山本あけみ「緑ゆたかな環境を子どもたちへ」

建築士や生活者として、都市計画・公共施設マネジメント・地球温暖化対策・SDGsなど、独自の視点で日々発信

本日は、第6回保坂展人政治スクール最終日でした

2022-06-11 | 活動日誌

本日は、第1回目から参加をしている、第6回保坂展人政治スクールの最終日でした。

保坂展人政治スクール告知より転載

 

保坂展人世田谷区長は、私が以前「太陽の蓋」という映画の上映会&トークショーを座・高円寺で主催した際に、お客様として来て下さり、ゲストスピーカーとして登壇して頂くなど関わりがあり、その後も主催されているイベントなどに参加をさせて頂いています。

杉並区と世田谷区は隣接しており、教育や福祉分野、都市計画分野などにおいて、大いに学ばせていただいています。

他用と重なり出席できない回もありましたが、いつもながら充実した講師陣と保坂展人さんの時宜を得たコメント、また、政治学者の中島岳志先生のご講義などもあり、学びが大きかったです。

 

私は建築士という事もあり、都市計画分野に興味があるのですが、特に世田谷区で一時期大きな話題となった、下北沢の都市計画道路と小田急線の地下化、それに伴い展開された地域住民との対話によるまちづくりに関して大いに関心がありました。

 

本日は最終日という事もあり、参加者により振り返りをして、保坂区長からはコメントを頂いたのですが、その中で、下北沢のまちづくりでは地域住民との対話集会を200回くらい開催し、熟議を尽くしたとお聞きし、そんなにも多くの住民との対話をされてきたのだと心底驚き、大変羨ましく感じました。

https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/sumai/003/002/002/d00123761_d/fil/pamphlet.pdf

ご紹介記事

https://partner-web.jp/article/?id=2386

 

杉並区でも都市計画道路整備が進んでいます。

道路計画は単に杉並区だけの問題ではなく、広く交通網を作るという観点から考えるべきであり、現在日常的に通行している環八や環七であっても元々はそこにお住いの住民のご協力があって開通した道路を、今を生きる私たちは利用させていただいているのであって、道路計画自体には公益に資する事業として賛成の立場ですが、杉並区では道路計画だけが単独で進められている現状もあり、地区計画を見据えた周辺のまちづくりと共に進めるべきと提言を続けています。

 

私の住む久我山では20年近く前に、東京都道の放射第5号線が玉川上水の両側を通る計画を進めており、大変な反対運動の中、説明会では怒号が飛び交い、行政の担当者を人格否定するような意見が出る中、最終的には押し切る形で道路が開通した経緯を見てきました。

区議になる前の出来事でしたが、行政の進め方に不備は無かったのか、何故こんなにも多くの住民が反対運動をされる中で進めて行かざるを得なかったのか、疑問に感じていました。

 

区議となってからは一貫して、地元住民との対話と十分な説明、そしてご理解を求める立場ですが、まずもって情報を積極的に出していこうという姿勢が感じられないのは、大変残念です。

 

保坂展人政治スクールを通して、保坂区長の地域住民との対話力、それを政治に活かす力を再認識し、大いに刺激を受け、今後の活動に活かしていきたいと思いを新たに致しました。

 

第1回目と2回目は下北沢のカフェでの開催だったので、その後はちょっとした懇親会をして下さり、保坂区長や参加者の方々と美味しいビールを飲んだのが懐かしいです。オンライン開催となり、地方の方々が参加しやすくなったのは嬉しいのですが、やはり対面での開催の復活が待ち遠しくもあります。

ご参考までに、下記にプログラムを転載致します。

 

 

プログラム

https://www.kokuchpro.com/event/hosaka_2022/

① 4月16日(土)14:00~16:00
開講 オリエンテーション
「2000-2022コロナ戦記 国×自治体」
ゲスト講師:山岡淳一郎さん(ノンフィクション作家)
※この回のみYouTubeで無料公開します。

② 4月23日(土)14:00~16:00 
自治体から進める「エネルギー改革」~長野県と世田谷区の電力連携から
ゲスト講師:
田中信一郎さん(元長野県環境部環境エネルギー企画幹・千葉商科大学准教授)
大石英司さん(「みんな電力」UPDATER代表)

③ 5月8日(日)14:00~16:00 
「参加と協働でつくる世田谷のまちづくり(仮)」」
ゲスト講師:坂倉杏介さん(東京都市大学准教授)

④ 5月15日(日)15:00~17:30 ※開講時間にご注意ください。
「デジタルデモクラシーを実現するには」
ゲスト講師:関 治之さん(コード・フォー・ジャパン代表理事)
流域治水の意義と可能性
ゲスト講師:嘉田由紀子さん(参議院議員・前滋賀県知事)

⑤ 5月28日(土)10:00~12:00 ※開講時間にご注意ください。
「今こそ「いのちの政治学」を!」
ゲスト講師:若松英輔さん(批評家、詩人)

