山本あけみ「緑ゆたかな環境を子どもたちへ」

建築士や生活者として、都市計画・公共施設マネジメント・地球温暖化対策・SDGsなど、独自の視点で日々発信

区民からの都市計画道路に関するお問合せへの回答

2023-03-22 | 活動日誌

選挙前のこの時期には、区民の方から個別の案件に対しての賛否を問うお問い合わせを多くいただきます。お返事を差し上げるのに時間を頂きますが、出来るだけ細かく、こちらの意図が伝わる様に返信メールを書いています。

今回は都市計画道路に関してお問い合わせを頂き、返答申し上げましたので、以下、掲載いたします。

 

以下、山本あけみからの返答、一部具体的な道路名を”当該道路”と直しています。

 

初めまして、杉並区議の山本あけみ(久我山在住)と申します。

この度はご連絡を頂きましてありがとうございます。

 

私は都市計画道路は住民のご理解と合意を頂きながら進めて行くべきと考え、

当該道路の様に計画自体を知らなかった方などが

いらっしゃらない様に周知に努めて行くよう取り組みを杉並区に要請をしています。

 

岸本区長も、都市計画道路の必要性に関しては認めると議会で答弁があったかと思います。

 

そもそも、杉並区の様な道路整備だけを進めるやり方にはかなり無理があり、

世田谷区の様に、都市計画道路周辺の地区計画を含む都市計画上のまちづくりを

20年近くかかって進めた上で、十分当該地域にお住いの方のご理解を進めた上で

建て替えなどの機を捉えた道路整備のための立ち退きのご協力をお願いする手順を踏まないと、

次々に反対運動が出てくると考えています。

 

住んでいる方からすると、当事者でありながら蚊帳の外で計画化され、

いきなり立ち退きを迫られるとなれば、たまったものでは無いと思います。

 

私が住む久我山での都立高井戸公園の優先整備に入っているお宅には、

(我が家も立ち退き対象ですが)、我が家も含めて何も告知が無いまま整備計画が進んでいます。

(立ち退き予定エリアの方には私から個別にお知らせをしてます。)

住民の暮らしをないがしろにした進め方であり、怒りを感じます。

 

以下の図面:東京都ホームページより、

高井戸公園整備スケジュールが東京都により示されているが、立ち退きエリアへの立ち退きに関しての説明はない。

 

また、既に整備が完了された放射第5号線の整備でも、当時は地域を二分する大変大きな反対運動が起き、土地売却に協力をした方への嫌がらせなどもあり、大変な時期がありました。

久我山1,2丁目の1.3キロに渡り、面しているお宅の立ち退きが進んで行くのをつぶさに見てきました。中には長期間にわたり立ち退き反対をされていた方もいらっしゃいました。

現在は、玉川上水両脇に道路が整備され、生活道路への車の流入や渋滞解消につながっているのを見ると、道路は公共財であると実感しています。

都市計画道路は東京都全体の交通体系で計画されている為、杉並区の当該区民が反対だから通らないという事であれば、ご協力いただいている地域との不均衡が生じるとも思います。

しかしながら、その理由をもって、住民の方へ立ち退きをするべきとまでは言えないと考えています。

 

道路は公共財であり、利用者全ての利便性、災害時の安心安全のために整備を進めています。この部分をどの様に評価するかで都市計画道路の必要性の認識は違ってくると思います。

東京都全体や杉並区内を見れば、ほぼ東西の道路網が出来上がり、次は南北の道路整備に着手する段階と認識しています。

所属会派として令和5年度予算審議の意見開陳で、

「都市計画道路については、第5次優先整備路線の選定に向けたプロセスを区民に広く公開し、区民との対話によって意見を交換しながらゼロカーボン、まちの歴史と個性の尊重、地域コミュニティの維持と醸成、まちづくりといった視点に基づいて、有識者の知見も参考にしながら取り組んでください。」

と明言しており、今後当該道路の整備計画が無くなる事があるのであれば、東京都全体の計画の見直し時にステップを踏んで決定をして行く必要があります。

<杉並区議会 委員会録画放映>

http://suginami.gijiroku.com/voices/g07_Video2_View.asp?SrchID=8304

 

長文となり失礼いたしました。

賛成or反対だけではくくれない為、理由を説明させて頂きました。

 

よろしくお願い申し上げます。

 

山本あけみ