山頭火つれづれ-四方館日記

放浪の俳人山頭火をひとり語りで演じる林田鉄の日々徒然記

言ひ渡るわが年波を初瀬川‥‥

2005-11-29 09:46:48 | 文化・芸術
041219-002-1-1

今宵は四方館Dance-Cafeにて

即興によるDance-PerformanceFree-Talkの一夜

四方館 Dance Cafe
  in COCOROOM Osaka-Festivalgate 4F

    Date 11.29 (Tue) 19:00 Start
    1coin(500) & 1drink(500)

-Improvisation-
  Transegression ‐わたしのむこうへ
     フロイトの無意識を
     「他者の語らい」と読み換えたラカンによれば
     私の欲望は他者の欲望であり
     無意識とは、厳密にいえば、他者の欲望の場
     他者による止むことなき語らいの場、となる


        Dancer Yuki Komine , Junko Suenaga
        Pianist Masahiko Sugitani
        Host Tetsu Hayashida


<歌詠みの世界-「清唱千首」塚本邦雄選より>

<雜-2>
 けぬなり賀茂の河瀬に千鳥鳴く今日もはかなく暮れむとすらむ
                                   圓昭


後拾遺集、雑。平安中期、十世紀の人。勅撰集にこの1首のみ。詞書に、中関白(藤原道隆)の忌に法興院に籠りて明け方に千鳥の鳴き侍りければ。
邦雄曰く、朝の歌に「今日もはかなく暮れむ」とは、哀傷の意も含んでいるが、初句切れ、三句切れの淡々とした侘しい調べも、特殊な余情を漂わせ、上・下句の脈絡も無類の味わい、と。


 言ひ渡るわが年波を初瀬川映れる影もみつわさしつつ
                                   顕昭


六百番歌合、老恋。生没年不詳、平安末期の人。藤原顕輔の猶子。歌論を能くし、新古今風形成期にあたり、俊成・定家らと激しく対立した存在。初瀬川は泊瀬川に同じ、三輪山の麓を流れ大和川へと合流する。「みつわさす」は「三輪さす」で、老いて腰が曲り三段に屈折した状態をいい、転じて耄碌(もうろく)したこと。
邦雄曰く、年甲斐もなく意中の人に言い寄ったものの、自らの頽齢隠れもなく、祈願の果ての初瀬川に映る影もひどく老けてしまって見る影もあらばこそ、と。


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