⑥ 6月4日(土)14:00~16:00
「学校をつくり変える」
ゲスト講師:
中川 綾さん(株式会社アソビジ代表取締役・長野県教育委員)
西郷孝彦さん(元世田谷区立桜丘中学校校長)

⑦6月11日(土)14:00~16:00    総括編 交流ディスカッション

 

以上


令和4年第2定例会一般質問のご報告 その2「脱炭素のまちづくりについて」

2022-06-06 | 議会・一般質問のご報告

去る5月24日にテーマ「脱炭素のまちづくりについて」として、

・建築物省エネ
・公共施設マネジメント
について一般質問で詳しく質問をし、提言を致しました。
 
動画(後半)→http://suginami.gijiroku.com/voices/g07_Video_View.asp?SrchID=7747
 
 
 
今国会で建築物省エネ法改正案が審議されるはずが延期の報道がされ、その後無事に国会審議がされる事になった経緯に関しては、先のブログに書かせていただきました。
https://blog.goo.ne.jp/akemiyamamoto/e/53603d36cd7402c927447eeae677cc8d
 
衆議院通過との知らせを受け、今後は2025年までの3年間が準備期間となり、全国の工務店や設計者など、関係者は一斉に情報収集をされ省エネ建築物を作っていく為の大切な時期になるのだと思います。
 
杉並区では、公共施設がおよそ600か所あり、老朽化による順次建て替えが進んでいますが、省エネの取り組みをこれまでも提言してきたものの、区からは、国の省エネ基準に則り進めている、の一点張りでした。
 
私からは国基準に則るのは当たり前だが、出来る限りの省エネ性能を目指した建築とするために区独自の基準作成や、公共施設マネジメントの観点からもプロポーザル方式による設計者選定でより高い省エネ性能を目指すべき、またそもそも今ある公共施設がどれ位の省エネ性能を持っているのか把握することが必要と訴えてきました。
 
今回の一般質問では、一転、今国会で審議された建築物省エネ法改正で目標値を上方修正していく考えが示されました。
 
公共施設はいったん出来上がってしまうと、長年にわたり使うことになるため、地球温暖化に与える影響を最小限にくい留めるためにも、建築計画から準備を進めて行かなくてはなりません。
 
省エネの公共建築物を作っていく為には、これまでの様な、学校であれば学校整備の担当課と、設計者、そして営繕課による設計施工管理だけでは難しく、どの様に省エネ性能を取り入れて行くのか、また、費用対効果はどれ位かといったように、企画部門や環境部門との連携が必要であり、一つ一つの建築物を作り出す為のステップは増えるものの、結果として区民の大切な財産と呼べるものを作り出していって欲しいと願い、部署間の連携も強く要望しました。
 
 
また、住宅建築に関しても区民の理解が進むように、引き続きセミナー開催や区内事業者さんが省エネ建築物を提供する力を付けられるよう、産業育成の観点からも区がすべきことはたくさんあります。引き続き、提言を続けてまいります。
 
私としては、一区切りを迎えた思いですが、今後は具体的な進捗を確認しながら、次なるステップ、例えば脱炭素を目指した地区計画策定を見据えたまちづくり、を提言して行きたいと考えています。

令和4年第2定例会一般質問のご報告 その1「安心・安全のまちづくりについて」

2022-06-04 | 議会・一般質問のご報告

去る5月24日にテーマ「安心・安全のまちづくり」として、

・耐震性能・耐震化率
・り災証明
・老朽化マンション
について一般質問で詳しく質問をし、提言を致しました。
 
動画(前半)→http://suginami.gijiroku.com/voices/g07_Video_View.asp?SrchID=7747
 
写真:阪神淡路大震災の被害の様子  by.PIXTA
 
区内建築物の耐震性能は公表される数字は上がっているものの、推計であり実態はそこまで安全性が上がっていないのではないか、といつも疑問に感じていました。
 
区で公表している耐震化率は令和2年度末で92%ですが、耐震性能を有する建築棟数(分子)を建物総棟数(分母)で除して求めていますが、建物総棟数は平成29年度の土地利用現況調査の値を用いているため、例えばこれまで1棟しか無かった敷地に対して、建売が10棟建設されたとすると、分母は古いものを使っているため増えず、分子だけが増える格好となり、つもり重なっていくと、本当に92%もの住宅に耐震性能があるのかと疑問があるのです。
 
その様な中、国土交通省により「住宅・建築物の耐震化率のフォローアップのあり方に関する研究会」(https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001354197.pdf)が開かれたという記事を見ると、特に耐震化の重要性の高い耐震診断義務付け対象の建築物に重点化して、建築物の耐震化の目標を設定することが適当ではないかという指摘があり、まさしくこれまで指摘をしてきた、耐震化率向上のみならず、特定緊急輸送道路沿いの全棟調査をするなどして、必要があれば耐震性能を上げていく為の方策が必要では無いのか、との考えに合致するものと思い、提言に繋げました。
 
また、罹災証明書の円滑な発行の為の取り組み状況や、内閣府が進める自治体と損保会社が連携して被災状況把握の一元化による発行手続きによる迅速化の導入検討を求め、また老朽化マンションの杉並区の現状把握を求めました。
 
安心・安全なまちづくりは常に区政の中心にある取り組みですが、ややもすると数字ばかりを追い、実態を表しているのかどうかという疑問を持たなくなるのは大変危険だと思います。
 
その数字が本当に実態に即して安心・安全を担保してくれているのかどうか、これは全ての物事に通じると考えますが、疑問があれば徹底的に調べて行く姿勢も必要だと考えています。
 
 

2022.6.19 杉並区長選挙と区議補選の投票日です!

