山本あけみ「緑ゆたかな環境を子どもたちへ」

建築士や生活者として、都市計画・公共施設マネジメント・地球温暖化対策・SDGsなど、独自の視点で日々発信

杉並区の新たな基本構想の取り組みのご報告&パブリックコメント募集中です!

2021-06-22 | 活動日誌

杉並区では、現在の基本構想が令和3年度に終期を迎えるにあたり、今後おおむね10年程度を見据えた新しい基本構想を策定するため、公募区民、区内団体、学識経験者、区議会議員の42名により杉並区基本構想審議会を設置し、令和2年8月から審議を行ってきました。

◆基本構想審議会

https://www.city.suginami.tokyo.jp/kusei/vision/shinkihonkoso/shingikai/index.html

◆基本構想審議会部会

https://www.city.suginami.tokyo.jp/kusei/vision/shinkihonkoso/bukai/index.html

審議会では、現在の基本構想に基づくこれまでの取り組みの進捗状況の検証や、新たな基本構想の策定に向けた論点整理、今後杉並区が目指すまちの姿などについて審議を重ねてきました。

私は区議会議員の立憲民主党杉並区議団の会派から代表して審議に加わってきました。

区政は福祉・教育・都市計画・区民生活全般・区政運営など、多岐にわたるため、議論を深めるために分科会形式で進められ、それを集約して全体会で意見交換をし、区へ答申するにあたり素案から案となり、議会では全議員の参加による全員協議会を実施し、現在は区民向けのパブリックコメントの募集中です。(【意見提出期間】6月15日(火曜日)から7月21日(水曜日)まで)

 

是非、出来るだけ多くの皆様にご意見を頂けましたら幸いです!

◆「杉並区基本構想答申案」についてご意見をお寄せください(令和3年6月15日、17日更新)

https://www.city.suginami.tokyo.jp/news/r0306/1066334.html

 

 

 

私は建築士ということもあり、第1部会のまちづくりに所属し、これまでの審議過程で下記の様な、いくつもの提案をしてきましたので、以下ご報告申し上げます。

教育や福祉分野、そして環境の分野にも大変興味がありましたので、全体会や意見提出では多くの意見を申し述べました。

 

 

1,基本構想策定のベースにSDGsへの取り組みを明記すること

 令和2年第4回定例会一般質問において「SDGsと区政について」質疑を通して、区政とSDGsは連動をしており、ゴールを目指すにはどうすればよいのかを問い、その為には基礎自治体の取組と関連づけ、市民とともに進めるといった地に足のついた方策が重要だと考え、これまでの提言などを含め、SDGs17の目標に即して整理し質問をしました。

私のこれまでの議員活動10年間で、取り組みを求め実現をしているものや、今後より一層の取り組みを求めていく項目を洗い直し、SDGs17項目ごとに列挙してわかりやすく訴えました。

◆会議録

http://suginami.gijiroku.com/voices/voices/cgi/voiweb.exe?ACT=200&KENSAKU=1&SORT=0&KTYP=2&FBMODE1=SYNONYM&FBMODE2=SYNONYM&FBMODE3=SYNONYM&KGTP=1,2,3&FYY=2020&FMM=11&FDD=17&TYY=2020&TMM=11&TDD=17&TITL=%97%DF%98a%82Q%94N%91%E6%82S%89%F1%92%E8%97%E1%89%EF&NAME=%8ER%96%7B%82%A0%82%AF%82%DD&TITL_SUBT=%97%DF%98a%81@%82Q%94N%91%E6%82S%89%F1%92%E8%97%E1%89%EF%81%7C11%8C%8E17%93%FA-27%8D%86&KGNO=1552&FINO=2304&HUID=378788&UNID=K_R021117002717

◆動画

http://suginami.gijiroku.com/voices/g07_Video_View.asp?SrchID=6828

◆区政報告vol.29

http://yamamotoakemi.com/report/yamamotoakemi_report_2020_29.pdf

 

それに引き続いて、決算特別委員会では、基本構想のベースにSDGsを取り入れ、区民と共に課題解決を目指すべきと訴え、同様に基本構想審議会の委員としても強く訴えて来ました。

今回示された、答申案3ページには、「誰一人取り残されることのない社会の実現に向けて」とSDGsの共通理念は、今後の地域の在り方を考える際にも重要な視点とし、SDGsと杉並区における具体的な取り組みとの対応関係を区民に分かりやすく提示し、地球規模の課題と地域の課題が連なっていることについて区民と共有し、身近にできる取り組みを実践していく視点が必要、と盛り込まれました。

昨年の一般質問の組み立ての際には、区側からは積極的推進の姿勢が見られ無いままでしたので、基本構想審議会でも引き続いて訴え、答申案にこの様な形で盛り込まれ実現したことは、試行錯誤を重ねながら訴えてきた活動の実りを得た思いがあり、大変うれしく思っています。

 

2,カーボン・ニュートラル関連の取り組み

基本構想審議会は令和2年8月から開始されましたが、その後、菅総理大臣となり、10月26日に開会した臨時国会の所信表明演説で、国内の温暖化ガスの排出を2050年までに「実質ゼロ」とする方針、いわゆるカーボン・ニュートラルが表明されました。

杉並区では東日本大震災での電力需要ひっ迫を受け、現状を調査し、今後エネルギーをどの様に使っていくのかビジョンをまとめるなど、取り組んでいたものの、どこか他人事の様に考えているのではないかと危惧してきました。

今回、基本構想審議会で審議中にこれだけ大きな政府の方針転換があり、始まった当初からすると、カーボン・ニュートラルの取り組みは努力目標などではなく、必達の目標であるといった意識に、少しずつ変化していったと感じています。

