Andyの日記

不定期更新が自慢の日記でございます。

セリカよ永久に

2006-04-12 18:26:27 | モータースポーツ・車
トヨタ自動車が、セリカの生産を打ち切ると発表しました。最初に買った
車が、セリカの兄弟車であるコロナクーペであった私としては、なんだか寂しい
気分です。あれは、私に車の楽しさを教えてくれた車です。今の車から
見れば、あらゆる点で劣っているんでしょうけど、しかし運転するぶんには
とても楽しい車でした。

でも、考えてみれば、生産が打ち切られていても何の不思議もない車です。
見た目をのぞけば、何も取り得のない車です。エンジンははっきり言って
ファミリーセダン程度のパワーしかないですし、室内は狭い。本格的スポーツ
カーに比べるとコーナリングなどの走行性能は劣る。スポーツカーなので、
乗り心地も悪い。燃費もほめられない。これで売れたら奇跡でしょう。

しかしマツダロードスターも、上に書いた文章がほとんどそのまま当てはまり
ますけど、あちらはそれなりに売れている。車としての魅力が上、ということ
なのでしょう。セリカとロードスターの違いといえば、スペシャルな車に
徹している、ということかもしれません。あちらは二人乗りのFRオープンカー、
セリカは5人乗りのFFクーペ。

中瓶1本500円もする高級ビールが飛ぶように売れているという昨今、
「突き抜けている」ものこそ売れる、ということなのかもしれません。
トヨタは最近、満を持してレクサスブランドを日本で展開しましたけど、
あちらは高級ブランドであるはずなのに、ちぃとも成功していません。
風評では、やはり中途半端な高級車らしいです。どうせプレミアムカーを
作るなら、あそこが物足りない、ここがダメ、と厳しい評価を受けています。

セリカは、バブル以降のトヨタの、中途半端主義の被害者と言えるかも
しれません。ダブルエックスの頃までのセリカには、オーラが漂ってました。
それほどの車だったのに、生産性の合理化によって骨抜きにされ、ただの
かっこつけ車に堕落し、そしてついには生産打ち切り。トヨタに殺された
セリカよ、あの世では元気に走り回っていてくれ。