６月１６日にブログに掲載した保育園整備に関して、区民の皆様からお問い合わせをいただく中に、旧永福南小学校の跡地を保育園に転用しないのは何故か、予定しているビーチバレーコートは不用ではないのか、といったものがありました。
公園に保育園を整備させて欲しいという、受け入れがたい内容を突然区からお願いをしておきながら、一方で適地に保育園を作らないことは理解し難い面がありました。ご心配をいただいている区民の方々には大変申し訳なく思っていました。
その後、私が所属する区民フォーラムみらい会派でも区に経緯を確認し、保育施設を作ることが出来ないか検討を要請してきました。
そもそも、ビーチバレーコート計画は、本年4月には待機児童ゼロを達成する前提で決定してきたので、「すぎなみ保育緊急事態宣言」が出されている現状において、それを踏まえた見直しが必要なのでは、と求めてきたという事です。
高度成長期に杉並区の市街化が進み人口が増えていったころ、小中学校など公共施設が多数建設され、一斉に老朽化を迎える現在には、行政需要の変化に即した区全体の改修計画が必要となります。
既存の建築物を活かしていく事は重要な視点と考えますが、今回のように学校などを減築をしたり、改修して違う用途に使用していくのはそんなに簡単な事ではなく、専門家を交えた十分な議論の上で区の計画決定をしていく事が今後益々必要となってくると思います。
今回の永福南小学校の跡地利用に関しても区では検討を重ね、その中に２０２０年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を見据え、23区初となる国際規格による常設のビーチコートを整備し、外国チームの練習会場として活用される事で東京開催をより身近に感じることが出来る環境を作っていこうと計画が進んでいました。開催後にはビーチスポーツのほか、砂場を活用した健康事業を行い、子どもから高齢者まで幅広い世代のスポーツ振興、健康増進に寄与する施設にしていくという計画でした。
今回、これまで決定していた特別養護老人ホームと重度身体障がい者支援施設とビーチバレーコートの他に、ビーチバレーコートの南側に保育施設（定員６０名、平成３１年４月開設予定、民設民営、区が用地貸付）も整備する方針が出され、ご心配をおかけした皆様のご期待に沿える結果となり、ほっと胸を撫で下ろしています。
ビーチバレーコート予定地の下には建築物のくいが残っており、それを撤去していくとなると、例えビーチバレーコート計画を辞めたとしても来年度の保育園開設には間に合わないとの事ですが、前もって計画に盛り込んでいれば、という悔しい思いは残ります。
ここで、改めてこれまでの経緯と概要をお知らせいたします。
【これまでの経緯】
平成２６年３月 旧永福南小学校の既存校舎を特別養護老人ホームに転用し、体育館を老朽化した近隣の永福体育館への転用方針を決定
その後検討を進めた結果、転用した場合、建物の構造上、既存校舎を改修した場合には入所できる人数が限定的となり、
特養の安定した運営に必要な入所人数が確保できないこと、改修費用が高額になるなどの課題が明らかになってきた。
平成２６年１０、１１月 最大限の入所定員確保と建設コスト、維持管理や運営面での容易さを総合的に勘案して、
校庭部分に特養を整備する計画に変更
併せて、障がい者団体からの要望などを踏まえ重度身体障がい者支援施設併設を決定
西側既存校舎は永福体育館転用のための改修+トレーニング室や多目的集会室等整備、
東側校舎は解体撤去の上、ビーチスポーツや高齢者などの健康増進に資するため屋外運動広場（ビーチコート）整備を決定
平成２７年７月 特養・重度身体障がい者支援施設の建設・運営事業者を選定
平成２７年１２月 旧永福南小学校跡地利用計画を含む「区立施設再編整備計画実行計画」の説明会を実施
平成２８年４月 待機児童ゼロ達成の見込みだったものが、就学前人口増加や女性の就業率増加を背景に保育需要増加を受け、
待機児童が発生。
このままでは来年度の待機児童数が５００名を超える予測となり、区では「すぎなみ保育緊急事態宣言」を行う。
平成２８年6、７月 ビーチバレーコート計画を含めた跡地利用計画を見直し、保育施設を作れないか検討をするよう区に要請
平成２８年７月 今回の見直しが決定
平成２９年度中（予定） 体育館、屋外運動広場移設開設
平成３１年４月（予定） 保育園開設
【説明会のお知らせ】
旧永福南小学校跡地を活用した保育所整備及び永福体育館移転改修の変更に関する説明会が以下のとおり開催されます。
・日時 平成２８年８月１０日（水）19時～20時30分
・会場 旧永福南小学校１F視聴覚室（杉並区永福1-7-6）
・内容 保育所整備、計画の事前説明について
※区からの詳細な説明がありますのでご不明点やご意見がある方は是非ご出席ください。
問い合わせ先
杉並区役所 3312-2111（代表）
保育所整備について→保健福祉部保育課 内線3085・担当 砂川、伊藤
永福体育館移転改修の変更について→教育委員会事務局スポーツ振興課 内線1678・担当 佐藤、松島
永福体育館の設計について→政策経営部営繕課 内線1564・担当 塚田、恩田
以上