残念ながら、気候危機を鑑みれば、まだまだ不十分と思っています。

私からは基本構想に単に省エネ機器導入だけでは無く、住宅自体の省エネ性能を上げていく取り組みや、低炭素のまちづくりに関しての言及をしていく事を、しつこく何度も求めてきました。

 

答申案には、11ページには、(3)多様なライフスタイルに対応できる持続可能で柔軟なまちづくりを進める、の中に、低炭素まちづくりの推進による環境負荷の低減という大切な文言が盛り込ました。素案には盛り込まれていなかった(と記憶しています)ものを、本当に何度もしつこく要請し、盛り込まれたことにほっとしながらも、具体策まで落とし込んでいけるよう、先進自治体の事例を調べるなどで、さらにパワーアップして提言して言おうと考えています。


その他、省エネ住宅に関しては14ページ上から3行に、建築物の断熱改修の推進が入りましたが、新築に関しては言及が無いことから、実はこれでは不十分だと考えています。とはいえ、国の議論を見ていると、新築住宅の省エネ基準の義務化などが話し合われている段階ですので、区としては国基準が定まってからではないと取り組みは出来ないのかとも考えています。引き続き注視していきたいと考えています。

 

3,子どもの育つ環境に関して

子どもプレイパーク、児童養護施設退所者支援、夜間中学実施、日本語を習得していない児童生徒への支援と区内公園のドッグランの設置を求め、文言は少しずつ違っている部分もありますが、意図はすべて「基本構想に基づく具体的な取り組みの実施に当たって(提言案)」に盛り込まれました。

 

4,縦割りの弊害の打破

行政の仕事を追っていくと、担当者ごとの縦割り意識が強く、困っていても堂々巡りで結局は問題の解決に至らないという感覚を持つことが多いです。以前民間の仕事をしていましたが、仕事を依頼する側=お金を払う側と受ける側の立場がはっきりしているので、受ける側はほぼ全面的な責任を負うと思うのですが(少なくとも住宅の設計をしているときには大変厳しい責任を負っていました)、行政の中はそういう危機感が薄いことは問題だと感じていました。

しかしながら、限られた予算、人員で区民福祉向上を目指していくならば、縦横の関係だけではなく、斜めの関係によりより一層効率を上げていく事が求められていくと考えています。

この提言に関しては、答申案26ページ、下から6行目に、セクショナリズムの壁を排し、組織全体の力を結集させて課題解決に努めます。と盛り込まれました。努めます、とはやや心もとない部分はありますが、私を含め、多くの審議会の委員から出された意見が盛り込まれたことは評価をしています。

 

5,区民と共に進める姿勢を明確にしていって欲しい

杉並区では、答申案を基に、説明会を実施しています。単に答申案に対してパブリックコメント実施のみで終わらせずに、審議会の議論の経緯を区民に示し、出来るだけ多くの区民にご理解を得ながら、新しい基本構想が纏まっていくべきと訴えて来ました。説明会会場の前には、これらをまとめたパネル展示もされていて、熱心な取り組みに感謝をしております。

https://www.city.suginami.tokyo.jp/news/r0306/1066031.html

 

6,その他

これまで基本構想審議会にとどまらず、一般質問などでも取り組みを求めてきた、緑の質向上への取り組みや、単なる公園づくりではなくグリーンインフラとしての緑の積極的な活用、駅前空間の整備、災害時に最小限に被害をとどめるための事前復興や空き家の発生抑制なども盛り込まれ、提言への多くの実りを得たと考えています。

 

実は現基本構想の審議(2010年)には、区議補選で惜敗したため参加が出来ず、今回区議10年目を迎えた節目に、新たな基本構想策定にかかわることが出来たことを大変うれしく思っていました。悔しい気持ちをパワーに変えました。

 

これから先の10年とは、どの様な社会が形作られていくのでしょうか。まだ見ぬ未来ですが、少なくとも現在見えている問題や課題点を認識し、改善へとつなげていく為の端緒として、基本構想が機能していく事を願っています。

 

長文となりましたが、最後までお読みいただきましてありがとうございました!

ご意見&ご感想&ご要望などございましたら、メールを頂けましたら幸いです。

yamamoto.akemi1965@gmail.com

 

よろしくお願い申し上げます。

 


議員在籍10年の表彰を頂きました。

2021-06-07 | 活動日誌

杉並区議会議員として10年在職し、

区政の発展に尽くした功績(と、書いてあるのです。)により

全国市議会議長会から表彰を受けました!

 

長かったようであっという間の10年でした。

5歳だったわが子も、高校生となりました。

思えば、最初の選挙事務所には子どもの遊び場と昼寝の場所を作り、

街宣カーに乗って、慣れない街宣をしていました。

 

多くの皆様に支えられながらの活動でした。

改めて、お礼を申し上げます。

本当にありがとうございました。

 

インテリア設計を20年していましたが、

当時は選挙や政治経験が全く無く、地盤・看板・カバンも無し!

今から考えると、無謀なチャレンジだったかもしれませんが、

区政の充実に向けて提言を続け、

区民にとっての実りへとつながる活動ができるよう、

尽力をしてまいります。

 

今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

 

立憲民主党杉並区議団の会派で記念写真を撮りました!

左より、ひわき岳議員、川野たかあき議員、山本あけみ、太田哲二議員、関口健太郎議員

 

 

 

 

◆これまでの取り組みをまとめた区政報告を発行していますので、ご覧下さいませ。

区政報告vol,29タブロイドSpecial版

山本あけみ市民政治レポート議員活動10年のあゆみ特別号

http://yamamotoakemi.com/kuseihokoku/kusei.html

 

以上