-日々余話-ラオスの民法成立と<JICA>
今日の毎日新聞朝刊の3面<金言>欄で
「ラオスで民法成立」との見出しで西川恵氏が記す-以下引用
ラオスで日本が起草に関わった民法法案が同国の国会に上程されたと、先月23日のこの欄で紹介した。
今月5.6の両日審議が行われ、成立した。
国際協力機構(JICA)が同国の法整備支援に関わって20年。大きな成果に結実した。
この民法は官報に掲載され、周知期間を置いて2020年春ごろ施行される見込み。途上国でJICAが起草に関わった民法はベトナム、カンボジア、ネパールに続き4カ国目となる。
たまたま来日中のラオス司法省のプンサワット副大臣に成立翌日話を聞いた。
「大変うれしい。日本の支援が他国と違うのは、他の国は専門家を短期だけ派遣するが、日本は首都ピエンチャンに常駐させ、ラオスの事情を深く理解してアドバイスしてくれました。両国合作の民放です。」
社会主義国のラオスが市場経済体制へ移行したのは1980年代後半。以来多くの支援国が市場経済に必要とされる契約法、所有権法、担保法など個別の法律整備に携わった。
JICAが98年に初めて同国の法整備に関わった当時、そうした個別の法律が相互の整合性を欠いて存在していた。
JICAは民法の教科書や問題集を作り、ラオスの法曹界関係者と議論しながら中核人材を育ててきた。
12年、同国政府から民法典の起草を依頼された。なぜ日本だったのか。
現地駐在の専門家、入江克典(弁護士)は「ラオスに寄り添い、細かいところまで同国の主体性を尊重して指導するやり方に『日本に任せよう』となつたようです」と語る。
日本が育てた中核人材33人と日本人専門家2人の起草グループが結成された。ラオス側の案に日本側がコメントし、条文が実情に合っているか一緒に確認し、条文同士の整合性を図り文言修正を行い、双方の緊密なキャッチボールで起草は進んだ。
こうして個別法の時は整合性を欠いた所有権法、家族法、契約内外債務法、相続法などを一貫性あるものにして束ねた<630条の民法典>が完成した。-後略- と。
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