今や完全に日本人のための味覚を追求している。もっと
言えばジャーマンポテトなんて料理はドイツには存在しない。日本人だって、ひとの
ことを言えるほど立派なことをしているわけではない。
しかし、だ。全然無意味かというと、そういうわけでもないと思う。まず、彼らは
正しい和食の味というものがわかっていない。だから、本当の和食というのはどういう
味なのかというのを知っておいてもいいと思う。その上で、正しくなくてもおいしい
和食を割り切って楽しむのならいいと思う。本当に体にいい(?)和食というのは
こういう味なんだ、というのを舌で覚えておくのは、悪いことではないのではないか。
たとえば日本では、その気になれば正しい乾焼蝦仁や正しいカリを食べることができる。
アメリカでもそういうところがないことはないが、実に少ない。
さらに、アメリカに旅行や出張に行く人が、「ここなら間違いない」という目印に
できる。本当の和食を求めてジャパニーズレストランに入った人が、幻滅して店から
出てくる、という事態は減るだろう。この制度、どちらかというと味にうるさい
日本人向けの制度と考えたほうがいいのではないだろうか。もともと味にこだわらない
民族に突然このような制度を押し売りしても、しっかり根付くとは考えにくい。彼らは
基本的に生きるために食べる民族であり、食べるために生きる民族ではない。
組織が動いているらしい。この組織の目的は正しい和食文化を普及させることだ
そうで、海外の日本料理店を対象に、本来の調理法や接客に取り組む店に
お墨付きを与える制度なのだそうだ。しかもこれ、遊びではなく農林水産省が
2007年度から始める公式の優良店支援制度だというからすごい話しだ。
これには当然のごとく、現地の和食レストランから猛反発が出ているらしい。
うちらがどう作ろうと勝手だ、ということで。
食べまくった一人として言わせていただければ、確かにおいしくはないねぇ・・・。
寿司はもうあきらめるしかないが、それ以外のものも総じてあまりいただけない。
アメリカでは「Teriyaki」という単語はすでに1つのジャンルとして確立していて、
スーパーでソースやドレッシングのコーナーに行けば、しっかり「Teriyaki」
と書かれた、バーベキュー用ソースが売られているけど、それもおいしくない。
味がやたらに濃いのだ。甘さもしょっぱさも。
彼らの味覚というのはどうしても大味なので、素材の味を楽しむ料理というよりは
調味料の味を楽しむ料理になってしまっている。極論すれば、材料は何でもいい。
日本食っぽい味でさえあればいい、というのがアメリカ風だ。だから、どんな
日本食を食べても、本当の日本料理とはかけ離れた味でしかない。蕎麦やうどんも
ぐにゃぐにゃだし、ご飯もぼそぼそ。アメリカで和風レストランに入ることなど
まずない。アジア風の味がほしくなったら、チャイニーズレストランに入ったほうが
まだましだ。それでも、本当の中華とはだいぶ違う味ではあるが。
あんなに味の濃いものばかり食べていれば当然喉が渇くわけで、喉を潤すためには
ソフトドリンクをがぶ飲みするしかない。彼らはウーロン茶を飲むようなことは
ないので、飲めば飲むだけカロリー過多になり、結果としてブーデーの出来上がり。
ま、それは日本食とは関係のない問題ではあるが。ただ、彼らは和食を薬か何かと
勘違いしているところがあり、和食を食べれば健康になれると思っている。だから、
あんなに変な味の和食ですら喜んで食べて、それを食べている自分をクールだと
思っているところすらある。悪いこと言わないから、青汁でも飲んでたほうがいいぞ。
ただこの認証制度、確かに地元の人にとっては無意味だろう。たとえ本国で正しい
味だと認められたところで、本人たちにとっておいしいものでなければ何の価値もない。
日本で食べられる外国の料理で考えてみると、たとえばエビチリの元祖である乾焼蝦仁は
エビチリとは似ても似つかないものだし、カレーライスだってインドのカリとは全然
違うものだ。ラーメンだって今や完全に日本人のための味覚を追求している。もっと
言えばジャーマンポテトなんて料理はドイツには存在しない。日本人だって、ひとの
ことを言えるほど立派なことをしているわけではない。
しかし、だ。全然無意味かというと、そういうわけでもないと思う。まず、彼らは
正しい和食の味というものがわかっていない。だから、本当の和食というのはどういう
味なのかというのを知っておいてもいいと思う。その上で、正しくなくてもおいしい
和食を割り切って楽しむのならいいと思う。本当に体にいい(?)和食というのは
こういう味なんだ、というのを舌で覚えておくのは、悪いことではないのではないか。
たとえば日本では、その気になれば正しい乾焼蝦仁や正しいカリを食べることができる。
アメリカでもそういうところがないことはないが、実に少ない。
さらに、アメリカに旅行や出張に行く人が、「ここなら間違いない」という目印に
できる。本当の和食を求めてジャパニーズレストランに入った人が、幻滅して店から
出てくる、という事態は減るだろう。この制度、どちらかというと味にうるさい
日本人向けの制度と考えたほうがいいのではないだろうか。もともと味にこだわらない
民族に突然このような制度を押し売りしても、しっかり根付くとは考えにくい。彼らは
基本的に生きるために食べる民族であり、食べるために生きる民族ではない。