Andyの日記

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第三回日本の銘チーズ百選

2011-02-14 17:38:20 | 料理
第3回日本の銘チーズ百選、盛況のうちに終了。あいかわらずの大混雑は最後まで
解消されないまま、このイベントも今回で終わりとなった。農水省から補助金が
出なくなってしまったため、もうよほどのことでもない限りは開催されない
可能性が高い。同じ理由で、チーズ万博も今後開催されることはないそうだ。
残念だけど、しかたがない。やはり、アジア人にはチーズが向いていないのだ。

空を飛ぶものは飛行機以外、4本足のものは机以外は何でも食べるといわれる
中国の人ですら、実はチーズが好きな人は少ない。チーズがあまり好まれない
日本ですら年間にして一人当たり約2kgは食べられているのだけど、中国では
さらにその10分の1程度しか消費されていない。お隣の韓国と台湾は中国よりは
消費しているけれど、それでも日本よりはずっと少ない。

ちなみに、本場ヨーロッパでの消費量はすごい。フランスでは年間で一人当たり
約24kgも食べているというから、日本人の10倍は少なくとも食べている。
ドイツとイタリアも20kgくらいは食べているようで、まるで比較にならない。
ギリシャではさらに多くのチーズが消費されているという話もあり、彼らの生活に
チーズは欠かせない食材ということなのだろう。

もちろん、欧米にもチーズ嫌いな人はいる。私の知り合いにも数人いるくらいなので、
そんなに少ないわけではないだろう。だから、食べる人は大げさでなく、本当に
年間にして30kgくらいは食べているはずだ。しかし年間30kgってさぁ、
少なくとも毎月2kg以上はチーズを食べるってことでしょ?毎日100gくらいは
食べているっていう計算になるんだよね。6Pチーズだったら、あれ箱ごと1つ
まるまる全部ですよ。6個ぜんぶ。それを毎日でしょ?まじ、すごいわ。

話は違うけど、出展者のセールストークで多かったのは、「香りを抑えてあります
ので、チーズが苦手なかたでも召し上がれます」という類のもの。売りたいと
いう気持ちはわかるんだけど、それってどうなんだろう。嫌いな人に無理に
食べさせているような気がして、なんだか気になった。もしそれでチーズ嫌いの
人が食べられたとしても、「あぁ、確かに食べられるね」で終わってしまうの
ではないだろうか。大切なのは、「これは食べられる」ではなく「これを食べたい」
という意識までもっていかないといけないのではないだろうか。

それには、チーズの香りを「いい香り」と感じられるような料理を考え出すしか
ないのではないだろうか。チーズ好きの人なら、そのままだって平気で食べるけど、
嫌いな人があの香りや後味が原因でいやがっているのだとするなら、それを気に
しないような料理、またはそれがクセになるような料理を考え出すのが、チーズ
消費量をいっきに押し上げる起爆剤になると思う。

でも、それってどんな料理だろう?というか、そんな料理はありえないと思う。
あの香りなくしてチーズを楽しむことなんてできないんだから、香りを抑えると
いう方向で勝負するのは難しいのではないだろうか。逆に、どうすれば本場の
チーズを超える味と香りを実現するか、しかも輸入品よりも安く売れるように、
という方向で開発を進めたほうが、いいと思うのだけど。

今回のチーズ百選では、いくつかの生産者が間違いなく本場と勝負できるほどの
おいしいチーズを生産していることが確認できた。そういう高品質なチーズを
もっと前面に押し出す方向でいったほうがよいのではないか。チーズ百選やチーズ
万博でも、「これはチーズ好きの人にこそ、おすすめしたい商品です!」という
セールストークがもっと目立ってもよかった。今となっては時すでに遅しだけど。