Andyの日記

不定期更新が自慢の日記でございます。

2007 年 F1 総括

2007-10-22 17:18:23 | モータースポーツ・車
正直に言って、まさかライコネンがタイトルを獲得するとはまったく考えて
いなかった。シーズン前半は彼自身がフェラーリチームに溶け込んでいなかった
ことや、フェラーリ自体がまだ半分シューマッハ的なカラーで動いていたこともあり、
どこかちぐはぐしていた。加えて風洞実験の設備でトラブルが発生したために
車体の開発が停滞した時期もあり、シーズン中盤までに早々にチャンピオンシップ
争いからは脱落したと思っていたからだ。ライコネン自身も、どちらかというと
モチベーションの下がることの多いシーズンだったのではないだろうか。8月の
ハンガリーGPが終了した時点で首位ハミルトンとのポイント差は20もあり、
数字の上ではチャンピオンシップからは完全に除外されていたことから、チームからも
マスコミからも半ば「過去の人」扱いされていたところがあった。

ところが、楽に逃げ切ることができたはずのマクラーレンでチームメート同士の
内紛が勃発し、チームメート同士でお互いの車の情報を共有することがなくなって
しまった。これは1000分の1秒を削るためにあらゆる手段を尽くすF1の
車体開発の現場では、致命的な事態と言える。お互いの車のいい部分を取り入れ、
悪い部分を修正することで車の開発が進むのに、そのプロセスがなくなてしまうの
だから、車の開発は進まない。そのせいか、後半はマクラーレンの車にトラブルが
多く発生するようになり、この結果を招いた、と言っていいだろう。スパイ事件
云々よりも、ロン・デニスの人身掌握能力の低さが今シーズンのマクラーレンチームに
発生した諸悪の根源と言ってもいいと思う。

ともあれ、ライコネン、アロンソ、ハミルトンの3人は、来年も熱い戦いを続けて
いくと思うので、期待して見守っていきたいものだ。

今年光ったドライバーといえば、ハミルトンを除けばやはりベッテルだろう。
日本GPでは、あわや表彰台かというような走りだったし、上海GPでも見事に
4位に食い込んだ。まだぽわんとした表情のお兄ちゃんに見えるのだが、早く
いいマシンに乗せてあげたいところだ。実際、どれくらいの速さなのかわからないが、
来年の活躍に期待したいと思う。

アロンソはどこに行くのだろう、一般的にはルノーに戻ってフィジケラが追い
出されるという話だが、そうなるとコバライネンとの戦いになるのか。コバライネンも
それなりに速いから、予選でも決勝でもうんと速く走らないとチャンピオン扱い
してもらえなくなるぞ。というか、私は個人的にアロンソはそれほど速いとは
思っていないので、ある意味そろそろ引き際なんじゃないか、と思っている。

それ以外は・・・・・、正直誰がどこに入ってもそれほど代わり映えしないなぁ、
というのが正直なところ。中嶋一貴くんがトヨタで走るんじゃないかとか言われて
いるけど、あまり期待せずに見ていたいと思う。それなりに速いドライバーらしいが、
こればかりは何とも言えない。実績で言えば琢磨くんだってすごいのだけれど、
F1というところは才能プラス野心の強さで決まるような世界だから、押しの強さが
どれだけあるのかがポイント。おとなしそうな彼がF1でやっていけるのか。

トヨタとホンダは、もういい加減に撤退したらどうか。あれだけの資金力があって
これだけの長い時間F1に参戦していながら、まだ中団をうろちょろすることしか
できないなんて、どうかしている。どこに問題があるのかわからないが、まるで
よくならない状況を見る限り、事態は深刻そうだ。まぁ、お金使いたいんだから
使っていればいいわけだけど、その金を新車の開発費にまわしたほうがいいんじゃ
ないのか、と思ってしまう。売れないからねぇ、今は車が。