Andyの日記

不定期更新が自慢の日記でございます。

ラッキー!

2005-05-16 13:38:55 | お酒
ムートン・ロートシルト。ワイン好きであれば誰でも一度は飲んでみたいと
憧れるワインではないでしょうか。実際、私も5大シャトーのワインを
いつかは飲みたいと憧れておりましたが、なんと先日の土曜日、小田急に
行ったときにこのムートン・ロートシルトを味わう機会に恵まれました。
それも、無料でです!

今週末には、奥様の親戚の結婚式のために新幹線でお出かけすることになって
いるのですが、その手土産を購入しようと、小田急の地下街に出かけました。
そのとき奥様がワインセミナーの看板があることを見つけて、教えてくれ
ました。奥様曰く、ずっと館内放送でそのことを言っていたらしいのですが、
私はぜんぜん気がつかず、そのとき初めて気がつきました。

看板を見ていると店員さんが「ただいま、ちょうどお二人分だけ空席が
ございますので、よろしかったらどうぞ」と教えてくれました。看板には
参加料は無料と書いてあったので、じゃあ参加してみようかということになり、
店員さんに参加したいことを伝えると、店員さんはセミナーのコーディネート
をしているらしき人のところに行き、私たちのことを伝えていました。

ところが、しばらくすると「申し訳ありません、空席は一人分しかありません
でした。もしよろしければ、一人分は椅子を後ろにご用意させていただくことも
できますが」と申し訳なさそうに言っていたので、私は後ろの席でいいので
参加させてほしいというと、見事OKということになりました。生まれて
初めてのワインセミナー参加に、どきどきわくわくです。

午後3時にセミナーが始まったのですが、ちょうどそのとき、一人分空席が
できたため、ラッキーにも私はその空席に収まることができました。さて
席に着くと、そのセミナーで出されるワインについて記されている紙が
置いてあり、読んでみると次のようなワインでした:

Chardonnay Maipo Chile 2003
Cuvee Selectionee Cabernet Sauvignon 2001
Pauillac Baron Nathaniel 2000
Opus One 2001
Ch.Mouton Rothchild 2002

最後の2本は、目を疑いました。えっ、えっ!?とう感じです。どちらも
数万円はくだらない、大御所中の大物ワインです。それを、無料で飲ませて
いただけるって、どういうこと?もしかして、セミナー終了後に、どこかに
拉致監禁されて、無理やり高いワインを買わせられるのでは?と不安になった
くらいです。

セミナーが始まると、アントニー・グルメルさんという、バロン・フィリップ・
ド・ロートシルト社のかたが参加者の前に出てきて、これらのワインに
ついていろいろと説明をしてくれました。フランスのかたでしたが英語で
解説してくださったおかげで、通訳の人が訳す前に意味はすべてわかりました。

さて、出された各ワインですが、最初のチリ産のシャルドネは、とても
飲みやすいうえに値段も1500円くらいとお買い得なので、かなりお勧め
です。次のカベルネはヴァン・ド・ペイなのですが、「Cuvee Selectionee」、
つまり厳選されたカベルネのブレンドということで、値段の割には味わいが
ありました。ちなみに、この2本はしっかり購入してしまいましたが。

その次のポヤックは、徹頭徹尾辛いワインでした。ひたすら辛口のワインを
欲しい方にはお勧めです。奥様によれば「それほど辛くない」ということ
なので、辛口好みの人にはちょうどいいのかもしれません。上の「Cuvee
Selectionee」が時間とともに甘さを増していったのと比べると、時間が
経過しても味が変わらないのが特徴といえると思います。

さてさて、次の Opus One ですが、同じワインでここまで違うか、という
くらいのおいしさです。もう、第一アロマの時点で、他の惑星から来たワイン
ではないか、というレベルの香りです。深みがあり、コーヒーのような
カカオのような苦みばしった甘み、ブルーベリーのようなコクのある香り
などがブレンドされているのですが、決してその香りがばらばらになって
おらず、ピンと統一されているのです。

味わいはカリフォルニアワインらしく、明るく華やかです。ただ、普通の
カリフォルニアワインと比べると、重厚さが圧倒的に違います。講師の
アントニーさんの言葉によれば「アメリカでムートンロートシルトを作る」
という理想を実現するためのワインらしい出来です。飲んでいて、本当に
幸せになれました。

最後のムートン・ロートシルトですが、なんというか・・・・・。まるで
古城を思い起こさせる荘厳さを感じます。しかし、これはアントニーさんも
言っていましたが、まだ完全に「closed」味が閉じている状態なので、
このワインの本当の味を知るには、最低でもあと10年は待つ必要がある
かもしれません。そういう意味では、ムートンには不利な条件だったようです。

案の定、アントニーさんからの解説が終わった後の参加者からの質問では、
Opus One に関する質問ばかりが出ていました。実際、このワインも
26,500 のワインなので、おいしいのは当然なのですが、しかし内心
複雑なものがあったかもしれません。ただ少なくとも現時点では、Opus
One のほうがおいしく感じられたのは事実ですね。

それにしても、こんな得しちゃっていいんでしょうか?というくらいの
ラッキーな日でした。もし、いいバーとかで、この日に試飲したワインを
すべて注文したら、数万円は軽くとられていたのではないでしょうか。
それくらい、ラッキーの一言につきる体験でした。