Andyの日記

不定期更新が自慢の日記でございます。

パンづくり、その後

2011-06-09 18:18:13 | 料理
そういえば、パンづくりについてのブログってぜんぜんアップしていなかった
ような気がするので、少し書いておくとしますか。最近ぜ~んぜんブログも
書いていなかったしね。やっぱり、twitter とか facebook をやっていると
ブログがおろそかになってしまう。おろそかというか、気がついたことを
気がついたときに軽くちょこまか書くことができるのがあちらのいいところで、
それでけっこう気が済んでしまうからなぁ。

さてパンだけど、今でも先生のところには通わせていただいている。
先生の教室ではドライイーストを使うコースと天然酵母を使うコースの
2種類があるんだけど、ドライイーストのコースはもう終わって、今は
天然酵母コースを習っている。気がついてみれば、もうパン教室に通って
1年以上がたつわけだけど、あっという間だった気がする。先生の教え方が
上手なのと教室の雰囲気が楽しいのとで、こんなに長いこと続けることが
できたんだと思う。

教室でのコースの進め方は、最初にドライイーストのコースを履修して、
ひととおりコースを終えた時点でパン作りの技術が天然酵母のコースに
進んでも問題がないくらいに進歩しているかどうかを先生から見て判断して
いただき、問題がなければ天然酵母のコースに進む、という流れになっている。
個人的には、技術の進歩を真剣に志して努力したというよりは、単に
パン作りを楽しんでいるうちに技術も上がってしまった、という感じ。

とはいえ、技術的にまだまだなのは自分がよくわかっている。作っているのは
まだどちらかといえばそれほど高度な技術を要するものではなく、基本的な
ものがほとんどだ(エピなどは切れ込みを入れるのにやや苦労するけど)。
クロワッサンやバゲットなどのような、上級者向けのものはまだ作っていない。

がしかし、バゲットあたりは「やればできるんじゃないの?」という気持ちに
なってしまうもので、何度か試してみたけれど、いまだに納得のいくものは
できていない。なにせ、使う材料は準強力粉、水、塩、イースト、これだけ。
一般的にはモルトも使うようだけど、本来はこの4つだけで作るものだ。
どうすればああいう、スカスカでフワフワのバゲットになるのか、いろいろと
試してみたところ、ストレッチアンドフォールドという技術を使うことで、
それっぽい形状にすることには成功した。しかし、食感はまだまだ・・・。
どことなく硬くてボソボソしたようなものになってしまう。さすがは上級者
向けのパン、まだまだハードルは高い。

ちなみに、ドライイーストも天然酵母もそれぞれによさがあるので、どちらか
だけを習うといい、ということはない。天然酵母を習っている今でも、うちで
イーストを使ったパンを作ることはよくあるし、「これはやはり天然酵母で」
というパンも、もちろんある。発酵時間で比べると、ドライイーストが小1時間
くらいで一時発酵が終わるのに対して、天然酵母は7~8時間かかる。これを、
ドライイーストが手軽で天然酵母がまどろっこしいと考えるか、ドライーストは
慌しくて天然酵母はマイペースで作れると考えるかで、どちらで作りたいかが
決まってくる。

また、味もそれぞれに違いがある。一般的な配合量のドライイーストで作る
パンは、いい言い方をすれば軽やか、悪い言い方をすれば味が薄い。
天然酵母でつくるパンは、いい言い方をすればどっしりして旨味が多い、悪い
言い方をすれば重々しくて噛む力を要するものが多い。これは発酵時間が
関係しているらしい(これ以降は私のほぼ勝手な推測)。

パン生地の小麦粉の1粒1粒の芯にまで水分が到達するには、およそ12時間
くらいかかるのだとか(これは事実)。そして芯まで水分がしっかりと行き
渡ると、粉は柔らかくなる。これはタンパク質の構成要素であるアミノ酸が
水に溶けやすいためで、そのため長時間発酵をするとアミノ酸がより多く
溶け出すことで、旨味を強く感じるようになる(アミノ酸は旨味成分だからね)。
その反面、アミノ酸が溶けるということはパンの食感にも影響を及ぼす。
パンの食感をかもし出す重要な要素であるグルテンはタンパク質であり、
タンパク質の構成要素が他ならぬアミノ酸だから、アミノ酸が溶けてしまうと
いうことは当然グルテンも弱まり、モチモチとした弾力がやや薄れて、いわゆる
天然酵母パン独特のどっしりとした食感になる(のだと思う)。

こういう違いがあるので、どちらかだけで作れればいいということはない。
イーストパンの味や食感のほうがいいという人もいるだろうし、天然酵母パンの
味や食感のほうがいいという人もいるだろう。実際、砂糖やバターなどの
副材料の多い生地ならイーストのほうがいいということもあると思う。
副材料の多い生地を天然酵母で長時間発酵させると、人によっては重すぎる
パンになることがあるので、食べているときに飲み込みづらいと感じるかも
しれないから。

う~ん、まだまだ奥が深いぞ、パンの世界。