2022-06-02 | 活動日誌

間もなく6月19日(日)は、杉並区長選挙と区議補選の投票日です。

現在のところ、知りうる限りでは杉並区長選挙には3名(https://go2senkyo.com/local/senkyo/21739)、区議補選には8名(https://go2senkyo.com/local/senkyo/23014)が立候補を予定されています。

本来であれば、統一地方選挙で一斉に改選を迎えるはずですが、前杉並区長が突然辞職されたことから、この時期に区長選挙、同時に区議補選(今回は1議席)が行われ、そして、来年の今頃は私も改選を迎える統一地方選挙が行われます。その為、区議補選でご当選される方も、来年には改選となります。

 

近隣自治体では、練馬区長選が4月17日(https://go2senkyo.com/local/senkyo/22742)、中野区長選が5月22日(https://go2senkyo.com/local/senkyo/21738)に行われ、何れも現職が当選されています。

 

区政は国政においては議論が分かれるような、例えば憲法論やイデオロギー、脱原発などによっては直接的には左右されず、教育・福祉・都市計画分野など、極めて区民生活に密着した実践の場であり、住民に具体的な解決策を提示しながら進めて行く物と考えています。

自治体の首長は予算執行権と人事権を持ち、区政のかじ取りが任される重責であり、強力な権限を持っています。

 

区長候補者は、現職ならこれまでの区政での実績、庁舎内の組織づくりや議会運営、そして区民を始めとした人への接し方などから感じる事が出来る人となりなど、あらゆる角度から評価をされ、また、新人候補者であれば、他分野であっても実績と、今後の可能性を区民がどの様に評価をするかが大きく得票に表れると考えています。

とはいえ、現職区長はこれまで区政において行ってきた全てが実績となるかというと、私はそうは考えていません。区政の中には、区民や議員からの提言で、新たに区が取り組む事とした項目が多くあるからです。

本来的に言えば、区長自らが課題意識を持ち、調査研究を重ね、独自の取り組みを進めてきたもののみを実績とするべきと考えています。

私自身の選挙の時には、この部分の線引きを自分なりに細かく精査をしてから実績として掲げ戦ってきました。

 

私の区長選挙における評価基準は、まずもって、どの候補者が区政の安定を図れるかです。57万人の区民が不安定な区政の中にあっては大変困ります。区政は常にバランス感覚を持ち、平常時であっても、また、震災などの災害に遭ったとしても、全力で区民生活を支えて行く事が必要ですし、首長には覚悟が必要です。

 

そして、人間性。

人の為の政治をするのですから、首長自身の人間性は、そこから生み出されるあらゆる施策に反映されていく物と考えています。大きな権限を持つからこそ、その力をどの様に使っていくのかが重要です。論功行賞の様に、自分への支援の大きさと引き換えに、各議員の政策を取り上げて進めて行くといった事はあってはならないと考えています。ましてや、それが区民に対して同様の動きがあるとすれば、間違った方向性であると考えます。

一言で言えば、首長は徹頭徹尾、公平・公正・公益をもって、区民の為に力を尽くすべきと考えています。

 

加えて、先見性。

今後は自治体にもDX戦略や地球温暖化対策など、待ったなしの具体的な対応が迫られることは必須であり、他自治体に遅れることなく、杉並ならではの施策を、先見の明を持って区政に臨んでもらいたいと考えています。そのためには、常に社会に対して視野を広げ、必要であれば他自治体の動きを知るための視察を繰り返し、何が杉並区にとって必要かを常にブラッシュアップして独自の考えをまとめ上げ、実行していく力が必要だと考えています。

 

そして、新しく区議となる方に臨むことは、今の議会に新しい風となってくれることです。どうしても人間関係や考えが固定化してしまうからこそ、都政の動きを取り込んでいく事や、その人自身の信念を持った政策を掲げ、実行していく事で、私たち先輩議員も大いに触発され、新たな視野を広げさせてくれる”風”となってくれる事を願っているのです。

 

兎にも角にも、もう直ぐ選挙。

 

多くの方のご意見が反映する区政を作るには、投票率のアップは絶対に必要です。より良い区政の為に、有権者の方には是非投票に行って頂きたいと切に願っています。

 

この写真は、懐かしい12年前の区議補選の頃のものです。憧れの小宮山洋子さんとの一枚。人生の中でも思い出深い一コマです。しかし、それまでインテリア設計をしていたものの、突如として慣れない政治活動を始めたころで、表情が疲れ切っていますね。家では訳が分からいまま、ママの帰りを待つ息子が。5歳児にとっては試練だったのかも。